食と健康/メンタルヘルスの食事・レシピ

メンタルヘルスと食事の関係(2ページ目)

メンタルヘルスが重用視される現代。食生活がストレスを直接解消するわけではありませんが、乱れた食生活により、ストレスに弱くなるなどの関わりはあります。今回はメンタルヘルスと食生活の基本をまとめます。

南 恵子

執筆者:南 恵子

NR・サプリメントアドバイザー / 食と健康ガイド

「うつ病」対策として注目される「セロトニン」

うつ病の人は、脳内にセロトニンが少ない傾向があります。若い女性世代には「やせ」の傾向がおおく見られ、ダイエットを極端に行って栄養不足になっていると、「うつ」につながることがあると見られています。また男性でも若い世代では「朝食の欠食」が多く見られるなど、不規則な食事が続き栄養が偏り、さらに過度なストレスと重なることで、「セロトニン」が不足しがちになります。

セロトニンの詳しいお話は、こちらへ。

セロトニンの原料となるトリプトファンの摂取が少ないと、セロトニンが枯渇し、うつ病指数が高くなることは、実験でも確かめられているそうです。基本的にトリプトファンは、食品中のたんぱく質が多いほど多く含まれ、肉、魚、豆、種子、ナッツ、豆乳や乳製品などに豊富に含まれます。

「うつ」対策の鍵となるセロトニンを摂取するためには、原料のトリプトファンさえ摂取すればよいというわけではありません。カラダの仕組みは、いろいろな栄養素や成分がお互いに助け合っ成り立っているのです。

例えば、脳のエネルギー源となるのはブドウ糖。ブドウ糖を多く含む食品は、ご飯やパンなどの穀類や、果物、芋類、砂糖などの甘味料など。ダイエットのために、極端に糖分の摂取を減らす人などは、注意が必要だと思います。ビタミンB群は、代謝や神経系統が正常に機能するためには不可欠なビタミンで、精神を安定させるのに欠かせませんし、青魚に含まれるDHAなども神経の精神安定を促すと言われています。

注意すべき点

こうしてみますと、幅広い食品に含まれている栄養素や成分が必要なのですから、様々な食べ物を食べることが大切だと言えるでしょう。様々な成分がお互いに助け合ってカラダは機能していますから、何か単体の成分だけをとりさえすれば有効に活用できるというものではありません。

また食品のようにいろいろな成分が含まれていればとり過ぎる心配はありませんが、サプリメントなど単体の成分が濃縮されているものを適量を超えて、摂り過ぎると弊害もありますので気をつけてください。

現代人の生活にありがちな運動不足、夜更かしと朝寝坊等日光にあたらない生活などもセロトニンの分泌が弱くなりがちだそうです。光に当たる、運動する、明るい考え方をする、ゆっくり呼吸をする、といった刺激によっても、セロトニン分泌が促されると言われています。食事だけでなく生活習慣も見直したり、運動、音楽、リラクゼーションなどストレス解消できる楽しみを作ることなどもしてみてください。

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