グルメ・各国料理(海外)/ヨーロッパ・アフリカ美食旅プラン

日本人が必ず夢中になる! ポルトガル料理(4ページ目)

日本人の口によく合うと評判のポルトガル料理。ポルトガル旅していると素朴で優しい料理とそれを育む街や人々に出会えます。今回はユニークな食文化やファドも交えて、ポルトガルの魅力をたっぷりお届けします。

古屋 江美子

執筆者:古屋 江美子

旅行ガイド

ポルトガル流ナイトライフ、ファドって?

ファド
ステージはなくフロアの一部に陣取って、迫力のある歌声を響かせるファディスタ。取材の日は有名な7人の歌い手が登場した(楽器の演奏者も含めると9人)

ポルトガルには「サウダーデ」という言葉があります。一般的に「郷愁」と訳されますが、ほかにも愛する人々の不在を嘆く気持ち、暮らしの憂いや歓びなど様々な感情を含んでいて最適な訳語がありません。ちなみにサウダーデはサウダージと言うこともあります。そう、ポルノグラフティの曲名と同じ。この意味を知ってから改めて彼らの『サウダージ』を聞いてみたら、歌詞の意味をより深く理解できた気がしました。

もちろんサウダーデの本場であるポルトガルにも、そんな音楽があります。貧しい下町で生まれた「ファド」は、ポルトガルギターに合わせて、人生の機微を哀愁たっぷりに歌い上げる音楽。カーザ・デ・ファドと呼ばれるファド・レストランでは、食事と一緒にファドを楽しむことができます。

以前は年輩の愛好者が多かったファドですが(日本の演歌のようなイメージ?)、最近ではファドをポップにアレンジしたグループや若手のファディスタの活躍もあって、若い人のあいだでも人気が再燃しています。リスボンではバイロアルト界隈にいくつものファド・レストランがあり、ファドを愛する近所の人々や特別な日を祝う地元民でいつも賑わっています。

セニョール・ヴィーニョ
タイルの装飾も見事なセニョール・ヴィーニョの外壁
今回訪ねたのはバイロアルトではなく、ラパ地区にあるセニョール・ヴィーニョ(Sr. Vinho)。1975年オープンの老舗で、リスボンでも指折りのファド・レストランです。ワインとファドに酔いしれる夜はポルトガルナイトライフの真骨頂。切なくも力強いファドの調べに耳を傾けていると、異国情緒がしみじみ心に沁みてきます。バーで飲みあかす賑やかな夜も素敵ですが、たまにはこんなしっとりした夜もポルトガルらしくてよいものです。
<DATA>
■Sr. Vinho
  • 所在地:Rua do Meio à Lapa 18 1200-723 Lisboa
  • 交通・アクセス:サントス駅から約1km 。タクシーが便利
  • TEL:21-397-26-81
  • 時間:20:00~翌2:00(ファドは21:30~)
  • 予算:ショーチャージ一人10ユーロ(前菜付)、食事50ユーロ前後
  • ウェブサイト:Sr. Vinho
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