ユーラシア大陸の西の端にある陽光まぶしい国、ポルトガル。おだやかな人々とのんびりした空気に包まれたこの国の料理は、とにかく日本人の口によく合うと評判です。今回はそんなポルトガルを訪ね、素朴で優しいポルトガル料理とそれを育む街や人の魅力を探してきました。

【Index】

ポルトガルってどんな国?

ポルトガル
優しい笑顔がはじけるポルトガル。意識せずにスローライフを実践しているよう

リスボンの街並み
心和む可愛らしい街並み
かるた・合羽・タバコ・カステラ・金平糖……。今の日本で当たり前のように使われていますが、実はどれもポルトガル語が語源だといわれている言葉です。日本とポルトガルの交流は長く、16世紀に種子島に漂着したのがその始まり。ポルトガル人は日本を初めて訪れたヨーロッパ人で、南蛮文化を日本に伝えました。初めて訪れるのになぜか懐かしさを感じる人が多いのも、そんな歴史的背景のせいかもしれませんね。

ポルトガルがあるのはスペインの先、ユーラシア大陸の西の端。日本の約1/4の面積にもかかわらず、13もの世界遺産あり、ビーチあり、ハイセンスな現代建築あり……と楽しみがギュッと詰まった国。クルクルと表情を変える街並みに興奮します。人口は約1,000万人で、そのうち190万人が首都リスボンとその周辺に暮らしています。

そそぐ陽光
この青い空に気分も自然とあがる!
人々は実におだやかでのんびり。それでいてサッカーの応援ともなれば、驚くほどエネルギッシュです。この地に立ってまず目に飛び込んできたのは、青過ぎるほど青い空の色——。カラフルな家並みや真っ白な壁との強烈なコントラストは、優しい笑顔の奥に秘められたポルトガルの人々のパワーを表しているような気がしました。


のんびり旅したい、スローフード大国へ

食料品屋さん
町の小さな食料品屋さん。素材の味がいいから、シンプルな調理法が映える

ポルトガルはスローフード大国としても知られています。スローフード協会が主催するスローフードアワードでは、2001年にポルトガルのネクトン社が審査員特別賞を受賞。ネクトン社が扱う伝統的な手法で採取した塩は、エコであるうえに味も抜群なのだとか。

そういえば、現地を案内してくれたガイドの一人が、
「いまは一人暮らしをしているけど、よく近くにある実家に帰って家族と食事を楽しんでいるわ。やっぱりマエン(母)の料理は美味しいから」
と茶目っ気のある笑顔で教えてくれました。そんなポルトガルではレストランであっても、家庭的な匂いのする温かい料理を味わえます。食を愛する国民ゆえ、食事にかける時間も長く、レストランのディナーが3時間、ランチでも軽く1時間を超えるのはよくあること。観光スケジュールを詰めすぎて、レストランでは料理の出てくるスピードにヤキモキ……なんてのはナンセンス。いつもより少しスローなペースで周るのが、ポルトガルを満喫する秘訣です。

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