シェリー樽超長期熟成モルトの古酒の感覚が心地いい
ザ・マッカラン レアカクスク
200周年というのは、税率を下げた新しいウイスキー法が発布(1823)され、政府公認蒸溜所としてスタートした1824年が基になっている。ウイスキー密造に終止符が打たれ、スコッチウイスキーにとっても歴史的な年である。
さて現在、製品には「ザ・マッカラン シェリーオーク12年」「同18年」「同25年」「同30年」、「同ダブルカスク12年」、「同トリプルカスク12年」(『ザ・マッカラン トリプルカスク12年/味わい評価』記事参照)、そして今回紹介する「ザ・マッカラン レアカスク」シリーズがあり、今年も9月26日(火)に発売された。
マッカラン蒸溜所は2018年に新蒸溜所でのつくり込みがはじまった。その際、旧蒸溜所の整理、新蒸溜所への移し替え作業中にシステムに登録されていない長期熟成樽が発見された。それがシェリー樽熟成30年以上を経た古酒といえる希少価値のモルトウイスキー、つまりレアカスクである。
今回リリースされた「レアカスク」ももちろん古酒がブレンドされている。味わいからいえば、コアなマッカラン・ファンだけでなく、長年幅広くウイスキーを飲みつづけてこられた方々にも是非味わっていただきたい。
何十年も前、こんなウイスキーに出会ったことがあるような懐かしい味わいである。オールドファッションド的な感覚である。
この感覚は古酒がもたらすものであろう。超長期熟成シェリー樽モルトの、いい意味での枯れたニュアンスが感じとれるのだ。
全体的にはオールシェリーの深い熟成感、複雑な重層感がある。バニラやフルーティーな甘さのなかに、独特のスパイシーさ、ダークチョコレートのようなほのかな渋みが潜んでいる。それが心地よい。
数量限定発売。バーで見かけたら、是非味わっていただきたい。
The MACALLAN RARE CASK
ザ・マッカラン レアカスク
700ml・43%・¥35,200(税別希望小売価格)
Tasting Notes
色 ルビーレッド
香り バニラ・りんごやオレンジといったフルーツ・華やかな樽香
味わい スパイシー・レーズンやチョコレートのような甘さ
余韻 柔らかで温かい
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