艶話 No.2
@イタリアン
スパイスの王様 胡椒
Pepe il
re delle spezie
誰もが欲しがったスパイス…胡椒
胡椒はスパイスの王様です。 |
胡椒はとっても媚薬素材。
胡椒はその存在までもが、人を魅了し、特権階級の舌には欠かせなかったスパイスです。
胡椒のオリジナルはインド。これがヨーロッパに持ち込まれたのは、はじめは陸路を通じてですが、その後はインドから海路を経てヨーロッパへ。イタリア人からすれば、中世時代の海といえば地中海。その地中海を制覇していたのが、ヴェネチア人。そう、ヨーロッパはもちろんイタリアへ胡椒を大量に持ち込んだのは、言わずと知れたヴェニスの商人だったのです。
実はこのヴェニスの商人、胡椒貿易で財を成したと言っても過言ではない程、胡椒貿易で大忙しの大繁盛だったのです。 貨幣がさほど流通していなかった時代ですから、どのようにして胡椒をトレードしていたかというと、胡椒に値するものが、なんと「金」。それを察すれば、どれだけ胡椒が高価なものだったかがわかります。当時は、胡椒の価格レートが景気を表していたとも言われています。
そしてイタリアで胡椒は王族貴族の食卓へ運ばれ、毎日の食卓の必須スパイスとして上がったのでした。
このようにして高価なトレードがされてきた胡椒は「スパイスの王様」という別名もある程です。
保存には胡椒を
電力がなかった時代ですから、冷蔵庫などあるわけがありません。となると肉などの素材の保存にとっても困りました。その保存というわけではないですが、胡椒や様々なスパイスを塗り、肉の臭みを取り除き、美味しく食べさせることにも、胡椒は事欠かさなかったのです。それは特に黒胡椒をさします。
というのも黒胡椒にはピペリンという独特の辛味があります。このいわゆる胡椒の辛味ピペリンは、殺菌作用を持つ成分が備わっていたからです。
身体はいつもポカポカ
この胡椒が持つピペリンは、保存食品への殺菌効果以外にも、人間の口に入れば、これは新陳代謝をよくします。となると消化を助け、食欲が増すようになります。また、冷え性も解消すると言われているので、身体はいつもポカポカの状態。
またピペリンは、ビタミン、ミネラルの吸収を高めることとしても、お料理に胡椒ひと振りは欠かせないと言ってもいいでしょう。
新陳代謝がよくなれば、かなり身体も元気になります。
イタリアでは胡椒はアフロディズィアカな食材としても有名で、「媚薬素材」となります。
胡椒ひと振りで、お料理の味わいや風味はぐっと高まり、身体もぽかぽかでうっとりとした気分になれば、確かに媚薬効果はあると言えるでしょう。
胡椒を美味しく食べるために
胡椒はできれば粒のままで、必要があるときにだけ、ペッパーミルなどですりつぶして使います。もうすでに粉末のものは、きちんと密封して空気が入らないようにすれば、長く保存が可能です。
ただ、すべての食材についてそうですが、食べ過ぎには気をつけてください。胡椒はあくまでもスパイスという調味料ですから、ほんのり程度が適量です。
◆◇ 最後に胡椒ひと振りでもっと美味しくなるレシピ ◇◆
ビスマルク風アスパラガス&エッグ
トスカーナのカーチョ・エ・ペーペ (チーズと胡椒のパスタ)
牛肉のタルタルステーキ
ひとくちカルパッチョ
◆◇ おすすめイタリアン媚薬レシピ ◇◆
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◆◇ 艶話 ◇◆
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