非日常の“外出・来客”はもっとも気を使うシーン
■外出の場合たまには夫婦ふたりで外食をすることも。でも、待っているお義母さんのことも気になります。
休日に夫婦ふたりで映画をみたり食事をして帰宅することがあるAさん。しかし、いつも何となく気が引けると言います。お義母さんも口にこそ出しては言いませんが、やきもちを焼いているのが感じられるそうです。また、夏休みに夫婦で旅行に行った時も、やはりさみしそうにしていたのが気になったとのこと。
Aさんの場合、お義母さんがひとり残る形になるので、より感じることなのかもしれません。しかし、毎日一緒にいるからこそ、たまには夫婦ふたりになりたいのも本音です。今は1年に数回のことなので、割り切って出かけさせてもらっているとのことでした。
一方、二世帯同居の皆さんからは「外出する時、ひとこえ掛ける程度」との声が大半でした。もちろん、一緒に出かけることもあるけれど、毎回一緒ということはなく、皆さんそれぞれのリズムでレジャー企画は立てている様でした。やはり、べったり同居と二世帯同居では、だいぶ距離感が違うようですね。
■来客の場合
自分たちの知人がたくさん集まるホームパーティは、お義母さんに疎外感を与えてしまう結果に…
新居に引っ越し、一度は会社の同僚を招いたAさんご夫婦。お義母さんも話しに加わり、楽しく過ごせそうだったのですが……お酒が入り、仲間内でしか通じない仕事の話がメインになると、輪に入れなくなったお義母さんが、つまらなそうにしだしたのでした。その様子を察した同僚たちが気を使い……気を使ってくれる同僚たちにAさんご夫婦が気を使い……と、結局気疲れだけが残ってしまったそうです。
それ以後Aさんご夫婦は、自宅に人を招いていないとのこと。やはり、自分たちの知人がたくさん集まるホームパーティは、同居のお義母さんに疎外感を与えてしまう結果となるため、難しいと感じたそうです。また、同居していない両親(Aさんの場合、奥様のご両親)も来訪しにくい様で、実家に帰ることはあっても、訪ねてくることは無いとのことでした。
二世帯同居経験者の座談会では、この点についても「特に気を使わずに済んでいる」と言う声が多く上がっていました。二世帯住宅の場合、キッチンを2つにすることを積極的におすすめしていますので、LDK(リビング・ダイニング・キッチン)が各世帯専用のスペースとなっている間取りが大半です。そのため、それぞれの世帯で来客があっても、一方の世帯に気兼ねすることが少なくて済むようになる訳ですね。やはり、お互いのスペースを確保することは、気使い軽減の第一歩なのでしょう。
やはり、べったり同居はなかなか大変な様子のAさん。最後に、これから同居を検討する方へのアドバイスをお聞きしました。