淀川が氾濫したら?エリア別に被害をシミュレーション

淀川が氾濫したら エリア別シミュレーション

国土交通省 近畿地方整備局 淀川河川事務所は「淀川・宇治川・木津川・桂川における浸水想定区域図」を発表している。浸水深5メートル以上の危険な地域も。

梅雨、台風の季節になると心配になるのが水害。毎年、川の氾濫などがニュースになっています。集中豪雨などの大雨が長時間続き、普段は静かな流れを見せる川も一転して凶器となってしまいます。

とはいっても、自然災害の中でも予測しやすいのも事実。予想できる被害をきちんと調べて対策を練りたいものです。今回は、関西でも一番大きく影響の大きい「淀川」の洪水予想を見てみます。

国土交通省 近畿地方整備局 淀川河川事務所が発表している淀川・宇治川・木津川・桂川における浸水想定区域図は、2000年(平成12年)に東海地方で甚大な被害をもたらした東海豪雨の時と同じ量の雨があった場合を想定したシュミレーションです。この中で、一番被害が多いと思われる「浸水深 5メートル以上」のエリアを中心にご紹介しましょう。


<目次>  

木津川:JR学研都市線と奈良線の間が危険地域

淀川は、桂川、宇治川、木津川が合流して流れています。まずは、上流の川から見てみましょう。 「木津川」は、京都府の木津町・京田辺市・八幡市を流れ、宇治川や桂川とともに淀川に合流しています。この木津川は、三重県から西に向かって流れてきますが、京都府の木津町あたりで進路を北に変え、八幡市に至っています。

この「木津川」での洪水要注意エリアは、木津町、精華町、京田辺市の両岸。ちょうど、JR奈良線とJR学研都市線に囲まれた範囲です。JR木津駅から、奈良線と学研都市線がわかれるのですが、この駅周辺から、浸水危険地域が始まっています。ちょうど木津駅や木津町役場があるエリアも危険地域になっています。

その後、木津川は進路を北に変え、木津川をはさんでJR奈良線とJR学研都市線が平行して走っています。この木津町から京田辺市の間の両岸、JR奈良線と学研都市線の間が危険地域になっています。JR学研都市線の駅でいうと「祝園(ほうその)」「下狛(しもこま)」「三山木(みやまき)」「京田辺(きょうたなべ)」「大住(おおすみ)」あたりですね。この間の駅「同志社前」は、ちょうど川が蛇行しているところ。このエリアだけは危険度が低くなっています。

その後、進路を西向きに変えながら淀川に合流するのですが、その合流するまでの間での危険度が高いエリアは八幡市の南岸。八幡市役所があるほうですね。かなり広いエリアで5メートル以上の浸水が予想されています。要注意ですね。
 

宇治川:伏見区向島が広範囲で危険エリアに

次に「宇治川」を見てみましょう。宇治川は宇治市の天ヶ瀬ダムから流れてきて、淀川に合流しています。ここでの危険エリアは、宇治川の南側、近鉄京都線より西のエリア。近鉄京都線の駅でいうと「向島」あたりです。このエリアの線路より西側が広範囲にわたって危険エリアになっています。向島周辺は川から少し離れており、洪水といってもピンとこないかもしれません。地形によっては、川べりよりも危険なエリアもありますね。

対岸の宇治川より北に位置するエリアは、比較的危険度が低くなっています。だた、国道一号線と交わるあたりだけは危険度が高いようです。
 

桂川:下流の伏見区淀周辺のみ危険

桂川は、京都市の嵐山などを経て京都市内を流れ、木津川や宇治川と同じように淀川に合流する川です。この桂川での危険地域は、淀川と合流する直前のエリアにあります。京都市伏見区淀あたりで、川の西側一帯。ちょうど、京阪本線「淀駅」や「京都競馬場」の反対岸のほうですね。

このように見てみると、木津川、宇治川、桂川の合流する直前エリア一帯に広く危険地域がでています。3方向から水が集まってくるので、充分注意したいところですね。ちなみに合流するポイントから一番近い駅は、阪急京都線「大山崎」とJR京都線「山崎」の両駅。気をつけたいエリアです。
 

高槻:北岸の危険地域は広範囲

次に淀川を見てみましょう。まず、高槻・枚方周辺です。淀川を境に北側に高槻市、南側に枚方市となっています。このエリアでは、高槻市側が危険地域になっています。ちょうど淀川と阪急京都線の線路にはさまれたエリアで、駅でいうと「高槻市駅」から「上牧(かんまき)」までの間です。このエリアは広範囲で、高槻市の中かなりの面積を占めています。

対岸の枚方市側では危険度が低いようです。とはいっても、一地域では危険度が高いところも見受けられます。京阪本線の「牧野(まきの)」駅と淀川にはさまれたエリアでは危険度が高くなっています。高槻市側では広範囲の危険地域があるのに対して、枚方市側は局所的にある程度。枚方市側のほうが安心ですね。
 

寝屋川:守口・旭区:淀川沿いで唯一の危険度低エリア

次に寝屋川市、守口市、摂津市エリアを見てみましょう。川の北岸に摂津市、南側に寝屋川市、守口市と続いているところです。このエリアは、両岸とも危険度が深刻な地域はありません。

淀川に面しているエリアで、予想浸水が3メートル以内と比較的安全と思われるところは、この寝屋川市から守口市、大阪市旭区に続くエリア(淀川の南岸)のみです。特に、守口市と大阪市旭区のエリアでは浸水2メートルまでと安心度が更にアップ。淀川沿いの中では、比較的安全と思える唯一のエリアでしょう。
 

大阪都心部:淀川沿いは全て浸水の可能性あり

淀川が氾濫したら 大阪駅周辺

JR大阪駅周辺。大阪で最も人が集まるところ。ここで浸水5メートルの浸水が想定される。被害は予想もつかない。

最後に、大阪市内のほうをご紹介しましょう。大阪都心部では淀川周辺は全て浸水深5メートル以内となっています。淀川全体から見て、危険度が特に高いというわけではありません。とはいっても、都心部での被害は予想ができません。要注意です。

都心部エリアでの浸水が予想される地域は、此花区、西淀川区、淀川区、福島区、北区、都島区、東淀川区あたりです。主な駅でいうと、JR線では大阪、新大阪、西九条、福島、天満の駅、阪急京都線では十三、淡路、上新庄駅、阪神本線では野田駅が入っています。

このように見ると、大阪都心の主なエリアが入っていることに気がつきますね。地下街も多いので、充分気をつけたいものです。このエリアでは、駐車場が地下にあるところも多いと思いますが注意したほうがよさそうですね。

今回は、淀川の浸水予想図をもとに危険度を見てみました。下流よりも上流に危険地域が多いようです。特に、木津川とJR学研都市線の間、木津川、宇治川、桂川の合流地点周辺、高槻市の淀川沿いが危険度がかなり高いようです。また、守口市や大阪市旭区は比較的危険度が低いエリアでした。他は、都心部も含めて危険度は中程度。

とはいっても、全てのエリアで浸水の可能性はあるのです。川べりでゆったりと暮らしたいという希望もあるでしょうが、水の被害の可能性も充分検討したいところですね。同じエリアでも、対岸では危険度が違うところもありました。住む前に危険度チェックを忘れずにしましょう。

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