多くの素材が織り成す、刺繍のように美しい料理
・瀬戸内産真鯛にアラレを纏わせてポワレにし蕎麦の実のリゾットとプルーンとペドロヒメネスシェリービネガーの甘酸っぱいソースで |
一風変わった味付けの魚ですが、基本はしっかり |
こちらをいただく頃、窓の外はもう真っ暗。時間の経過と共に、料理のテンションも上がってきます。魚料理は、真鯛のポワレ。アラレをまとわせて、カリカリとした食感に。ソースは甘いプルーンとビネガーの甘みと酸味が融合。先に食べた同行者が「シソのような味がする」と言うので、訝しがりながら食べると、確かにどことなくシソのような爽やかな味が。これも「ガニエール」のような分子料理法と言えるでしょう。食感にも味にも驚きがありますが、鯛自体も丁寧に火入れされており、とてもジューシー。
・自然飼育による仔羊フィレ肉のタイム風味のココット焼きに濃厚なジュ 春菊とハジルのピストゥーとアーティーチョークのバリグール一見すると赤く、かなりレアな質感ですが、実際には極めてゆるく火が行き渡っていて、食べるとまったく生の食感はありません。タイムで香りづけられた肉は、羊料理として今まででNo.1の料理と言っていいでしょう。春菊は噛むと少し苦味が出るので、コンビネーションとしては「?」と思う部分もありますが、全体として見るとしっかりアクセントになっており、それぞれの素材がうまく調和しています。
・5種類の自家製パン |
バターがうまけりゃパンもうまい! |
こちらの自家製バター、これが最高に美味しいのですが、自家製のパンもまた絶品なのです。ローズマリー、ミニバゲット、ゴマとケシの実、ライ麦、プレーンの5種類。以前のメルマガで、「パンがおいしいレストランは料理もおいしい」と言いましたが、こちらも本当に素晴らしい出来ばえです。
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気づけば、もう外は真っ暗。でも、オーベルジュの楽しみはここからです。 |
さて、デザートタイムになる頃には遠くに琵琶湖越しの街の灯が。せっかくですので、気分を変えてカフェの方に移動してデザートをいただきましょう。こちらは料理だけでなく、デザートもトップクラスの素晴らしさです。
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カフェでいただくデザートタイムをご紹介。