住宅設計・間取り/住宅設計・間取りのテクニック

北側のひかりを活かす(2ページ目)

土地の購入を検討する際、一番初めに考えるのは日あたりです。つまり東側、南側の周辺環境を気にします。それでは北側はどうでしょう?北側の光を考えることで、より快適な住まいがつくれるのです。

佐川 旭

執筆者:佐川 旭

家を建てるガイド


現代の住まいに活かす

どの家もすべて東側や南側の周辺環境が良い条件ばかりとは限りません。時には光を効果的に取り入れるのに天窓をつくる場合もあるでしょう。しかし天窓は、夏の暑さが気になる人もいると思います。

それに比べて北側の光は、かつて寒いという理由から、あまり必要とされませんでした。しかし近年はサッシも複層ガラスの普及があり、以前よりも寒くはありません。暗くなりがちな中廊下式の間取りや、志賀直哉の自邸に見られるような書斎など、効果的な利用もできます。
そして北側のファザード(立面)の窓の配置もバランスがよくなるのではないでしょうか。現代の住まいは、南側にはたくさん採光を取り入れようと大きな開口部を設け、北側は水まわりの小さな窓がバラバラと並んでいるという間取りが多くあります。そのバラバラと並んだ窓を隣家の人は南側の大きな開口部から見ることになるのです。なんとも不思議な感じです。北側の立面の窓のレイアウトに配慮することで、建物のデザインもとても良くなることでしょう。


中廊下が暗くならないように、
トイレと階段のところに大きな
FIXの窓をつけ、北側の光を
取り入れている。

設計:佐川旭建築研究所

・・・これだけは読んでおきたい家づくり講座・・・
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「満足する一戸建てをつくるには」第2回:あなたの土地に地耐力はある?
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