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二世帯住宅で暮らす/【提案】二世帯住宅の間取り・プランニング

二世帯住宅プランニングのコツVol.2 同居の相手で異なる良い間取り(2ページ目)

息子夫婦同居・娘夫婦同居によって異なるプランニングのポイントをご紹介!具体的に注意しなくてはならないこと、配慮の方向が違うことなど、意外なポイントが見えてきますよ。

提供:旭化成ホームズ(ヘーベルハウス)
松本 吉彦

執筆者:松本 吉彦

二世帯住宅で暮らすガイド

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玄関とアプローチ/まとまり vs 独立

まず最初は、家の顔となる「玄関」です。ひとつの家としてまとまりを強調したい息子夫婦同居と、独立したふたつの世帯を強調したい娘夫婦同居では、おのずと配慮が異なります。

●息子夫婦同居
二世帯住宅の玄関 息子夫婦同居の動線 対外的にひとつの家としてまとまりをだすために、門やアプローチを両世帯の共用にします。さらに、息子夫婦同居の場合は“姓”が同じなので、1つの家族としてのまとまりが強調しやすくなります。玄関ドアは2つ並べても、見えない位置にサブ玄関を設けてメイン1つに見せても良いでしょう。

●娘夫婦同居
二世帯住宅の玄関 娘夫婦同居の動線 対外的な独立を尊重するためにも、門やアプローチを別にして玄関の位置を離します。アプローチが別であれば子世帯の独立性を強調できますし、姓が違う場合は2軒の違う家であることをアピールできます。


世帯間のつながり/外階段 vs 内階段

どちらの同居形態でも、親世帯・子世帯のプライバシーの配慮は必要ですが、それぞれ必要となる動線は異なります。

●息子夫婦同居
二世帯住宅・息子夫婦同居子世帯へ直接入る外階段が必要 世帯間の融合をアピールしつつも、子世帯奥様の気がねを軽減するためには子世帯に直接入れる工夫が必要となります。例えば、対外的に1つの家族としてのまとまりを強調するために玄関を共用にした場合、サブ的な外階段を設置して2階子世帯への独立した動線を確保しましょう。子世帯奥様の気がねが軽減できるだけでなく、子世帯ご主人の帰宅が遅くなった場合にも便利です。

●娘夫婦同居
二世帯住宅・娘夫婦同居 建物内で行き来できる内階段が必要 世帯間の独立を尊重しつつも、世帯間の行き来がしやすい工夫が必要です。上下で完全に住み分ける場合でも、内階段を設置して母娘の行き来しやすい動線を確保しましょう。両世帯の接点をユーティリティなどの家事空間にすれば、母娘がスムーズに交流できます。また、完全独立の場合でも、防火扉を設置すれば、建物内での行き来が可能にできます。


家事スペース/別々 vs 一緒

息子夫婦同居・娘夫婦同居に関わらず、キッチンはふたつ設置することを基本とした方が、様々な点で問題が少ないでしょう。しかし、その他の家事スペースについては、配慮が異なります。

●息子夫婦同居
違う文化をもつふたりの主婦が、気がねなく家事ができるようにしなくてはなりません。先にも書いたように、キッチンはふたつ設置することが基本ですが、十分なスペースがない場合でも、どちらかの世帯にコンパクトなサブキッチンの設置をするなどの対策をおすすめします。また、浴室が共用でも、洗濯機は別々にしたり、干し場をそれぞれに確保するなど、家事スペースはできるだけ別々にすることを心がけます。

●娘夫婦同居
実の母娘ですから、家事スペースが共用でも大きな問題はありません。洗濯やアイロンがけなどをする共用のユーティリティーを設ければ、家事協力もスムーズにできます。スペースが限られているのであれば、家事スペースを別々にするより、接客スペースやくつろぎスペースに回すと良いでしょう。

リビング/くつろぎ vs 応接

どちらにも、世帯専用のスペースが必要なのですが、その意味合いが若干異なります。それぞれの気持ちを汲んで、スペースの確保をしましょう。

●息子夫婦同居・・・くつろぐスペースとして
日中長くいる子世帯奥様が、ひとりでホッとできる空間も必要です。そのためにも子世帯専用のくつろぎスペースを確保しましょう。また、同居の場合、お客様(とくに子世帯奥さまの肉親や友人)も相手世帯に気をつかうものです。しかし、専用スペースがあれば、気軽に招くことができます。これは、親世帯にも同様のことが言えます。親世帯側にも、気軽にお客さまが来られるような配慮が必要です。

●娘夫婦同居・・・独立性のアピールとして
娘夫婦同居の場合、日中のくつろぎは母娘一緒でもさほど気がねがありません。しかし、社会に出て働いている男性は、対外的に独立した家庭を営みたいと考えているはずです。そこで、子世帯専用の応接スペースなど、独立性の高いスペースを確保しましょう。子世帯ご主人が「自分の家」として、自分の肉親・同僚・友人などを招き易い環境にしてあげる配慮が大切です。


以上の様に、息子夫婦同居と娘夫婦同居では、求めるものが異なるため、プランニングをする際のスペース配分や考え方が異なってきます。物理的な制約(敷地の広さ・予算 など)のなかで、より良いプランニングをするためにも、それぞれのポイントを押さえて、優先する項目を決めていきましょう。

※記事内容は執筆時点のものです。最新の内容をご確認ください。
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