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商品のデメリットはどう伝えるべきか?伝え方の判断基準とテクニック

商品のデメリットはできれば伝えたくないもの。しかし、全く伝えないこともリスクを伴う場合があります。デメリットの伝え方の判断基準とテクニックについてお話しします。デメリットを理解しつつ、メリットの大きさを重視して購入してもらう、これが理想ですよね。

西野 浩輝

執筆者:西野 浩輝

営業ノウハウガイド

商品のデメリットはどう伝える?

商品のデメリットはどう伝えるべきか?伝え方の判断基準とテクニック

商品のデメリットはどう伝える?

私が新入社員のころ、商品説明におけるメリットとデメリットの伝え方について、2人の先輩から異なったアドバイスを受けたことがあります。

Aさん「お客さんに商品のメリットだけを伝えよ。デメリットを伝えたら買わなくなってしまう」
Bさん「人間のはバランスの動物だ。商品のメリット、デメリットの両方を伝えるべきだ」

2つは全く正反対の意見。私は悩みました。そして、試行錯誤、経験を積んで得た答えは、「お客様をみて、さじ加減を加えよう」ということです。今回は、デメリットを伝える際の判断基準と、テクニックについてご案内します。
 

お客様の商品知識量、理解度が判断基準

どの程度デメリットを話すべきかについては、お客様の商品知識量、理解度によって、決定します。

■商品にある程度精通しているお客様の場合

メリット、デメリットを両方を伝えた方が信頼されます。賢いお客様は、デメリットや欠点のない商品など存在しない、という基本的考えを持っていることもあるでしょう。あるいは、他社でデメリットであっても、環境や使用者が異なる自社にとってはデメリットにならない、ということをあなたがきちんと説明できれば、相手は正しく理解できます。ですから、デメリットについて説明したほうが納得してもらいやすいのです。

■商品に精通していないお客様の場合

デメリットをあまり言いすぎないほうがよいでしょう。人は自分がよく知らないものに対しては、警戒心が強くはたらくため、デメリットが過大に受け取られ、メリットがかすんでしまう可能性があるからです。

私の知人で、証券会社で個人向け営業を担当している方によると、金融商品のリスクの説明について知識が高い方とそうでない方では、説明の仕方を変えているそうです。証券会社で取り扱う商品はリスクの伴うものが多く、特に個人の方は法人に比べると知識が少ない場合が多いので説明には気を使うそう。もちろん法令で金融商品のリスク説明は義務付けられています。どんな方にも必ずリスク説明はするものの、相手の知識や性格に合わせた伝え方が求められるとのこと。リスクに関して説明が不適切だと、トラブルの元になったり、顧客離れの原因になるので細心の注意が必要だそうです。
 

デメリットを伝えた後は?

デメリットを伝えた後は、フォローをしたいものです。お客様の不審、不安を買わないために、デメリットとフォローはセットで案内しましょう。その際のフォローパターンには2つあります。

1.「このデメリットは、あなた(お客様)には影響がない」

「完全無欠の商品なんてないはず」「デメリットがない商品、デメリットを話さないような営業マンは信用できない」と思うような疑り深い、いやむしろ健全なお客様には当人に関係の薄いデメリットを伝えるとよいでしょう。

例えば、「過去にA社さんでこういう不満を受けたことがありました。それは、A社さんの事情が~だったからです。しかし、御社にはその事情が当てはまりませんので、心配は不要ですね」というもの。

2.「このデメリットには、こんな対策が打てます」

商品単品では、不可避なデメリットというのも当然あるでしょう。その場合は、「オプションをつけるとデメリットを回避できます」とか、「○○というデメリットに対しては、△△、および××という対策をとりましょう」というように、「デメリットへの対策法」を伝えましょう。

デメリットを触れないで、納品した後に問題になるより、デメリットの存在をお客様に理解いただいたき、それでもメリットの大きさを重視して購入してもらう、これが理想ですよね。


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