食と健康

Q. 「朝ごはんを食べ過ぎるとしわが増える」って本当ですか?

【管理栄養士が回答】栄養バランスのよい食事をしっかりとることは大切です。しかし朝ごはんに限らず、「食べ過ぎ」は老け見えと関連するようです。分かりやすく解説します。(※画像:Shutterstock.com)

平井 千里

平井 千里

管理栄養士 / 実践栄養 ガイド

小田原短期大学食物栄養学科 教授。女子栄養大学栄養科学研究所客員研究員。女子栄養大学大学院 博士課程修了。名古屋女子大学 助手、一宮女子短期大学 専任講師を経て大学院へ進学。肥満と栄養摂取の関連について研究。前職は病院栄養科責任者(栄養相談も実施)。現在は教壇に立つ傍ら、実践に即した栄養情報を発信。

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Q. 「朝ごはんを食べ過ぎるとしわが増える」って本当ですか?

朝食を食べながら悩む女性
朝食抜きは健康に悪いはずだけど……朝食の食べ過ぎも問題?

Q. 「定期的にファスティング(断食)をしている友人から、『朝ごはんを食べ過ぎるとしわが増える』と聞きました。本当でしょうか? 朝食抜きは体に悪そうなので、食欲がない朝もしっかり食べるようにしています。もしも逆効果なら、朝ごはんはなるべく控えようと思うのですが……」

A. 朝ごはんに限らず、食べ過ぎは老化を早めます。正しく理解して健康的な食生活を

同い年なのに若々しく見える人と老けて見える人がいるのは、「細胞の老化度合い」の差によるものだと考えられています。

細胞の中にある遺伝子の両端には「テロメア」と呼ばれる部分があり、これは細胞が分裂した回数をカウントする役割を持つ、いわば「寿命の回数券」です。この回数券が尽きると、細胞は分裂できなくなり寿命を迎えます。ポイントは、分裂の「回数」は決まっていても、次の分裂までの「間隔」は決まっていないということ。つまり、次の分裂が遅くなるほど、若い状態を長く保つことができるのです。

このことを裏付ける有名な実験があります。『Science』誌に掲載された、同い年(27.6歳、人間でいう83歳ほど)のサルを比較した写真です。好きなだけえさを食べたサルと、エネルギー制限をして食事を続けたサルとでは、見た目の老け方に明らかな差が見られました。食事制限をしたサルのほうが若々しく見えたのです。この結果から、食べ過ぎが老化を早める可能性があることが分かります。

遺伝子そのものは変えられませんが、細胞分裂のスピードは食事の工夫によって変えることができます。

  • 「腹八分目」を意識する
  • 全粒粉の穀類・野菜・果物・豆類など植物性食品を積極的にとる
  • 脂肪の多い動物性食品や精製された炭水化物、加工食品は控えめにする
  • 抗酸化作用のあるビタミンCなどをとり、活性酸素をためないようにする
  • 夜中に食べない、よく噛んで早めに満腹感を得るなど、時間栄養学の考え方を取り入れる

毎日の食事の影響は一つひとつは小さなものですが、継続することで長い時間を経て大きな差を生みます。ウオーキングなどの運動やストレス発散も、テロメアを守るうえで有効です。日々の「健康的な生活」の積み重ねこそが、いつまでも若々しくいられるポイントだといえるでしょう。

さらに詳しく知りたい方は、「40代からの「老けない食べ方」のコツ」をあわせてご覧ください。

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