いくら醤油漬けのレシピ・作り方
今回はイクラをご紹介します。おいしいイクラを作ることができるのは、年間で9月~10月初旬ぐらいの間だけ。ぜひとも挑戦してみてください!
◆イクラを長持ちさせるには?
たくさんのイクラを仕込み、長い期間にわたって食べたい、と言う場合は次のいずれかの方法を取るようにすると良いでしょう。
1.漬け汁は切らず、漬け汁と一緒にジップロックなどに入れ、冷凍保存します。
2.漬け汁にカツオだしを入れず、醤油と酒だけ、あるいは醤油だけ漬けます。
3.イクラをたっぷりの塩で塩漬けにします。食べたいときに水に浸けて塩抜きし、さらにそのイクラを使って醤油漬けを作ります。
いくら醤油漬けの材料(作りやすい量)
カツオ一番だし |
鰹節 | ひとつかみ(20g程度) |
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昆布 | 10センチ角1枚程度 |
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水 | 1000cc |
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※化学調味料や塩の入った合成酒、料理酒などは絶対に使わないで下さい。※イクラの皮膜が薄く、食べたときの食感が良いのは9月のはしりの時期から10月初旬ぐらいまでです。それ以降はどんどんと卵の皮膜が厚くなり(それと同時に値段も安くなりますが)、食感は悪くなります。
いくら醤油漬けの作り方・手順
下ごしらえ
1:いくらを膜からはずす
ボールにぬるま湯(30~40℃ぐらい)を入れ、塩ひとつかみ(分量外)を加えて溶かします。そこに生筋子を入れ、手で膜を破り、いくらを膜からはずしていきます。膜を裏返し、ひっぱるようにしながらいくらを潰さないよう丁寧にはずしていきます。
このときいくらが少し白くなることもあるかと思いますが、ご心配なく。あとで元の色に戻ります。手間のかかる作業ですが、これさえ済めばあとは楽ですので頑張ってください。2:膜のカスを取り除く
いくらがほぐれたら、お湯を捨て、もう一度ボールに水を入れ、かき回します。すると取れた膜などが浮いてくるので、それを水ごと流します。これを何度も繰り返して膜のカスを取り除きます。もし面倒でなければ、このときに使う水にも塩をひとつかみ入れます。
水道水をそのまま使う場合は、この作業はなるべく手早くやります。このときイクラが白くなりますが、やはりあとで元の色に戻ります。3:よく水気を切る
いくらをザルの上に薄く敷いて水気を切ります。ザルの下にバットなどを敷いて冷蔵庫に入れ、2時間ほどかけてさらに水分を切ります。
一番だしを取る
4:鍋に水と昆布を入れて置いておく
鍋に水と昆布を入れ、そのまましばらく置いておきます。
5:鰹節を削る
鰹節を削ります。こくの強いダシが欲しいので外側の部分を削っています。より上品なダシにしたいときは、より内側の部分を使います。
削るのはカンナが一番です。削り節を使う場合はこの作業は飛ばして次へどうぞ!
6:昆布と水にじっくり火を入れる
昆布と水を入れた鍋を弱火にかけ、じっくりと火を入れていきます。アクが浮いてきたら取り除きます。
7:昆布を取り除く
小さな泡がなべ底に見え、昆布が浮いて来たら、昆布を取り除きます。水道水を使った場合は、そのまま火にかけてしばらく沸騰させ、塩素を蒸発させます。
8:火を止め鰹節を入れて2分経ったらこす
火を止め、お玉一杯程度の水を加えて温度を下げてから、削った鰹節を入れます。2分ほど経ったら、布巾を敷いた漉し器で漉します。
いくら醤油漬けを作る
9:だし汁に調味料を加えて火にかけたあと常温まで冷ます
出来上がっただし汁のうち100ccを別の鍋に取り、そこに醤油50cc、日本酒50cc、本みりん25ccを加えて火にかけます(余った一番出しは味噌汁や煮物など別の料理に使います)。
沸騰してアルコール分が飛んだら火を止め、常温まで冷まします。
10:漬け汁にいくらを入れ一晩置く
完全に冷めた漬け汁に、いくらを入れます。冷蔵庫に入れ、このまま一晩置きます。
11:漬け汁を切って盛り付けたら完成
翌日、漬け汁を切り、容器に入れます。冷蔵庫で保存して、4日ぐらいまではおいしく食べられます。
ガイドのワンポイントアドバイス
【イクラをほぐす水の温度について】今回はぬるま湯のなかでほぐしましたが、熱めのお湯を使うとイクラをほぐすのは比較的楽になります。ただし、イクラを包む皮膜が硬くなって食感が悪くなり、匂いも少し生臭くってしまいます。逆に塩を加えた冷水を使うと、皮膜は柔らかいままで生臭さもなく、味と食感は一番よいのですが、慣れていないととてもほぐしにくいです。今回は間を取ってぬるま湯でほぐしましたが、皆様ご自身の気力と根気によって、冷水を使うか、ぬるま湯か、熱いお湯を使うか判断して下さい。ちなみに遅い時期の成熟しすぎた筋子を熱いお湯でほぐしてイクラにすると、まるでゴムの玉のように弾力があって噛むのに一苦労、というような代物ができ上がります。