ふだんなにげなく言葉にする金券。そもそも金券とは? 正確に説明できますか? また、金券の種類、ご存知ですか? 金券というからには、管理もしっかりしておかないといけないのですが、ずさんな管理をしていませんか? 今回は、会社の大切な金券の管理について解説します。
 

切手、印紙、ビール券…こんなにある金券の種類

切手

切手などの金券の管理

まずは、そもそも金券とは、 「貨幣や補助貨幣ではないものの、貨幣に準じる形で流通している物の総称」です。貨幣に準ずるので、それなりの価値があるということです。一般的な金券としては、以下のような種類があります。
 
  1. 切手、収入印紙、収入証紙、官製はがき
  2. 商品券、デパート、クレジットカードなどのギフト券、旅行券、ビール券
  3. プリペイドカード
  4. テレフォンカード
  5. 交通系プリペイドカード、新幹線、特急、乗車券回数券
  6. 航空会社・鉄道会社などの株主優待券、飲食券、飲食店で使用できる株主優待券
  7. 映画やコンサート、イベントなどの入場券

結構ありますね。

ただ、総務として職場で目にするものは、切手や収入印紙、ビール券あたりが中心で、出張が多い企業であれば、新幹線の乗車券回数券でしょうか。今回はこれらの管理についてのお話です。
   

管理の目的は「会社の財産」と「社員」を守ること

金券管理

金券の管理は総務の重要な仕事

社内で金券の管理についてルールを定め、周知徹底させることが大変重要となります。会社の財産ですから、紛失や盗難の危険を考慮して徹底した管理をするのはもちろんのこと、もう一つ管理を徹底すべき理由があります。

それは「社員を守る」ことです。なぜなら、金券の管理がずさんだと、ともすると、社員が私的に利用してしまう誘惑に駆られる場合があるからです。魔がさして、実際、無断で会社の財産を私的に使用してしまうことがあるかもしれません。在庫管理がされていれば、私的利用などは考えないでしょうし、万が一あったとしてもいずれ発覚します。

しかし、在庫管理がされていなかったり、帳簿で受け渡しがされていなかったら、自由に使いたい放題となり、ある意味犯罪を助長してしまいます。その意味で、社員を守る上でも、金券の管理は徹底しておきましょう。
 

管理は総務の目の届くところで施錠を徹底

まずは、金券の保管ですが、総務担当者の目の届く範囲で、原則として金庫に保管をし、日中は担当者が責任を持って管理し、就業後は金庫を施錠します。誰もが簡単に持ち出せる状態にしておかないことが必要です。紛失・盗難の可能性を招くだけでなく、金券の出入りが煩雑になり、在庫数の管理などに誤差が出る恐れがあります。

切手や収入印紙は一つ一つが小さい上、それぞれの金額が異なるので、表示金額の種類ごとに分けられたクリアファイルに入れて保管すると便利です。収入印紙や切手の金額がわかるように、シールなどで目印をつけます。

そして、クリアファイルの表紙や背表紙には、収入印紙が入っているのか、切手が入っているのかがすぐに分かるようなタイトルをつけておきましょう。管理簿も一緒に保管しておくと、一連の作業がスムーズに行えます。
 

管理簿をつくって記入

切手の管理簿

切手の管理簿

金券が必要な社員には、使用目的を記した申請書を提出してもらい、総務担当者がその使用目的を確認した上で必要枚数を払い出します。回数券やプリペイドカードなどの払出しは、使い切ったカードと引き換えに行うと良いでしょう。
社員に渡した後は、金券管理簿にその履歴を総務担当者が記します。内容は、
  • 種別:払い出し or 受け入れ
  • いつ:払出日
  • だれが:使用申請者
  • 何のため:使用の目的(切手であれば、郵送先。印紙であれば、契約書名。ビール券であれば、配布先、等々)
  • 何枚:種類や枚数、金額、等
 

管理簿上の残高は合ってる? 定期的に棚卸しを

金券については、定期的に棚卸を実施する必要があります。金券の実際の在庫と管理簿上での残高が一致しているかの確認です。実際の在庫と管理簿の残高とが一致していれば問題ありませんが、差異がある場合には、払い出し時の記載漏れや、記載ミス、或いは紛失などの可能性があります。

前回の確認時に一致しているのであれば、それ以降の金券申請書と管理簿との記載の照合を行い、その差異を見つけることが必要になります。特に決算期末には金券の在庫の計上をしなければならないので、必ず棚卸しをします。
 

管理簿には補充時も記入、印紙は特に在庫管理に注意

残高の確認をする際、金額ごとの金券の枚数も確認して、頻繁に使用される金券であれば、多めに補充するなど、枚数が少ないものに関しては補充を行います。

必要な時に必要な金券が不足していると、ビジネスに支障をきたす場合があります。特に、契約書に必要な印紙は、厳密な在庫管理をしておきましょう。必要な印紙の不足により、契約書の発行が遅れたりすることで、ビジネスチャンスを逃すという最悪の結果を招きかねません。

常に在庫数を見ながら、手当てをしておきましょう。また、契約内容によっては、高額な印紙が必要となるケースもあります。ただ、頻度が高くない場合、あるいは、高額の印紙を保管したくない場合は、在庫を持っていないことを社内に周知し、契約締結が見込まれる場合は、その都度担当者に早めに連絡してもらい、担当がそれに間に合うように購入することになります。ですので、近隣にある収入印紙が購入できる先をいくつか調べておくことも必要でしょう。

新たに金券を補充したら、管理簿に、払い出しではなく受け入れとして、補充した日時、各金券の枚数、合計金額を記入します。

また、金券の補充や払い出しがあるごとに、残高を計算しておくと、常に現時点での金券の残高を知ることができ、棚卸の際の照合作業が素早く行えます。

いかがでしょうか? 金券はここまで厳密に管理しないといけないのか、面倒だな、と思われたかもしれません。しかし、たとえ200円の印紙一枚であっても紛失したら大変です。会社の財産ですから、「まあいいか」では済まされません。何かあってからでは遅いので、毎日しっかりと管理することが大事です。

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