いち早くブランド化された由緒ある筆記具

ブランド名の由来にもなった、ペリカンの母子をモチーフにしたギュンター・ワグナー家の家紋

ブランド名の由来にもなった、ペリカンの母子をモチーフにしたギュンター・ワグナー家の家紋

ペリカンの起源は、ドイツのハノーバーで1832年にカール・ホーネマンが絵具を製造したことから。その後、1863年に経営に参加したギュンター・ワーグナー家の家紋をデザイン化し、当時はまだ珍しかった商標登録を実行。そのモチーフであるペリカンをブランド名とした。

当初はインクを中心に展開し、1929年にようやく筆記具の製造を開始。後に「モデル100」と名付けられる初期型の万年筆は、“ピストン吸入式機構”、“14金ペン先”といった現在の「スーベレーン」シリーズの特徴をすでに網羅し、“安全万年筆”として知られることとなった。同じく1929年には、インクの残量が見やすい「透明ペリカン万年筆」も販売。技術的に先を行くことで、多くの人の支持を集めた。

1958年には「モデルP1」シリーズが登場。ペン先を完全に覆うサーマル・インク・フィードがインクのボタ落ち問題を飛躍的に改善した。そして1980年代に入ると、クラシックなモデルのデザインを踏襲しながらインクフィードやメカニズムを続々と投入。“ピストン吸入機構”を備えたクラシックな「スーべレーン」シリーズと並行して、“インクカートリッジシステム”を採用したモダンな万年筆もラインナップし、ペリカンの地位は揺るぎないものとなった。

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