店頭在庫で対応する
お客さんが待ってくれない場合はいかがでしょうか。注文と同時に渡さないといけない場合は店頭在庫で対応します。店頭在庫があればお客さんの待ち時間はゼロ |
店頭で売られている商品は、このパターンです。コンビニで買う弁当やユニクロで買うTシャツは見込み生産で作られています。この場合、店頭在庫や流通在庫の形で在庫を持たなければなりません。売れ筋商品、死に筋商品という言葉がありますが売れなければ不良在庫になりますし、見込み以上の注文があった場合は失注になります。
在庫を減らすビジネスモデルを工夫する
同じ弁当を扱っていても、やり方によって在庫のある場所は様々になります。例えば、法事の仕出し弁当は、あらかじめ人数や内容の予約を受け、食材の調達を行ってから弁当を作ります。基本的に在庫はありません。
在庫のある場所は様々 |
朝、注文を受け、お昼に届ける配達弁当は原材料在庫を持ち、注文に応じて昼までに弁当を作り上げます。
お客さんが店に買いに来る、ホカ弁の場合は半製品で在庫を用意しておきます。コロッケには衣をつけておき、注文があればコロッケを揚げて弁当にいれます。コンビニ弁当は店頭在庫で持っておく必要があります。
在庫リスクを下げようと思えば、なるべくお客さんに待ってもらうビジネスモデルを工夫しましょう。
生産リードタイムを減らせば在庫は減る
厨房システムで生産リードタイムを削減 |
温蔵棚で保存したハンバーガーは調理後10分で破棄する運用のため、時には100個のハンバーガーを作って20個を廃棄していました。当時、廃棄ロスは売上高の0.8%を占めていました。
そこでマクドナルドが行ったのが厨房システムの刷新です。工程を工夫し、注文を受けてから50秒以内で調理し、スタッフがお客さんに作りたてのハンバーガーを注文後、90秒以内で提供します。これによって店頭在庫はゼロになりました。つまり生産リードタイムを減らすことで在庫を減らしたことになります。
もし在庫でお困りなら、なるべく源流側に在庫を持つようにできないかビジネスモデルを工夫し、生産リードタイムを削減できないか考えてみましょう。
現在の在庫が当たり前と考えず、店頭在庫なら半製品在庫で対応できないか、半製品在庫なら原材料在庫で対応できないか、もしくは在庫ゼロにできないか新たな観点で見直してみてください。