営業のノウハウ/クロージング・アフターフォロー

円滑に進める営業のクロージング・成約・契約書(3ページ目)

クロージングは、繊細な作業。下手に迫って良くない返事をもらいたくはありません。お客さんの購買意欲の高まりを見計らいながら、うまく外堀を埋めていきましょう。最後はお客の背中を押してあげればバッチリ。

西野 浩輝

執筆者:西野 浩輝

営業ノウハウガイド


相手の興味関心を上げる

法人営業の場合、営業マンが商品についてのプレゼンテーションを終えると、お客さんは営業マンに対して「では持ち帰って社内で検討しますから、しばらく時間をください」と言うのが一般的。

こう言われると、当然営業マンとしては、お客さんが真剣に商品購入を検討してくれるものだと期待します。

しかしお客さんは、その営業マンとだけ仕事をしているわけではありません。ほかにも多くの仕事を抱えています。すると新しい案件が入ってくるなかで、営業マンとの商談の件は次第に頭の隅に追いやられるようになります。つまり時間が経てば経つほど、その商談についてのマインドシェア(心の中に占める割合)はどんどん下がっていくわけです。

そこで営業マンとして必要になるのが、プレゼンテーションが終わった後も、ときどきお客さんに接触することです。そしてお客さんにその都度商談のことを思い出してもらい、マインドシェアを上げる努力をするのです。

といっても、電話をかけていきなり「今日は例の提案の件でご連絡いたしました」などとダイレクトに切り出すと、お客さんは「早く決めろよ」と押し売りをされているように感じます。これではお客さんに悪感情を抱かせてしまうだけであり、逆効果です。

このため、接触は商談とは別の理由をつくって行うのがポイント。新商品やセミナーの案内、新たに作成した資料の送付など、接触するための口実はいろいろと作れるはず。新商品やセミナーの案内などをした後に、本当に軽い感じで「ところでご検討いただいている提案の件も、ご返事をお待ちしていますね」というふうにつけ加えるわけです。

すると相手は、新商品やセミナーの案内をしてもらったことをきっかけに商談のことを思い出し、「返事をするって約束したのに、すっかり待たせてしまっているな。少し急いで検討を進めよう」という心理になります。そしてクロージングへと気持ちが向かうのです。

クロージングに向けてお客さんの気持ちを高めたいのなら、プレゼンテーション後もこまめにお客さんに連絡を取るのがカギとなります。しかも押しつけがましくならずに、お客さんが自然と商談ことを思い出すように仕向けるのです。
  • 前のページへ
  • 1
  • 2
  • 3
  • 4
  • 5
  • 次のページへ

あわせて読みたい

あなたにオススメ

    表示について

    カテゴリー一覧

    All Aboutサービス・メディア

    All About公式SNS
    日々の生活や仕事を楽しむための情報を毎日お届けします。
    公式SNS一覧
    © All About, Inc. All rights reserved. 掲載の記事・写真・イラストなど、すべてのコンテンツの無断複写・転載・公衆送信等を禁じます