アメリカ1位、日本2位、さて3位は?
新型コロナ禍の2020年、どんな影響があったのか。2019年の数字も掲載した。コロナ禍で数字が伸びた国もある。
ちなみに、2020年5大ウイスキー全販売数量は約2億350万ケースで、前年2019年比96%であった。
【5大ウイスキー国別販売数量ランキング2020/Top10】
* IWSR(International Wine & Spirits Record)のデータより
*数字はC/S(1ケース/750ml×12本換算)
*左より2019年→2020年、%は前年比
- アメリカ
74,686,000 → 78,317,000 105% - 日本
21,606,000 → 20,432,000 95% - フランス
14,638,000 → 14,210,000 97% - イギリス
8,205,000 → 8,627,000 105% - ロシア
5,470,000 → 6,380,000 117% - カナダ
5,575,000 → 5,887,000 106% - ブラジル
5,095,000 → 5,025,000 99% - ドイツ
4,786,000 → 4,960,000 104% - ポーランド
3,929,000 → 4,360,000 111% - メキシコ
4,595,000 → 4,306,000 94%
トップ10において半数のアメリカ、イギリス、ロシア、カナダ、ポーランドの5カ国が、新型コロナ禍で数字が伸びている。おそらく、もともと家庭消費の割合が高かった国々といえるのではなかろうか。それがコロナの影響でより家庭消費が増えたということであろう。
日本を例にすれば、外での消費の割合が高い。ウイスキーはバーだけでなく居酒屋をはじめとした料飲店でたくさん飲まれているし、日本独特のボトルキープ業態という市場もある。酒場がまともに営業できない状況下で、数字が落ち込むのは当然といえるだろう。
とはいえ、新型コロナ禍にあって、日本の前年比95%というのはかなり健闘したのではなかろうか。家飲みが定着し、ウイスキー業界としてはなんとか踏ん張った、という見方ができる。2千万ケース以上という数字は保ったのである。
アメリカの数字は圧倒的だ。8千万ケースに迫る勢いである。5大ウイスキー全販売数量におけるアメリカのシェアは38%。ちなみに2位日本は10%。3位フランスは7%。上位3カ国で販売数量55%以上を占めている。
さて、2021年夏の現在も新型コロナ禍にある。東京以外の地域にも緊急事態宣言が出される気配がある。酒類業界は厳しい立場に追い込まれ、さらに苦境がつづく。どうか、変わることなく、ウイスキーを愛していただきたい。
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