ベタ基礎であっても防蟻の落とし穴はある
近年一戸建ての基礎はベタ基礎の普及が著しい。床下全部にコンクリートを打ちますので、耐震性はもちろん、シロアリの入ってくる隙間はほとんどないといってもよいでしょう。今まで日本の家の基礎は布基礎といって、床下は土でした。したがってシロアリにとって、とても住みやすい環境だったのです。玄関からシロアリ被害が出る
ポーチの下に生息するシロアリは、
コンクリートをつたって玄関のわず
かな隙間から侵入する。
「我が家を守る簡単アンチエイジング」
(ダイアモンド社)より
一方、ベタ基礎にしたから安心かといえば、絶対とは言い切れません。落とし穴は玄関まわりです。ベタ基礎になって床下の被害はほとんどみられなくなりましたが、玄関にシロアリ被害が多く発生している傾向があるのです。対策としては、ポーチと玄関土間の間に段差をつけるのです。また、シロアリは0.6mmほどの隙間があれば侵入してきます。コンクリートの打ち継ぎ部分にジャンカなどが出ないようにすることです。
ガイド佐川のワンポイントアドバイス
建築物は工業製品ではありません。毎日、風雨にさらされ劣化していきます。したがって、防水・防蟻などは早めの発見が大切です。それには定期点検が必要不可欠であり、床下や小屋裏などの点検口の設置をおすすめします。それも区分された小屋裏空間ごとに点検口を設けることが大切です。さらに床下空間の有効高さは33センチ以上確保することです。・・・これだけは読んでおきたい家づくり講座・・・
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