所有者を高ぶらせる圧巻の彫刻
ボールペンが製造され始めたのは1953年。その中でも定番と言える「エクリドール」は“筆記”を意味する“ecri”、“書くこと”を表す“ecrire”、“金”という意味の“or”を組み合わせたネーミングだ。つまり、金にも値する筆記具であり、金のように貴重なものを書くといった意味合いも併せ持つ。ボディのベースは真鍮。ゴールドプレートやロジウムコート仕上げのシルバープレートも使用されている。厳選された素材と卓越した技術で厚いメッキ加工が施されたボディは高級感があり、耐久性にも優れているので、長く愛用できることは確実。また、繊細で美しい彫刻は永年受け継がれている伝統であり、今回はその中でも「タイプ55」のパターンに焦点を当てよう。
自動車産業が躍進した1960年代。そんな時代で一世風靡した67年式マスタングのエアインテークパネルをモチーフに採用したのが「タイプ55」だ。質感の再現にもこだわり、製造過程には手間暇が投じられ、他の「エクリドール」よりも深さがある彫刻で、指先に良く馴染む。ちなみに名前の由来は、角度によって数字の“5”にも見えるパターン。そんなボディを手にすると、スポーツカーを加速した時のように胸が躍る。
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