美しく見えても、無礼者ではいけません

「お邪魔します」のその後は、靴を脱がねばなりません…
私達日本人にとって人前で靴を脱ぐのは日常茶飯事ですが、靴の脱ぎ方ひとつにも合理的で美しい作法があります。どんなに美しく上品なしぐさでも、気配りがなければ周囲を不快にするだけですし、滑稽に見えることさえありますね。

そこで、やり方だけにとどまらず “なぜそうするのか”という道理を理解しておましょう。状況に応じて臨機応変に振舞えるようになりますよ。

【 INDEX 】
1.靴の脱ぎ方    
2.脱いだ靴の置き方、履き方  
3.ブーツの脱ぎ方、置き方、履き方  


靴の脱ぎ方

わかりやすいよう靴の向きを船にたとえて、つま先が上がり口向きなら「入船」、戸口向きなら「出船」としてご説明します。最終的に脱いだ靴がきちんと出船に揃えられていることが前提ですが、これは見た目の美しさと履きやすさを考えてのこと。いざというときに出陣しやすい武士道の名残でもあります。
ではどうやって脱げばいいのでしょう?実は幾つかの方法があります。

 
【後ろを向いて出船に脱ぐ】× 
後ろを向いて出船に脱げば、揃えなおす手間もかからず合理的!……しかしこれでは家人にお尻(背中)を向けることになり無礼です。

 
【前を向いて入船に脱ぎ→出船に揃える】○ 
前を向いたまま入船に脱ぎ、出船に揃えるのが正しい作法。揃える時も相手にお尻を向けないよう気をつけて、家人と反対側に少し斜めに屈むのがポイントです!女性の方は膝をつくと美しいしぐさになります。

 
【カップルの場合】  
先に男性が入船で上がり、次に女性がふたり分の靴を出船に揃えると、大人のたしなみを感じさせます(もちろん、状況によりますが)。

 
【小上がりの場合】  
お店の小上がりなど上がり框(かまち)の高いところなら、後ろを向いて出船に脱いでも構いません。揃えるために小上がりの上で屈むとお尻を突き出す格好になり、そのほうが下品になるからです。

【下足番がいる場合】 
下足番のいるお店では、入船に脱いだあとはお任せして構いませんが、「ありがとう」「宜しくお願いいたします」など一言添えてくださいね。

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