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施主支給の落とし穴(2ページ目)

パソコンで家づくりについて調べていくうちに、設備機器などを自分で直接購入して施主支給という形をとれば安くできるのではないかと思います。しかしそこには意外な落とし穴があるので注意が必要です。

佐川 旭

執筆者:佐川 旭

家を建てるガイド

実際にあった施主支給の失敗例

<ケース1> エアコン
エアコンが安いといって販売店から購入し、いざ取り付けようとしたら取り付け場所が2階の部屋中央であったため、配管ダクトがどうしても露出してしまったケース。あらかじめわかっていれば隠ぺい配管ができましたが、ダクトが2階から外へずっと露出してしまい外観が台無しになってしまいました。

<ケース2> 洗面器
洗面器の排水管を床付けで考えていたのですが施主はそれを知らず、壁付けの洗面器を自分で注文してしまったケース。そのため壁の部分を若干ふかさなければ配管が納まらなくなってしまいました。

<ケース3> 浴室
ユニットバスで洗い場側と浴槽側の2カ所に給水柱が付いているものを考えていたのに、実際に現場に届いたのは1カ所の給水柱を左右に振って使うタイプだったケース。施主がコストの方ばかりに目がいってしまい、見落としてしまったのです。

以上の3例の他にもいろいろとあります。結果的に見ればこれらはたいしたことはなく、きちんと打ち合わせをしていれば何ら問題はないのですが、意外と落とし穴とはそういうものなのです。また、こんな些細なことからトラブルが発生し、そして信頼関係が崩れてしまうのです。

ガイド佐川のワンポイントアドバイス

施工会社にも仕入れルートがあり、それなりに安く手に入るものもあります。しかし施主支給のほうが断然安いということであれば、それでもよいでしょう。しかし出来る限り最小限に抑えるべきです。というのも家は他の商品とは違い、建った後の方が大切だからです。やはり施工会社とは長い付き合いをしたいものです。長いスパンで物事を考えると、結局は安くなると思います。これからの家づくりは、自分の健康維持に主治医がいるように、家にもホームドクターが必要です。それは今後もっと重要視されるテーマが「長寿命の家づくり」だからです。身体も家も時々は定期健診をしなければ健康状態はわかりません。チェックをすることで長持ちするのです。施主支給をするにしても、よく施工会社と打合せをして、両者気持ちよく仕事ができるように進めていくことを心がけて下さい。


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