文章:山口 由紀(All About「二世帯住宅で暮らす 」旧ガイド)
二世帯同居
誰でも本音を持っているもの!でもそれを言うか言わないかが難しいのです。
二世帯同居をすると、舅・姑・婿・嫁という立場の遠慮がででくるため、なかなか本音が言い出せないことがあるものです。しかし、これは実の親子でも言えること。親しき仲にも礼儀ありということわざ通り、家族と言えども、お互い本音だけ言い合っていたのでは、上手くいかなくなりますよね。

そこで今回は、二世帯住宅研究所に寄せられた、二世帯同居に絡んだ“本音”を集めてみました。口に出せる本音・口に出せない本音は何なのか?また、親の本音・子の本音それぞれの声も必見です。では、ご一読下さい。


食事に関する“本音”はハッキリ

まず最初は「食事」に関することの本音から。これは比較的ライトな内容となっています。まずは、皆さんの声をお聞き下さい。

【娘夫婦同居・親世帯】
娘は成長期の子供がいて、肉料理だけでなく、チーズや乳製品が多くて私たちは好きではありません。なので、時折鍋物を一緒に食べますが、普段の食事は別々です。

【息子夫婦同居・親世帯】
以前はお互いおかずの交換をしていたのですが、食べ物も好みが違うことがわかって、交換することは止めました。でも、親戚の集まりなどはみんなで一緒に食事はします。

【息子夫婦同居・子世帯】
週末は普段子どもの面倒を見てくれている母から様子を聞きたいので、一緒に食事をしています。メニューはまったく別で、それぞれが食べたいものを持ち寄っています。

以上のように、食事の本音は我慢をしないケースが多いようです。相手に本音を言い、何らかの対策を打っているのが伺えます。毎日のことですし、食事は人生の大きな楽しみのひとつでもあります。ここは遠慮せずに本音を言ってもOKということでしょう。


掃除に関する“本音”はやんわりと

続きまして、同じ日常生活に対する本音として「掃除」についての声を集めてみました。こちらは食事と違い、少しナーバスになってきます。

【娘夫婦同居・親世帯】
私はきれい好きですが娘はダメ。1回だけ手を出して娘の家を掃除したら、娘に「私はこれでいいのだからよけいなことをしないで。これから長いんだから」と言われました。それから一切していません。

【息子夫婦同居・親世帯】
若夫婦の部屋の掃除では1回失敗!留守を預かったとき、やはり汚いものが目について、つい手を出してしまったことがあったのですが、嫁は返って申し訳なく感じたらしく、それ以来、余計なことはしないこと、見ないようにしています。

【息子夫婦同居・子世帯】
私達夫婦は共働き。昼間、私達の部屋に風を通すために、お義母さんがすべての部屋の窓をあけてくれていますが、私はあまり部屋には入って欲しくないと思っています。きっと、良かれと思ってやってくれているのだと思うのですが、朝から台所、洗濯物など見られてもいい状態に片付けて出勤しなければならないので、私にとってはすごく負担。見られたくないものだってあるし...。

同じ日常生活でも、掃除となると微妙な遠慮がでてきます。掃除をすれば自然とプライバシーが見えてしまうもの。だからこそ「嫌」という気持ちが大きくなりがちです。しかし、親切のつもりでしてくれていると解るからこそ、言い出しにくいのでしょうね。ここは、本音をストレートに言うのではなく、相手の心情を汲んで、やんわりと伝えるのが良いのかもしれません。


ちょっとシビアな相続の“本音”は皆で解決

今度はちょっと重たい「相続」についての声です。まずはご一読下さい。

【息子夫婦同居・子世帯】
男5人兄弟。父が亡くなり土地の相続問題がで目下調整中。いくら同居しているからとは言っても、夫は四男。なのでうちが相続するのがいいと思っていても、私からは言い出しにくいですよ。

【息子夫婦同居・子世帯】
一緒に住むということで介護のことは暗黙のうちに覚悟していました。夫は次男ですが、父が生前「兄にはある程度のことをしてあげているので、私たちの住む家と土地は堂々と使っていい」と言ってくれました。やはり毎日世話をしている人とときどき遊びに来ておこずかいをもらって帰る人が、いざ亡くなったら平等に取り分を要求するのは、こちらがあまりにも分が悪いです。

【娘夫婦同居・親世帯】
相続の問題は若い人からは言い出しにくいもの。やはり年寄りの方からきちんとやっておくべきだと思います。遺言もつくりましたし、お墓の準備もしてあります。

その時がやってきて、初めて考える人も多いかもしれませんが、誰もが言い出しにくく譲りにくいのが、相続の本音。返って隠さず言ってしまう方が、後を引かないで良いのかもしれません。しかし、後々トラブルを招かないためにも、二世帯同居をスタートする段階で、親世帯が中心になることが大切!しっかり話し合う機会を作ってあげて下さい。


次ページでは立場によって違う、嫁の本音・親の本音をご紹介します!