世界遺産ではないけれどすばらしい場所を紹介するシリーズ、未来の世界遺産。第7回はイスラエル・パレスチナ-ヨルダン国境にまたがる湖、死海!
憧れの場所、死海を訪れる!
死海の西岸、イスラエル側の死海リゾート、エイン・ゲティ。エイン・ゲティとエイン・ボケックの景観は、個人的には全世界のビーチの中でももっとも美しかったもののひとつ。 |
死海の海岸線。こちらは死海東岸、ヨルダン側の景色。©牧哲雄 |
絶対に体が沈まない湖がある――小さな頃、そう父親に聞いて、「いつか絶対訪れる」と決めていた場所。それが死海だった。
はじめて訪れたのは死海のヨルダン側で、ビーチでもなんでもないただの海岸。実は感動のあまりヨルダン側、イスラエル側と2度訪問しているのだが、ヨルダン側はこのような殺風景な海岸線が多かった。
ヨルダン側から現地を訪れた私は、子供のようにワクワクドキドキで水着に着替え、死海へと飛び出した。
見た目は日本の海とまったく変わらず、おまけに波も少し高い。勢いよく飛び出してきたものの、「本当に浮くのかよ」というのが正直な気持ちだった。泳ぎが得意ではないし、正直浮いてもらわないと困るくらいだ。
岩には塩が結晶しており、スリッパがないと足を切りそうなので、履いたまま足を進めていく。足先の感じは普通の海と全然変わらないが、ずっと以前に蚊に刺された場所がヒリヒリと痛み出す。これも濃い塩分のせいか。
ちょっと深場にある岩に歩を進めて腰まで水につかり、恐る恐るしゃがんでみると……
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