さすがは世界に誇る日本の風呂敷! 荷造りはもちろんのこと、旅先でも活躍する風呂敷の大きさやテクニックをご紹介します。
旅行の風呂敷活用術:自由自在にパッキング
風呂敷のメリットは中身に合わせて包めること。既製の袋は、袋に合わせてたたむ必要がありますが、風呂敷はサイズフリーで中身が主役。すると、最もシワになりにくいところで折りたたむことができるので、折りじわの悩みが軽減します。たとえば、荷物の一番上に風呂敷を広げ、スーツケースのサイズをフルにつかって上着を包めば、折りじわが最小限で済むでしょう。また、スーツケースの空間に合わせて詰めることもできます。ぽっかり空いた空間に風呂敷を敷き、そこに衣類や小物を詰めれば無駄なく収納できますし、隙間が無いので荷物が寄ってしまうこともありません。 包むときにもポイントがあります。通常は、結ばずに風呂敷の四隅を上下左右にかぶせるだけでOK。すると、結び目がかさばることなくフラットに収納できます。とくに綿の風呂敷を使うと、布地の摩擦でかぶせた部分がはだけることもありませんが、かぶせる部分を十分にとれない場合や、ツルツルと滑りやすい絹やポリエステル、ナイロンなどの場合には、結んだほうが安心です。
また、ダウンコートのようにかさばるものは、きつく結んで圧縮すればコンパクトに収納できます。
こうして荷造りしておくと、たとえスーツケースを人前で開けても中身が見えたり崩れたりすることがありません。知恵を活かした風呂敷遣いに一目置かれることでしょう。
旅行の風呂敷活用術:楽らく! ホテルではそのまま引出しへ
チェックインしたら、スーツやワンピースはクローゼットに吊るし、たたんだままで構わない衣類は風呂敷のままチェストの引き出しへ入れてしまいましょう。こまごまと入れ替えるのは面倒ですが、スーツケースから引き出しへ風呂敷ごと移動するだけ。楽ちんですよ。それに、袋ものと違い、風呂敷なら布をめくるだけで中身が見渡せ、出し入れも簡単。引き出しを開けたときに中身が丸見えにならないため、下着なども安心してしまえ、キチンとした印象で気持ちよく過ごせます。些細なことですが、こうしてストレスなく着替えができると、ホテルライフが快適になりますね。
旅行の風呂敷活用術:旅先のマイバッグや装いに
風呂敷はバッグにもなる優れもの。2~3箇所結べばマイバッグになるので、ちょっとしたお出かけに重宝します。荷造りで使ったものを活用しても良いですし、素敵な柄の風呂敷を1枚余分に持って行っても良いでしょう。海外なら注目度満点。こうした日本文化に驚かれると思います。作り方は「風呂敷エコバッグ!マイバッグ・スイカ包みの結び方・作り方」でご紹介しています。
旅慣れた方は、おしゃれな風呂敷をスカーフがわりに使ったり、お部屋のテーブルクロスにして寛いだりしているそう。自由な発想で風呂敷を楽しんでしまいましょう!
旅行の風呂敷活用術:帰り支度のパッキング&手荷物バッグに
帰り支度をするときは、来たとき同様、風呂敷で仕分けてパッキング。引き出しのものは風呂敷ごとスーツケースに移すだけでおしまいです。帰りは荷物が増えがちですが、空間に合わせて無駄なく荷物を詰める、きつく結んで圧縮するといった風呂敷テクを駆使すると、上手く納まります。どうしても入りきらない荷物は、風呂敷マイバッグに入れて帰れば良いのです。
旅行に便利な風呂敷のサイズと素材
風呂敷にはいろいろな大きさや素材のものがありますが、旅行に用いる風呂敷は大きめのほうが便利です。少量の荷物なら70cm程度でも構いませんが、衣類を大きめにたたんでシワを少なくしたいとき、量が多めのとき、荷物がかさばる秋冬の旅行のときなどは、90cm以上あったほうが重宝します。素材は、上段の「自由自在にパッキング」で説明した通り、つるつるしない綿素材は結ばずにパッキングしても大丈夫なのでおススメです。洗濯ができない絹は、汚れたりしないよう気を遣うので旅行には不向き。また、最近は防水加工された風呂敷があるので、雨天時にバッグを覆ったりすることもできて重宝するでしょう。
こうしてみると、包む・しまう・持ち運ぶ・装うなど、風呂敷は大変融通が利き便利なことがわかります。知れば知るほど便利な風呂敷。世界が注目する日本のフレキシブルアイテムを、旅のお供にぜひどうぞ。
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