お金を集めるには“数字”に強くなれ!
セミナーでは、商品ファンド法や信託業法の改正など、将来の規制緩和の方向性を含め、前述した資金調達方法の基礎と応用についてのレクチャーを受けました。そして、最後に、講師の伊藤氏より次のようなメッセージがありました。「日本のコンテンツ産業を、国際展開できるようなビックビジネスに育てるには、アメリカのように金融業界、投資家から資金を調達し、出資者と業界との間で好循環を生み出していくことが必要。そうでないと海外には勝てない。しかし、まだ日本では、コンテンツ業界外からお金を引っ張ってくる手段が確立されていない。」
「製作資金を必要とするクリエイターやプロデューサー、コンテンツベンチャー企業が、コンテンツの製作計画を“数字”に落とし込み、事業計画として投資家に提示できるようになれば、相互理解(資金調達)はもっと進むだろう。」
印象に残った言葉は、出資者となる投資家、金融業界の公用語は「数字」だということです。
そして、コンテンツ業界内には、数字に強い人材が圧倒的に不足していること。少なくとも公認会計士・税理士などの専門家に相談できるレベルの知識は必要であること。つまり、これらの部分がこれからのコンテンツプロデューサーに求められていくのだと思います。
また、製作現場の分かるプロデューサーに、このスキルが備われば“鬼に金棒!”。磨くスキルはビジネスランゲージとなる「数字」、そして、事業という枠でとらえられる「起業家マインド」だといえます。
プロデューサーに必須の職能についての詳細は、セミナーのテキストとなった「コンテンツビジネス マネジメント」を是非読んでみてください。
■「コンテンツビジネス マネジメント」
監査法人トーマツ編 日本経済新聞社 |
<取材協力>
・監査法人トーマツ
・株式会社クリーク・アンド・リバー社 プロフェッショナルエデュケーションセンター(PEC)