文章:山口 由紀(All About「二世帯住宅で暮らす 」旧ガイド)
「親子同居スタイル多様化の実態」についての調査を実施しました。その結果をご報告致します。 |
<調査概要>
本調査は、親子同居をしている家族や建物の状況と同居スタイルや同居満足度との関係を把握し、今後の親子同居の方向性を探るために、2007年3月に実施しました。調査件数は約980件。対象となる方々はへーベルハウスにお住まいで以下のどれかに該当する方となっています。
(1)現在親子同居者
現在、親または子世帯と同居している方
(2)親子同居経験者
現在は同居していないが、過去に親または子世帯と同居していた方
(3)親子同居想定者
現在は同居していないが、将来に親または子世帯と同居する可能性がある方
片親比率が4割以上!
今回の調査で、特徴的だったのが「片親との同居」でした。従来、二世帯住宅と言えば「親世帯2人+子世帯3~4人」という家族構成のイメージがありましたが、今回の調査では、片親との同居が全体で43%という結果でした。グラフ:親世帯の家族構成 |
資料提供:二世帯住宅研究所 |
これは、親世帯の年齢により差がでますが、親世帯が50代・60代で片親同居は2割程度あり、加齢とともにその率は増え、80代では8割が片親同居となっていました。
80代では、少人数二世帯同居が半数以上に!
次に、両世帯の家族人数についてみてみましょう。先にも触れましたが、今までは「親世帯夫婦2人+子世帯夫婦2人+孫1~2人=両世帯で5~6人家族」が、二世帯同居の標準的な家族人数と考えられていましたが、4人以下の少人数同居が全体で28%を占めており、予想以上に多い数値となっています。グラフ:同居家族人数 |
資料提供:二世帯住宅研究所 |
同居家族の人数が4人以下となるのは、親世帯が50代・60代では2割以下なのに対し、80代では5割にも達しています。これは、親世帯が片親になったり、孫世代の独立によるもので、加齢とともに二世帯同居の家族人数は減少するということが伺えます。このように、加齢とともに片親同居となったり、家族の人数が減少していくのは自然な現象と言えますが、これからの二世帯同居はそれだけが理由ではない様です。では、どのような傾向になるのでしょうか?
次のページでは、これから同居する方々の意見についてご紹介します。