3月にしておきたいガーデニング・花壇の作業
3月の花壇・ガーデニング
花木も咲き始め、庭にも華やかさが戻ってくる |
戸外での作業が多くなります、ガーデニング用品だけでなく、花粉症の方はマスクやゴーグルを、日焼けが気になる方は日焼け止めなども準備しましょう。
それでは次項から、具体的な作業内容について見ていきましょう。
なお、※作業内容は、一つの目安です。お住まいの地域の気候により、作業適期がずれる場合があります。
3月の草花管理……種まき、植え付けの準備
種まき、苗の植えつけなど、庭仕事は忙しさを増 |
種まきは各々種袋に記載されている発芽適温に留意し、適温に達していない場合はフレームを使うなど、温度を保つくふうをします。(市販されている一年草の大半は、ヤエザクラが咲く頃を目安に種まきをすると失敗が少ないでしょう。)
種まきには、清潔な用土を使います。
用土は、あらかじめ充分吸水させておきます。
ペチュニアやロべリアといった好光性種子(光を好んで発芽するもの)には薄く覆土、 ニゲラやケイトウといった嫌光性種子には、厚めに覆土します。
発芽までは、用土が乾燥してしまわないように注意してあげましょう。
庭は、春分の頃には昨秋施した霜よけを外して、芽出しの草花に良く日が当たるようにしてあげます。
ただし、気候はまだ不安定です。
天気予報で翌朝冷え込みそうなときは、鉢を軒先に取り込んだり、花壇にベタがけをする、苗カバーをかけるといった対策を施します。
特に寒冷地では、ゴールデンウィーク頃までは遅霜に注意が必要です。
花壇に苗を植え付ける場合は、事前に花壇の土を良く耕しておき、堆肥などをすきこんでおきます。
また土の酸度が強い場合は、苦土石灰をまいて酸度調節しておきます。
(草花に適した土は、弱酸性~中性(ph5.5~7)くらいです)
土の酸度計測用のリトマス紙が市販されていますので、それを使うと家庭でも簡単に酸度を測ることができます。
室内に取り込んでいた鉢物を戸外での管理に切り替えるときは、いきなりではなく少しずつ戸外での時間を多くして、環境の変化に慣らしていきましょう。
苗は余裕を持って植えよう。ギュウギュウに詰めて植えると根が成長できず、株も広がらない。 |
植付け後は株元をマルチングしておくと、寒さや乾燥、泥はね等を防ぐことができます。
春分を過ぎると、ダリアやグラジオラスなど春植え球根の植えつけ適期に入ります。
良い球根を選んで、買い求めておきましょう。
秋に植え付けた球根でクロッカスやスイセンなどは、ちょうど花を楽しめる頃ですね。
花が終わった球根植物は、お礼肥を施して来年も楽しめるように球根を太らせてあげます。肥料は、速効性の化成肥料か、液体肥料を薄めたものを使います。
また、花が終わっても光合成で球根に栄養を蓄えていますから、葉は自然に黄変するまで切らずに残しておきましょう。
宿根草の株分け、植え替え
冬の間じっと耐えていた宿根草達も芽出しの季節。画像は、ユーフォルビア‘フェンスルビー’ |
宿根草は、毎年季節が巡ると新芽を出して花を咲かせてくれるのが魅力。
でも、植え付けてから3年も経過すると、株は大きくても花つきが悪かったり、中心部が枯れこんだりしてきます。
そこで、株分けをして株の更新が必要になるのです。
(春咲きの宿根草は、秋に株分けすると株へのダメージが少ないです。)
鉢植えの場合は、二年くらい根が詰まってしまうこともあります。
庭植えと同じく株分けするか、一回り大きな鉢に植え替える「鉢増し」をしてあげましょう。
株分けの際は、あらかじめ枯れた茎や葉は取り除いておきます。
新芽が出はじめた頃に株を大きめに掘り起こし、フォークなどで土を落として分割します。
このとき、古根なども整理しておきましょう。
手で分けにくいときは、ナイフ等を使って切り離します。
株分けが終わったら、根が乾かないうちに、すばやく植え替えをしましょう。
芝生の手入れ…高麗芝、西洋芝
春になると、芝庭の手入れも始まります。 |
新しく芝を張るなら、3月中旬からゴールデンウィーク頃までが適期です。
芝生は、水はけの良いところを好みます。
芝を張る場所は、あらかじめ深さ30センチほど掘って良く耕しておき、水はけが悪い場合は砂をまぜておきます。
また、石コロやガラ、木の根などは取り除いておきましょう。
これから張る芝の厚み分を考え、できあがりの地表面より5センチほど低い位置で土を平らにならし、芝の芽土を敷いた上に芝を張ります。
芝の目地張りは、目地が十文字に交わらないように張るのがコツ
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芝の張り方は、隙間なく張る「ベタ張り」の他、「目地張り」、「市松張り」などあります。
一般的なのは目地張りですが、早く仕上がるのはベタ張りです。
張り方は予算に応じて考えましょう。
足で踏むなど圧着させながら芝を張り、張り終えたら再度目土をまいて平らに慣らしておきます。
充分に散水して、作業は完了です。
年を越した高麗芝は冬枯れの季節も終わり、そろそろ活動を始めるころです。
芝が伸びるよりも先に雑草が伸びてしまう時期でもあるので、見つけ次第取り除いておきましょう。また、まんべんなくエアレーションを行い、芝の芽土を入れておきます。
◇西洋芝の場合
種まきから始める場合は、3月下旬からが適期となります。
高麗芝同様、植え場所は事前に良く耕しておきましょう。
一口に「西洋芝」といっても、暖地向き、寒冷地向きなどいろいろあります。
種を購入する際は、自分の住んでいる地域の気候にあったものを選びましょう。
種まき後の散水は、せっかく蒔いた種が流れてしまわないように注意しながら、充分に水分を与えます。
年を越した西洋芝は枯れた芝を掻きだし、芝の肥料と芽土を入れます。
部分的にはげていたり生育の悪いところには、あらたに種を蒔きましょう。
3月の庭木管理
春は意外と強風が吹くことも多い。植え付けたばかりの苗木には、しっかり支えをしておこう |
また、カキやブドウなどの果樹も、3月下旬~4月上旬が植えつけ適期です。
植えつけの際は、春の強風で倒れてしまわないよう、支柱を立てておきましょう。
寒肥を施していない庭木には、速効性の化成肥料を与えます。
ウメなど早春に花を咲かせた花木は、花後の剪定を行ないます。
春分の頃には花壇同様、霜よけや幹に巻いたコモなどを取り除きます。取り外したコモなどには害虫が潜んでいたりするので、焼却処分にします。
暖かくなるとアブラムシ、毛虫といった害虫たちも活動を始めます。ダコニールなどを散布して、防除に努めます。薬剤を散布する場合は風のない日を選び、自分自身も完全防備で行ないましょう。
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