韻を楽しむ
岩茶の岩韻を満喫する
中国茶の中には、「韻(いん)」と呼ばれる独特の風味を持つものがあります。これは通常の香りとは明らかに区別されたもう一つの香りであり、一般的には、いったん茶を飲んだ後に感じることができるような「残香」のようなものと認識されています。それぞれのお茶に独自に独自の韻が存在しています。
鳳凰単叢・・・山韻
鉄観音・・・・音韻
特に、岩地に降り注ぐ太陽の光を浴び、霧に包まれ、岩のミネラル分を吸収して育つ「岩茶」だけが持つ、重奏な余韻を与えてくれる「岩韻」は有名で、その香りは「香(シャン)」ではなく「気(チー)」であるといわれています。
このように、お茶の香の表現は、さまざまな知識は手法を用いて工夫すると、自分らしい表現が出来るようになります。是非あなたも、飲んだお茶の印象をさまざまな表現方法を駆使して、実際に表現してみませんか?そうすれば、あなたの中国茶テイスティングノートもより一層、にぎやかなものになることでしょう。
なお、ワインを学ぶ場合、香の認識が非常に重要であることから、その教材として「Le nez du vin(ル・ネ・デュ・ヴァン:日本語で"ワインの鼻"という意味)という香り成分のエッセンスが、小瓶に詰められて売られています。
これは54種類+悪いワインの香り12種から構成されていますが、これを基に、どんな香が存在するのかを確認し、ワインの香を判断する訓練をするのです。とても面白い教材なので、お茶でもこのような教材が開発られるとよいと思うのですが、現在は見当たりません。是非、中国茶の教材として開発して欲しいものですね。
<関連リンク>
中国茶、香りの世界・味わいの世界 香りに酔いしれる
お茶の香のメカニズム
芳しい紅茶の香り(紅茶サイト)