コーチング/人材育成・組織作り

自立した部下を育てる効果的な会話(3ページ目)

自分で考え、自分で行動を起こすことができる自立した部下。誰もがそういう部下と仕事をしたいと思うでしょう。では自立性を育てるには、何から取り組めばいいのでしょうか。自立した部下を育てる効果的な会話をご紹介します。

平野 圭子

執筆者:平野 圭子

コーチングマネジメントガイド


状況別問いかけ

例として、いくつかの状況とそれに対する問いかけを紹介します。

■緊急事態が生じたとき
「今この瞬間何ができる?」「ほかの選択肢は?」

■人と対立したとき
「接点はどこ?」「相違点は何?」

■トラブルを起こしたとき
「相手の立場に立ってみたらどう見える?」「このまま続いたらどうなる?」

■失敗したとき
「同じことを繰り返さないには?」「改善できることは?」

■自分の考えと異なる行動を求められたとき
「やってみたら何が違う?」「何が手に入るか?」

相手にアドバイスをしたり答えを言うことは、物事を早く進める上で役に立つかもしれません。しかし、それは相手を依存的にさせ、考える力を奪い、自立性を抑圧します。最初のうちは時間がかかるかもしれませんが、部下の自立性を育てるには、まずは問いかけを始めてください。

大事なのは答えを見つけさせることではなく、相手に多くの選択肢を出させることです。選択肢が増えればおのずと選ぶ機会が増え、選ぶことを続けるとコントロール感が増してきます。問いかけを増やすには、日常会話にも交えていくこと。そうすると部下が自ら考え、言語化する機会が増えていきます。
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