この鮭のシングルモルト酒浸しには、これまたボウモア12年がよく合うのだ。ボウモアを垂らした切り身を口にしながら飲むと、じんわりと凝縮された鮭の風味とボウモアが見事なハーモニーとなって舌に浸潤していく。なんともよい心地。幸せな気分になる。ゆるゆるとした満ち足りの時が流れる。
土鍋ごはんコース料理も旨いぞ
これが鮭のシングルモルト酒浸し(¥980)。これだけでウイスキーがすすむ。 |
コースも用意されている。里山コース¥3,000、竈神コース¥4,000。バランスのとれたコース料理も是非堪能してみて欲しい。
ここのひと品ひと品を味わっていると、自分が普段いかに濃い、強い味つけの料理を食べているかがわかる。できるだけ素材の自然な味わいを生かした調理法のものを口にしたほうがよいとわかってはいるが、日常というものはそうもいかない。つい塩味の効いた濃い味つけを好んでしまう。それを里山バルは教えてくれる。
柳瀬社長は「体の健康のみならず、心まできれいになるような料理を提案していきたい」と言う。こういう店がもっともっと増えるといい。世の中、こってり味の店が多いような気がする。
前回の同シリーズの代々木『ヒュッテマンクス』もご一読いただきたい。