プレゼンテーション/効果的なプレゼンテーション

プレゼンで好印象を与える振る舞いとは? 3つのSTEPで紹介!

今回は、プレゼンで好印象を与える振る舞いを3STEPで解説します。「なんとなく、あの人の話し方は好感が持てる」そういう人になりたくはないですか? そんな状況を実現するための手順を3つに分けてお伝えいたします。ぜひ参考にしてみてくださいね。

野村 尚義

執筆者:野村 尚義

プレゼンテーション・企画力ガイド

プレゼンで好印象を与える振る舞い3STEP

プレゼンで好印象を与える!

プレゼンで好印象を与える!

「この人の話し方って、なんとなく印象いいな」と思わせる人っていますよね。逆に「この人って、なんか嫌な感じがする。あまり話を聞いていたくないかも」と思わせる人もいます。話の中身がどうこうではなく、ただ単に話し方の差で印象が大きく変わる。

どうせならば、良い印象を持ってもらう話し方がしたいですよね。そりゃ、そうです。あえて悪い印象を持たれたい人なんているわけがありませんから。では、具体的にはどうしたら良い印象を持たせる話し方ができるのでしょうか? 今回はそんなテーマでお話ししていきましょう。
 
<目次>
 

良い印象ってどういうの?

好印象を与えるために、まずは「良い印象とは?」について考えましょう

好印象を与えるために、まずは「良い印象とは?」について考えましょう

まずはそもそも論として、良い印象は、どういうものでしょうか? にこやかで優しそうな感じ? キリッとしていてプロっぽい感じ? どっしりと落ち着きがある感じ? どれも一般的には良い印象と言われやすいですが、十分ではありません。

実は「良い印象って、どういうもの?」の問いに対する万能の解答はないのです。どんな印象を持っている人だって、万人から好かれるというのはあり得ない。好感度ランキング1位の芸能人だって「あ~、あの人は好きじゃない」というアンチが必ずいるものですから。

ですから、誰からも好かれる必要なんてないわけです。万能である必要はない。世界中から好かれなくても、自分と接する人にだけ好印象が与えられれば十分。だから漠然と「どうすれば良い印象を与えられるだろう?」と考えるよりも「自分が好かれたい対象者にとっての好印象って、どんなのだろう?」と考えたほうが、より効果的なのです。

「なるほど、自分にとって都合のいいように、カスタマイズされた印象づくりが必要なのだな」と思ったあなたは勘がいいです。ここからはそのためのプロセスを3ステップに分けてご説明していきましょう。3ステップとは「キーワード探し」「モデル探し」「個別要素化」です。
 

STEP1:キーワード探し

あなたがプレゼンする相手の年齢層や役職、職種や業種、そしてあなた自身が元来持っているパーソナリティや立ち位置によって、与えたい印象は決まってくるはずです。

まずはぼんやりと「こんな感じの雰囲気かな」と出したい印象をイメージしてみたら、それをキーワードに変えてみてください。キーワードは5~6個くらいがいいでしょう。

キーワードを見つけるとき、「あなたが与えたい印象を、いくつかのキーワードで表現するとしたら、それはどんなキーワードでしょうか?」と考えるといいでしょう。

たとえば私の場合、研修講師という仕事柄、経験豊富そうな印象が重要になってきます。受講者の方が「この先生にまかせたら大丈夫だろう」と信頼してくれる感じです。実際に自分の専門領域においてはかなり経験豊富なつもりですが、それが印象として伝わるかどうかは別の問題。だからしっかりと印象のコントロールはしてあげないといけません。

だから私は自分の与えたい印象を「成熟していて、落ち着きがある。物腰は柔らかく、ソフト。飄々として、なんとなく器が大きそう」という形で持っています。実際はもっと細かくセットしているのですが、まずはこれくらいのザックリ度合いで考えてみるのがよいでしょう。
 

STEP2:モデル探し

あなたにとっての出したい印象をすでに持っている人は誰でしょう?その人はブラウン管の向こうにいるかもしれません

あなたにとっての出したい印象をすでに持っている人は誰でしょう?その人はブラウン管の向こうにいるかもしれません

STEP1で自分が与えたい印象をキーワード化したわけですが、キーワードはあくまで方向性です。ここからもっと緻密に設計していくことが望ましい。そのために有効な方法をお伝えしましょう。それは「すでにその印象を出すことに成功している人を見つけ出し、その人を真似る」ことです。

自分の頭の中でも、キーワードだけではイメージがぼんやりとしていることでしょう。それをより具体化・ビジュアル化するために、キーワードを人に当てはめてみるわけです。

モデルを探すときは、与えたい印象キーワードを実現している人(身近な人でも、有名人でも可)、言い換えればあなたが「この人みたいな印象を与えられたらいいな」と思う人がいいでしょう。

こういうところで自分がモデルにしている人を明かすのは、正直すごく恥ずかしいのですが、あなたの理解度アップのために、事例としてお話しします。STEP1の具体的モデルとして私がイメージした人が2人います。

1人目は、俳優の田辺誠一さん。彼のソフトかつ知的な物腰は、私にとって真似するに値します。昔、アニメ原作のドラマ「ガラスの仮面」で紫のバラの人を演じていたのですが、そのときのイメージが鮮明に残っています。

2人目は、テレビドラマの主人公、警部補古畑任三郎です。飄々とした感じや私生活の見えないイメージが、奥深さを感じさせます。
 

STEP3:個別要素化

自分が出したい印象を実現している人が見つかったら、最後に「その人が、具体的にどういう話し方をしているか?」を分析する段階に入ります。

たとえば、声のトーンは高いのか低いのか? 話すスピードは、早いのかゆっくりなのか? 感情を前面に出すような話し方なのか、抑え気味なのか? 表情はどうなのか? 身振り手振りは大きいほうなのか、大人しいほうなのか? 見るべき観点はたくさんあります。

このような観点から、あなたがSTEP2で挙げた人の話し方を分析してみてください。そして、分析の結果出てきた個別の要素それぞれを自分に取り入れてください。必ずあなたの話し方は、あなたの与えたい印象に近づくはずです。

話し方を具体化するとき、あなたが挙げたモデルは、具体的にどんな話し方をしているでしょうか? どんな特徴があるでしょうか? そして、あなたはどこを自分に取り入れていきますか?

例えば田辺誠一さんならば、声に柔らかさを感じさせるものの、感情的な話し方ではない(演じる役にもよるでしょうが)。アイコンタクトがやや長く、動きも全体的に少しスローテンポなイメージ。それが落ち着きやゆとりを感じさせます。

古畑任三郎といえば、独特のボディ・ランゲージが連想されます。他には、言葉の間に沈黙を挟みこんでくるのも特徴的です。私はこの沈黙を「じらしの間(ま)」と呼んでいます。あとは、眉毛が上下によく動き、そこで表情を作っているところが、あのミステリアスさにつながっているように感じます。
 

実践すれば確実に印象が変わります

今回の記事の内容、実行してくれる人は少ないかもしれません。「あ~、なるほどね。具体化していけばいいのね」と読んでわかった気になっておしまいという方も多いでしょう。ステップが長くてめんどくさいと感じるからでしょう。

でも、実際に3つのステップを順々に踏んでいくと、確実に印象は変わります。読み飛ばしたら、読むだけで終わりにするのではなく、ぜひ実行してください。やった人には、その価値が実感できるはずです。

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※記事内容は執筆時点のものです。最新の内容をご確認ください。

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