PR
二世帯住宅で暮らす/【提案】二世帯住宅の間取り・プランニング

「孫共育・家事分離」の二世帯プラン(2ページ目)

現代の二世帯同居では、協力とプライバシーを両立させていくことが重要な課題といえます。では、それは実際のプランニングではどのように実現していったらよいのかを、2回に分けてその方法を考えてみたいと思います。

提供:旭化成ホームズ(ヘーベルハウス)
松本 吉彦

執筆者:松本 吉彦

二世帯住宅で暮らすガイド

PR
 

孫共育家事分離のプラン

ご紹介するのは共働きの息子夫婦同居を想定した玄関以外はすべて分離した共用二世帯のプランです。1階を親世帯、2階を子世帯として、玄関ゾーンを1階の左端に置き、両世帯の家事動線を明確に分ける共用二世帯としてはオーソドックスな構成です。2階の左側1/3、つまり子世帯の中では一番親世帯に近い部分を孫共育ゾーンとしていることが一番の特徴で、孫共育家事分離のプランとして親世帯と子世帯で孫共育ゾーンを挟む構成となっています。このことによって、2階の残り2/3を占める子世帯専用ゾーンには一切立入ることなく、親世帯が孫の世話を2階で行うことができます。(図3)
【図3】1階の親世帯と2階の孫共育ゾーン

【図3】1階の親世帯と2階の孫共育ゾーン
※クリックすると拡大します



孫は帰宅すると玄関周りのシュークロゼットに置かれた孫ロッカーに荷物を置き、親世帯のLDKへと帰宅します。LDの入口を開けたままにしておけば、玄関周りは親世帯の LDKから目が届きやすいように配慮されています。親世帯のLDには床上げタタミのコーナーを設け、ここに座って勉強ができるようなカウンターが設けられています。調査の結果では子世帯がフルタイムの共働きで、親世帯子世帯両方に玄関があった場合でも孫の8割以上が親世帯の玄関に帰宅し、約7割が親世帯で勉強しています。ここでは親世帯で孫が勉強する機会が多いことを想定して、子世帯のみならず親世帯にもその空間を設けています。

このようなLDKに隣接して目の届きやすい勉強コーナーを当社では+NEST(プラスネスト)空間と呼んでいます。小学生の85%がLDで勉強している実態を踏まえ、その場所をダイニングテーブルではなく専用の空間として机となるカウンターを設け、安心感と共に自立感こもり感を演出する、というのが子育て期の+NEST空間の基本的な考え方です。


子世帯の帰宅後は、親世帯が2階へ上がる必要はなくなり、2階全体が子世帯のゾーンとして機能します。子供部屋は子世帯のLDKと隣接して、引き戸で開放できるように造られているので、子世帯のLDKから目が届きやすく、+NEST空間の特徴を備えています。また、子ども部屋は間仕切り収納で将来仕切るように考えられていますが、現在はふとんで川の字就寝ができるワンルームとして使うことを想定し、可動間仕切り収納でふとんの収納場所を形作っています。将来の主寝室は、現在は夜、室内干しのための空間として、親世帯の目に触れることなく、使うことができるようになっています。(図4)
 
【図4】2階の子世帯と孫共育ゾーン

【図4】2階の子世帯と孫共育ゾーン
※クリックすると拡大します


以上、孫共育・家事分離の二世帯プランをご紹介しました。二世帯の暮らし方のスタイルに合わせてプランニングを考えると、今まで当たり前だと思っていたプランが変わっていき、より暮らしにフィットするプランになっていくのですが、その様子を少しでも感じていただけたのではないかと思います。


 
※記事内容は執筆時点のものです。最新の内容をご確認ください。
  • 前のページへ
  • 1
  • 2

あわせて読みたい

All About注目リンク

PR

二世帯住宅で暮らす 人気記事ランキング

2024/04/27 更新
ランキング一覧
  1. 1二世帯住宅は玄関1つが当たり前?それとも2つ?
  2. 2こう違う!べったり同居と二世帯同居
  3. 3上下分離型の二世帯住宅、内階段と外階段のどちらがよい?
  4. 4同居と介護(3)~車椅子対応に備える
  5. 5実際に増えてる?娘夫婦同居
提供:旭化成ホームズ(ヘーベルハウス)

カテゴリー一覧

All Aboutサービス・メディア

All About公式SNS
日々の生活や仕事を楽しむための情報を毎日お届けします。
公式SNS一覧
© All About, Inc. All rights reserved. 掲載の記事・写真・イラストなど、すべてのコンテンツの無断複写・転載・公衆送信等を禁じます