中国茶/中国茶の基礎知識

中国名茶とはなんだろう?

「中国名茶」とよくいわれますが、名茶とは一体どんなお茶を意味するのでしょうか?伝統的十大名茶とともに、名茶の意味に迫まってみます。

執筆者:平田 公一

武夷岩茶
中国茶にはさまざまな種類のお茶があります。その中でも「名茶」と呼ばれる古くから珍重されてきた数々のお茶があります。

今回は、その「名茶」に焦点をあてて、探求してみることにしましょう。

さて、「名茶」の具体的なお話に入る前に、「伝統的十大名茶」について触れておくことにしましょう。中国茶といったらすぐにでも名前が挙がるほど有名なお茶が、そのリストには掲げられているのです。

名茶といえば「十大名茶」というほど、有名なお茶たちです。まずは、ここからはじめてみましょう。

伝統的十大名茶

西湖龍井
中国茶は緑茶を中心に、それはそれはたくさんの数のお茶が存在しています。同じ種類のお茶でも、産地によって違う名前がついていたり、同じ地域にもたくさんの異なるお茶があります。

そんな中で、一体どんなお茶が名茶なのでしょうか。なんとなく、あのお茶も名茶、このお茶も名茶のように思えてきてしまいます。そんな時は、この10のお茶をまずは覚えましょう。様々にある名茶のなかからさらに選び出されたのが「十大名茶」なのです。

もちろん、その時代によって十大名茶にノミネートされるお茶は変わってくるのですが、現在、「伝統的中国十大名茶」と呼ばれるのは、概ね以下のお茶です。

  1. 龍井茶(ろんじんちゃ) :浙江省杭州の緑茶
     
  2. 碧螺春(ぴろちゅん) :江蘇省太湖にある洞庭山の緑茶
     
  3. 黄山毛峰(こうざんもうほう):安徽省黄山の緑茶
     
  4. 君山銀針(くんざんぎんしん):湖北省岳陽洞庭湖の青螺島の黄茶
     
  5. 祁門紅茶(きーむんこうちゃ):安徽省祁門の紅茶
     
  6. 六安瓜片(ろくあんかへん):安徽省六安県斉雲山の緑茶
     
  7. 信陽毛尖(しんようもうせん):河南省信陽大別山の緑茶
     
  8. 都均毛尖(といんもうせん):貴州省都均山の緑茶
    蒙頂黄芽
  9. 武夷岩茶:福建省武夷山市の青茶
     
  10. 鉄観音 :福建省安渓県の青茶
「概ね以下のお茶」と注釈したのは、この伝統的十大茶、時々お茶が入れ替わることがあるのです。例えば、君山銀針、祁門紅茶、信陽毛尖、都均毛尖の替わりに盧山雲霧(ろざんうんむ)、恩施玉露(おんしぎょくろ)、白毫銀針(はくごうぎんしん)、普[シ耳]茶(プーアルちゃ)がリストアップされていることがあります。

さらに、杭州の茶葉博物館では、君山銀針、信陽毛尖、都均毛尖、六安瓜片の替わりに、屯渓(とんけい)、平水珠茶(へいすいたまちゃ)、[シ眞]紅(てんこう)、そしてなんと凍頂烏龍(とうちょううーろん)が選ばれています。

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