在庫管理システムが使われない理由

在庫管理システムを導入したが、在庫があわなくなっていく。数字が合わず、倉庫を駆け回る、こんなことが起こっている現場もあるのではないでしょうか。 在庫管理を行う方法は各社様々。それに対応できるよう、世の中には実に多くの素晴らしい在庫管理システムがあります。 しかし、在庫管理システムを導入しただけでは、実は在庫管理はうまくいきません。 在庫管理システムが使われなくなってしまう直接的な理由は、システムの数字と実際の在庫数が合わないという非常に単純な理由が多く聞かれます。 では、なぜ在庫数が合わなくなってしまうのでしょうか。
  • 数字を入力するタイミングの問題
  • 棚卸の煩雑さ
  • ヒューマンエラー
  • 関係部門間での分析不足
などがその理由です。 ここでは、在庫管理システムを導入するメリットと共に、システム導入に合わせて現場はどう動くとよいかについて解説していきます。

在庫管理システムの導入メリット

そもそも在庫管理システムとは?
在庫管理システムとは、在庫管理にシステムを導入することで数字の読み取りや修正、また品番管理や品物の属性のデータ読み込みなど、在庫にまつわる膨大な情報を管理するのにITを利用し、書き間違いや読み間違いといったヒューマンエラーをなくし、膨大な作業の効率化を可能にするものです。

在庫管理システムを導入するメリット
現場でもバックヤードでも、リアルタイムで同じ数字を共有することが可能になれば、現物確認による時間コストや販売機会ロスの削減にもつながり、作業の標準化や効率化で管理業務やコストの削減、詳細な需要予測や適正在庫の調整が可能になるというメリットがあります。
在庫管理では情物一致させるのが至難の業

在庫管理では情物一致させるのが至難の業

在庫管理システムを使いこなすには?

システム導入時に実在庫と数字をあわせても、様々なケースの積み重なりで数字に誤差が発生してきます。この誤差をそのままにしておくと、データの数字を信頼できなくなり現物確認へ担当者が倉庫へ走るという、せっかくのシステムを活用できていない状況になってしまいます。
数字データの精度を上げるには入力する数字の精度を上げる物や情報の流れと入力タイミングを合わせるの2点が重要です。

入力する数字の精度を上げる
まず、入力する数字の精度を上げるためには、棚卸回数を増やすなど信頼できる数字を入力する機会を増やすことです。全体の棚卸を行うのは年1回でも、倉庫全体を例えば11区画に分けて、毎月1回どこかの区画の棚卸を行うようにすれば、それほど労力を増やさず年2回棚卸ができます。入力する数字の精度をあげてデータを信頼できる状態にし続けることが重要です。
棚卸頻度、バーコード管理などで在庫精度を上げる

棚卸頻度、バーコード管理などで在庫精度を上げる

情報の流れと物の流れを一致させる「情物一致」
次に、情報の流れと物の流れを一致させる「情物一致」で、流れと入力のタイミングを合わせることです。例えば、物と情報のタイミングがあうようデータ入力する部門を変更します。朝から夕方の間に実在庫が合わないのならば、出庫する倉庫部門が出庫するタイミングで在庫管理システムへ入力するようにすれば解消できます。また、チェックが機能するよう出庫伝票と在庫管理の画面プリントをつけて総務へ回し、二重チェックします。

入庫数、出庫数は人間が伝票などを見ながら在庫管理システムに入力しなければなりませんが、読み間違いや記入間違いなど人が介在することで起きうるヒューマンエラーを取り除くにはバーコード管理やICタグの導入といった方法もあります。価格が下がってきたRF-ID(無線ICタグ)を活用し、無線で入出庫情報のやり取りを行うことで、人間の介在を減らしていく。これは情物一致の切り札になると期待されています。

関係部門が集まって現業がどうなっているか分析する
これらを踏まえて、関係部門が集まって在庫の状態や在庫管理の流れを物の動きと情報の動きの両方から分析し、「あるべき姿」を考えていきます。
数字の精度を上げて、モノが出入りするタイミングを適切に反映することで、現象と入力までのタイムラグをなくし即座に数字を在庫管理システムに反映させる仕組みにしていきます。
在庫管理システムを活用するには、まず関係部門が集まって現業がどうなっているか分析する

在庫管理システムを活用するには、まず関係部門が集まって現業がどうなっているか分析する

在庫管理システムを活用し企業経営に役立てる

在庫管理システムを活用することで、これまで複雑で属人的であった時間のかかる在庫管理を、誰でもできるようになりミスや管理費を減らしていくことができます。
在庫管理システムを活用するには、精度の高い数字と数字のずれが生じるタイミングの見極めが重要です。精度向上のため在庫管理の流れや数字を常に見直し改善していくことで在庫管理の精度が向上すると、キャッシュフローの改善や会社の信頼性の向上、品質の安定や残業の削減にもつながるなど企業に利益をもたらす源泉となるでしょう。

関連ガイド記事



※記事内容は執筆時点のものです。最新の内容をご確認ください。