大阪・京都・兵庫・滋賀・奈良に住む/京都の街選び

京都の水辺を歩いてみた!その1 with東京スリバチ学会

スリバチ状になった地形を歩く集団「東京スリバチ学会」。そのフィールドワークが京都で行われました。対象エリアは四条河原町から銀閣寺にかけて。このあたりは高瀬川、鴨川、白川、琵琶湖疎水、と水が豊富な「水の都」ともいえる場所です。

田中 和彦

執筆者:田中 和彦

住みやすい街選び(関西)ガイド

東京スリバチ学会」ってご存知ですか? 「台地に低地が谷状に切れ込み、三方向が斜面に囲まれたような形状の地形になっている場所」をスリバチと呼び、東京にあるスリバチ地形を観察・記録するグループです。近年は東京だけでなく日本各地で「スリバチ」の観察を行い、2013年8月にはローマにまで足を延ばした、強烈にマニアックな集団です。

2013年9月、同学会と立命館大学建築都市デザイン学科の学生達とで『京都水系マッピング-見えない都市へのアプローチ』というテーマで京都の水系・地形を散策するフィールドワークが行われ、河原町周辺から銀閣寺周辺までの河川や水路を中心にみてまいりました。日頃の街歩きとはちょっと違った視点をお楽しみください。

高瀬川周辺

河原町通と鴨川に挟まれた木屋町通に沿って流れる川、それが高瀬川です。二条大橋あたりから十条通まで、市街地を流れる底の浅い小さな川です。
スリバチ、京都

ビル1階から高瀬川を見る。堤防等がなく直接川に面する建造物は珍しい。


スリバチ、京都

ビルと水面との差がほんの数十センチしかないのは、高瀬川の水量が禊川からの取水量でコントロールできるから、という説明であった。


スリバチ、京都

佐久間象山・大村益次郎遭難之碑、には目もくれず水路護岸壁に注目の一行


スリバチ、京都

船の荷の上げ下ろしや方向転換に使われたという一之船入を見学する。一之船入以外の船入はすべて埋め立てられており、現存する船入はここだけ。


スリバチ、京都

一之船入を正面から見たところ。


高瀬川沿いには多くの飲食店が並びにぎわっている一方、歴史を感じさせるスポット説明の立札や石碑も多くあります。高瀬舟による河川交通を完遂させた角倉了以の別邸やノーベル賞受賞者の田中耕一氏が在籍する島津製作所の創業の地もこの周辺です。

次のページでは鴨川~白川を見てまいります。

  • 1
  • 2
  • 次のページへ

あわせて読みたい

あなたにオススメ

    表示について

    カテゴリー一覧

    All Aboutサービス・メディア

    All About公式SNS
    日々の生活や仕事を楽しむための情報を毎日お届けします。
    公式SNS一覧
    © All About, Inc. All rights reserved. 掲載の記事・写真・イラストなど、すべてのコンテンツの無断複写・転載・公衆送信等を禁じます