最近、世界各地で注目を集めているアルゼンチンワイン。実はフランス、イタリア、スペイン、アメリカに次いで、世界第5位の生産国でもあります。先日、アルゼンチンワイン協会主催のワインイベント「第3回グランドティスティング イン ジャパン」が開催され、改めてその奥深さを確認してきました。今回はアルゼンチンの魅力を、ワインを通してご紹介しましょう。

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世界第5位の実力、魅惑のアルゼンチンワイン

アルゼンチンタンゴ
ブエノスアイレスの下町で生まれたアルゼンチンタンゴは移民たちが寂しさを紛らわそうと踊った哀愁と情熱のダンス(グランドティスティング イン ジャパンにて)

日本の7倍以上もの大きさを持つ南米大陸の国、アルゼンチン。豊かな大地に恵まれているため食糧自給率は90%を誇り、人口の約80%をイタリア・スペイン系の人々が占めることから多様な文化を有しています。そんなアルゼンチンですから、当然ワインも実に個性豊かです。

アルゼンチンワイン
種類豊富なアルゼンチンワイン。ラベルにもセンスが感じられるものが多い
アルゼンチン大使館全権特命大使のダニエル・ポルスキ氏は、ご自身も大のアルゼンチンワイン愛好家。「アルゼンチンワインは品質と価格のバランスが優れている」と強く語っていました。リーズナブルで美味しいワインがそろっているのは、アルゼンチンワインの大きな特長です。南米ワインというとチリがおなじみですが、歴史も味わいも大きく違うものです。

アルゼンチンのワインの歴史は古く、16世紀にスペインからやってきた移民がもたらしたものといわれています。アルゼンチンはワイン造りに非常に適した土地で、とにかく大量のワインを作ってきました。1960~1970年ごろには一人当たり年間90リットル近くのワインを消費していたというから驚きです。最近では食文化の多様化にともない、平均30リットル前後に落ちつきましたが、日本人の平均2~3リットルと考えると、いかにワインが人々の日常に溶け込んでいるかがわかるでしょう。

アルゼンチンワインの質は1990年代から飛躍的に上昇しました。雨が少ない乾燥した気候、日差しをたっぷり浴びられる高地のブドウ畑——。ブドウ栽培に最適なアルゼンチンの大地に世界各地の醸造家たちが惚れ込み、最先端の技術や最新の醸造設備などを持ち込んだ結果です。それまで「量」重視だったワイン造りは、「量から質」へと変化を遂げました。基本的に農薬をほとんど必要としないので、エコロジーの点からも注目されています。日本ではまだそれほど普及していませんが、まさに今急成長の真っ最中。日本への輸出企業は5年前に6~7社だったものが、いまや50社を数えるほどになりました。

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