鉄分補給サプリの摂りすぎは体にダメージを与える?    

鉄分の過剰摂取に注意!

鉄分の過剰摂取に注意!

鉄分といえば、貧血ケアの基本!しかし鉄分を補給しすぎて鉄分過剰摂取になってしまうと、逆に体にダメージを与えてしまうのです。意外と知られていない鉄分補給サプリメント(栄養補助食品)の、過剰摂取副作用について解説していきます。

 

鉄分の働きとは?貧血に効果的!    

鉄分の摂りすぎで注意すべき症状と副作用 鉄分を多く含む食材

鉄は赤血球の中心となるミネラルです


鉄分は、私たちが酸素を取り入れる上で欠かせないミネラル。体の中に蓄えられている量は、成人男性で約4.0g、女性では約2.5g。その中の約70%は赤血球の核となって体の隅々まで酸素を運ぶ働きをしています。

また、数%は体の中で色々な働きをする酵素の材料として使われています。そして、残りがフェリチンやヘモシデリンとして肝臓や脾臓、骨髄、筋肉などに蓄えられているストック(貯蔵鉄)になるのです。

鉄欠乏性貧血は、このストック鉄が底をついて、赤血球の材料が不足しておこる症状。そのため、貧血といえば鉄サプリが定番になっています。

私たちが食事から摂っている鉄は2つの種類があって、植物性の食材に含まれる非ヘム鉄と、動物性の食材に含まれるヘム鉄に分けられます。気付いていない方もいるかもしれませんが、サプリメント(栄養補助食品)にもこの2種類が混在しています。

貧血との関係ばかりが注目されがちな鉄ですが、不足したり多すぎたりすると、どんなことが起こってしまうのでしょうか。

 

鉄分不足の症状とは?

男性の貧血という話はほとんど聞きませんよね。実際、貧血で悩んでいる方の多くは女性。それもそのはず。女性の方が鉄分不足になりやすい条件が揃っているからなのです。

月経で毎月血液を失ったり、一般的に食事の量も少ないため不足してしまうのです。また、子供は、体が大きくなる時に大量の血液を作る必要があるため、成長期に貧血になってしまうことも。同じように、お腹の中で赤ちゃんが一気に大きくなる妊娠後期も、貧血になってしまうことが多い時期なのです。

・貧血
鉄欠乏性貧血は、血液中の血色素(ヘモグロビン)量が減ってしまった状態。ただ、この症状は、鉄欠乏が重度にならないと現れない症状なのです。なぜなら、鉄分の少ない食事が数日続いても、通常なら貯蔵鉄が使われてヘモグロビンが作られます。でも、それが追いつかないというのは、貯蔵鉄がほぼ空っぽになっているということ。鉄剤やサプリメント(栄養補助食品)で治療するときは、症状が現れなくなっても貯蔵鉄が十分溜まるまでは摂り続けましょう。

・その他の症状
異食症(氷、泥などが食べたくなる)、さじ状爪(爪が薄くなって反り返る)、脚がつるなどの症状もあります。また、運動機能や認知機能の低下・体温保持機能の低下・免疫機能の低下などがみられることがあります。

 

鉄分を摂りすぎるとどうなる?注意すべき症状・副作用

鉄分の過剰摂取は、すぐに症状が出るものと、少しずつ蓄積されることで起きるものがあります。中には取り返しのつかない症状もあるので、注意が必要です。

・胃腸障害
鉄剤やサプリメント(栄養補助食品)を摂ってすぐに起こる過剰症の症状としては、吐き気・嘔吐・下痢・腸の損傷等の胃腸障害があります。

・血色素症
過剰な鉄は体のいろいろな部分に蓄積され、皮膚の色素沈着などをおこします。また、血管を始め、脳・肝臓・すい臓など色々な臓器にダメージを与えます。そのため、その状態が長期間続くと、血管疾患(血管が劣化して切れやすくなる)、肝硬変や糖尿病につながるリスクもたかくなります。

通常の食事で鉄の過剰症を起こすことは、ほとんどありません。でも、鉄剤やサプリメント・錆びた水道管の水を飲み続けることで、過剰症を起こすこともあります。だから、鉄サプリは自己判断で摂らないというのが基本です。
  鉄分は動物性の食品にも植物性の食品にも含まれています。食品中の鉄は、小腸で吸収されます。しかし、その吸収率は通常あまり高くありません。ただ、体の状態や鉄の種類、一緒に食べた食品との組み合わせによって変化するので、吸収率をUPさせるような工夫をしてみましょう。
 
鉄分の摂りすぎで注意すべき症状と副作用 豆類も鉄分を多く含む

意外ですが、鉄分は豆類にも多いのです


植物性の非ヘム鉄を多く含む食品は、ひじきなどの海藻類、豆類、ほうれん草。『プルーンに鉄分』というイメージがありますが、それは果物にはほとんど鉄分が含まれていない中で、比較的多いというだけで、海藻などに比べると少量のようです。

動物性では、貯蔵鉄があるレバー。そして、あさりなどの貝類、卵。ただ、私たち人間は動物。だから、私たちの体の中で使われるのはヘム鉄なのです。そのせいか、食品からの吸収率もヘム鉄の方が高いのです。非ヘム鉄の2~3倍の吸収率を示します。

しかし現実には、日常生活で摂っている鉄分のほとんどは植物性の非ヘム鉄。積極的に動物性のヘム鉄を増やそうとするより、今食べている植物性の鉄の吸収率がUPさせる工夫をしてみましょう。例えば、非ヘム鉄は、ビタミンCと一緒に摂ることで吸収率がUPするので、生野菜や果物を組み合わせて食べるようにしてみましょう。食材中の鉄は、調理で失われることは少ないので、食べやすい方法で調理してOKですよ。

でも、注意しなければならない食材もあります。それは鉄分が豊富な食材の代表とも言えるレバーなのです。脂溶性ビタミンのビタミンAも豊富なため、摂りすぎると赤ちゃんの奇形のリスクを高くしてしまいます。妊娠の予定のある人や妊婦は、時々なら良いですが、レバーを毎日食べるのは止めましょう。
 

サプリメント(栄養補助食品)としての鉄分

一日の鉄摂取基準(20~40代成人)
 
  男性 女性(月経あり) 妊娠期(月経なし)
推奨量 7.5~7.53mg 10.5~10.53mg 19.5~19.53m
上限量 50~55mg 40㎎ 40㎎
平均摂取量 7.6~8.0mg 6.9~8.2mg - -

女性はサプリメント利用者がいるので、男性より若干摂取量が多くなっています。でも、月経で失う血液の分、必要な量が多くなっているので、月経のある女性は平均的に足りていない状況です。

ただ、妊娠初期は赤ちゃんの体は小さいままで月経が止まった状態になるので、一時的に貧血が改善したりします。でも、妊娠後期の赤ちゃんの体が急激に大きくなるタイミングでは、赤ちゃんの血液も大量に作らなければなりません。そのため、普段は平気だった人でも貧血の症状が出てしまうこともあるのです。妊娠期は、鉄分は積極的に摂りたいのにレバーは大量に摂ってはいけないという難しい時期なのです。そんなときはサプリメント(栄養補助食品)の出番。

胃腸が荒れたり炎症を起こしている人は、鉄剤やサプリメント(栄養補助食品)が症状を悪化させることもあるので、使用しないようにしてくださいね。

鉄は、不足しても摂りすぎても良くない成分。だからこそ、血液検査などで自分の状態をきちんと知ってから上手に摂るように気をつけましょう。

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※個人の体質、また、誤った方法による実践に起因して肌荒れや不調を引き起こす場合があります。実践の際には、必ず自身の体質及び健康状態を十分に考慮し、正しい方法で行ってください。また、全ての方への有効性を保証するものではありません。