営業マン手帳における使い方の注意点
営業マン手帳のダメな使い方とは
スケジュール管理におけるダメな例
■その1:手帳を開いたとき、1日のスケジュールしか見えない手帳を使っている(1日1ページ型手帳等で見開きで週間管理ができない手帳)
週をまたいで取り組む少し長めの仕事の場合、「どんなスケジュールで進めていくのか」というプランが立てづらく、その後のスケジュール確認をする際にも、現状がどのような状況かをイメージしにくいため、時間を読む上で不利になります。
■その2:個別スケジュールの所要時間がビジュアル的に見えない
予定と予定の間にあるスキマ時間が一目で分かると効率的になります |
図のように案件によって所要時間が見られれば、逆にその日の空き時間が読みやすく、隙間時間に何ができるか、何をすべきかもおのずと見えてきます。
それが、「13:00 A社」「16:00 B社」というような文字だけの記述では、すきま時間が読みにくいので、こういう書き方をしていると、時間を無駄にしがちです。
TODO管理におけるダメな例
■その3:重要度管理、期日管理、ボリューム管理をしていない
これらのことをしてない方は、こんなことは起きていませんか。
- ついつい目の前の作業から取り掛かってしまう
- 自分の得意、好きな仕事ばかりを先に行ってしまう
- 時間がかかる仕事が後回しになり、後で苦しむ羽目になる
- 重要な仕事なのに、取り組み時間が足らず、内容が薄くなってしまい、得たい成果が得られない
そんなブルーな状態から脱するために、手帳にタスクを書き込む際には以下の観点も視野に入れて同時に記入するようにしましょう。
■重要度管理
抱える仕事の重要度が一目でわからないと、優先順位を即座に判断できません。よって重要な仕事は赤文字、字の大きさを2倍、A・B・Cというように書き入れて、重要度のランク付けを行う方法。
■期日管理
今日中、今週中、今月中、期限なし等、仕事の期限の区別をつける。便利な方法は、ミニ付箋に1項目ずつタスクを書き込み、前出の項目表に貼り付け、貼りかえる方法。
■ボリューム管理
タスクの中には「会社にもどって3分でできるタスク」もあれば、「複数の方の協力を要する仕事」、「一人で取り組めるが10時間以上かかる仕事」など、難易度や面倒度等のボリュームに違いがあるはず。それをまず認識することが大切。 ボリュームが大きい仕事は小さいタスクにさらに細分化しておくと、気が重い仕事も取り掛かりやすくなります。
情報管理におけるダメな例
■その4:情報が更新、進化されていない 意外と存在しているのが、住所や部署名が変わったのに更新されてない手帳。 訪問の直前でジタバタするはめになってしまいます。また所要時間、地下鉄の出口番号、道順の目印など、1度訪問が終わったらすぐ追記しておくのがお勧め。次回訪問の際に思い出しながら歩いたり、地図を見ながら再度さまよったりする危険はゼロになるはず。このように情報をたえず進化させれば、無駄な時間を割くことがなくなります。
この効果は、なんと言ってもお客様に会う前のストレスが減ること。訪問先に迷いながら到着するのと、スムーズに直行できるのとでは、お客様に会った時点での爽快感、モチベーションが違うはず。少なくとも、商談の前には、慌てたり、不安になったりするようなストレスを発生させることはよくありません。自分が完全に管理できる部分においては、スムーズさを徹底していきましょう。
手帳の扱い方のダメな例
■その5:1日に手帳を繰り返し見る習慣がない
できるビジネスマンに共通するのは、自分のスケジュールを暗記していること。少なくとも2週間先までは暗記しておきましょう。そのためにはこまめに手帳を読み返すことです。
なぜ、スケジュールを暗記するとよいのでしょうか。それは、あなたの脳を有効活用できるからです。手帳への書き込みができない時間、例えば、満員電車に乗っているとき、お風呂に入っているときなどに差がついていきます。
良い例:「来週の月曜日13時は、A社訪問だったな。A社の近くにはB社がある。B社の部長は月曜日の午前中は必ず在社しているから、アポを取ったほうがよさそうだ。となると金曜日までに用意しなければいけない資料は……(と、どんどん思考が深まっていく)」
悪い例:「A社の訪問は、来週の月曜だっただろうか。再来週の月曜だっただろうか。(と、あとで確認しようと思い、思考が停止してしまう)」
スケジュールが正しく記憶できていれば、どんな状況でも頭の中で営業戦略、戦術をどんどん膨らませることができますが、あいまいな記憶だと思考が停止しがちです。この時間考えられたはずのことが先延ばしとなり、結果的には自分の時間をロスすることになるのです。
手帳を繰り返し見る習慣がない人は、手帳をすぐ取り出せないことが多いですね。スーツ(バッグ)やデスクでの手帳の定位置が決まっていない。あるいは筆記用具とセットになっていなかったりと。私はいつでも取り出せるように、手帳はスーツの胸ポケットに収まるサイズにしています。女性の場合は、スーツのポケットに入れるのは難しいかもしれませんが、いつでも手に取れる状況にしておきたいものですね。
いかがでしたか。あなたはダメな例に当てはまっていなかったでしょうか。より充実した1年にするために、手帳は賢く使っていきたいですね。
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