古代から伝わる保養地、死海

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デイヴィッド・フォール
エイン・ゲティにあるデイヴィッド・フォール。周囲に礫砂漠が広がる死海だが、エイン・ゲティには温泉や泉がたくさんあって、豊かなオアシスを形成している。この水を求めにくる動物も多い。


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ヨルダン側にある洞窟温泉。温泉滝ハママト・マイーンをはじめ、東岸にも多くの温泉がある。©牧哲雄
日本でもよく見かけるようになったバス・ソルト「死海の塩」、あるいはパックやシャンプー、石鹸として使われる「死海の泥」。死海は美容と保養の地として西欧では古くから有名だった。

それもそのはず、塩分とミネラル分たっぷりの死海の成分が美容にいいのはもちろん、リウマチや皮膚病等にもよいとされており、古代エジプトの時代から保養地として知られていたほど。死海には温泉も多数湧いており、当然ながら温泉治療もできる。おまけにマイナス400mという海抜と多量の水蒸気が紫外線を遮り、酸素濃度も濃いおかげで療養生活にはもってこいなのだとか。

ユダヤのヘロデ王をはじめ、時の権力者たちがこぞってここで療養したほか、かのクレオパトラは美容のためにたびたび死海を訪れたり、死海の泥をしばしばエジプトに取り寄せていたという。私はエイン・ゲティ近くにある天然の大温泉地帯に行ったのだけれど、見渡す限りの泥地帯に温泉が川のように流れていた。泥を体に塗りたくると本当に怖いくらいにスベスベになった。

もちろん死海周辺のホテルでは温泉やスパ、泥パックなどエステ関係のアトラクションが名物となっている。