はりきってはじめたフランス語。しかし、フランス語の名詞には性別があり、几帳面な方ほど、「この単語、男かしら女かしら?」と考えている間に会話はおわってしまいます。しかし、わかっていてもこれがなかなか覚えられない!今回はこのフランス語名詞の「男女の区別」に関して、効率的な勉強法を考えてみましょう。

「フランス語」の名詞学習にありがちな勘違い

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フランス語は名詞にも男と女が存在する
まず最初に、フランス語の名詞にある「男女の区別」という問題を勉強するにあたって、学習者が陥りやすい典型的な間違いパターンをご紹介します。

「おしゃれなフランス語」というイメージが強すぎるせいでしょうか、はたまたフランス語学習者に美的センスが優れた方が多いのでしょうか?よくある間違いの一つは、フランス語の名詞の男女差には、「何か素敵な理由があるはずだ!」と思い込んでしまうというものです。

例えば、フランス語ではsoleil (ソレイユ/太陽)は男性名詞、lune(リュヌ/月)は女性名詞です。この2つは、教科書の最初の方でよく引用されますので、初心者の方の記憶にも残りやすく、西洋の言語を勉強しているが故にギリシャ神話にも詳しい方たちなどは、「ああ、なんて美しきおフランス語」といきなり想像力を刺激されてしまいます。

また、nez(ネ/鼻)は男性名詞、bouche(ブッシュ/口)は女性名詞なんていうのを目にすると、「そういえば、鼻は男性性器を象徴するなんていうものなー。フランス語というのはエロチックでもあるのね。」などと一人納得したりもいたします。

実際のところ、人間や動物の性に関しては、オスなら男性名詞・メスなら女性名詞という約束は確かにフランス語にはあるのですが、このような感覚を無生物の名詞にもあてはめてしまうと後が大変です。いくら想像力が豊かな方でも、voiture(ヴォワチュール/車)は女性名詞、taxi(タクシー)は男性名詞などというあたりから、楽しい性別覚えが、苦行に変わってくることでしょう。

理屈ではとてもわりきれないフランス語名詞の男と女

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フランス語名詞の男女関係の複雑さとは無縁?楽しげなパリのカップル
また、先ほどのロマンチックな方々とは対極にあるような現実的な方が陥りやすい間違いもあります。それは、jupe(ジュプ/スカート)・robe(ローブ/ドレス)など女性が着用する衣服が女性名詞であるということで、「女性に関係のある名詞は女性名詞に違いない」と思ってしまうパターンです。

そういう方々は、必ずcravate(クラヴァット/ネクタイ)が女性名詞と知った際に、「男性が身に付けるのに、どうして!」と怒りに近い感情を覚えるようです。事実、この辺りで、フランス語学習を断念される方もでてきます。

さらに、mort(モール)という単語が男性形では「死人」を意味し、女性形では「死」を意味するという風に、性別によって意味の変わる名詞があると気付くあたりで、フランス語に対する怒りは、あきらめの交じった哀しみの感情へと変化してしまうでしょう。

もちろん、いろいろ理屈をつけて性別を覚えていくというのは楽しくかつ合理的な勉強方法であるとも思います。ただ、このパターンに一度ハマってしまうと抜け出すのは結構大変で、後から例外が大量にでてきてイヤになるということになりかねません。

フランス語の男女の性は、一種の文法上の「お約束」。まずはお勉強をはじめる前に、ロマンチックな想像力や理屈を封印しましょう。

次のページでは、楽しみながら名詞の性を覚えるコツを語呂合わせでご紹介します。