国産の桜花、桜葉を使用した繊細な風味

 
奏<桜>

奏<桜>

昨年6月、ジャパニーズクラフトリキュール「奏Kanade」の抹茶、柚子、白桃の3タイプが発売された。それぞれ、日本の自然風土に育まれた香味をしっかりと抱いた魅力的なリキュールである。詳しくは『クラフトリキュール「奏Kanade」新たな和の世界』をご一読いただきたい。
さて、先日2020年1月14日、新たに「奏Kanade<桜>」(700ml・22%・¥2,000/税別希望小売価格)が発売された。厳選された国産の桜の花、桜の葉を素材としたものだ。
素材の香味特性を最大限に引き立たせるためにスピリッツへの浸漬や蒸溜などに細心の注意を払った抽出製法をおこない、さらには多彩な原料酒をブレンドして生まれたものである。繊細な桜の風味が麗しく香るリキュールに仕上げられた佳品といえよう。
「奏」は昨年創業100周年を迎えたサントリー大阪工場でつくられている。長い歴史の中で、大阪工場ではジン、ウオツカをはじめとしたスピリッツ、そしてリキュールなど多彩な名品を製造してきた。いま、100年培われた経験と実績が幅広く生かされていることを「奏」は伝えてくれている。
 
桜花の収穫

桜花の収穫

たとえばジャパニーズクラフトジン「ROKU」。製法には大きく2つのラインがある。まずジュニパーベリーをはじめとしたトラディショナルなボタニカル(草根木皮)8種からつくられるジン原料酒を生みだす。一方で旬に収穫した桜花、桜葉、煎茶、玉露、山椒の実、柚子の皮などをタイプ別にグレンーンスピリッツに浸漬(タイプによって浸漬時間が異なる)し、その浸漬液をまた適切な条件に分けて蒸溜することで和のボタニカル蒸溜酒をつくりだす。これをベースとなるジン原料酒とブレンドして「ROKU」は誕生している。
つまり、この浸漬、蒸溜技術が「奏」にも生かされているのだ。100年の技術の結晶がここにある。
 

桜リキュールを使ったカクテルの名品「スプリング オペラ」

 
スプリング オペラ

スプリング オペラ

「奏<桜>」は、農家とともに天候や気温を見極めながら一瞬ともいえる桜の旬を逃すことなく収穫して、グレーンスピリッツに浸漬している。自然な桜の繊細な風味を最大限に引き出しており、春の香の魅力が伝わってくる。
シンプルなソーダ割で飲むのもいい。手軽にタンブラーやロックグラスに「奏<桜>」を入れてオレンジジュースで満たす「スプリング・ネーブル」もいい。これはピーチリキュール(たとえば「奏<白桃>」)とオレンジジュースの「ファジー・ネーブル」(ファジー・ネーブルに関しては『オンドリのしっぽ第75回桃始笑』を参照)のアレンジであるが、自宅で気軽に楽しむことができる。
ここで想い出したのが、1999年サントリーカクテルアワードでカクテル・オブ・ザ・イヤーに輝いた三谷裕氏(現資生堂パーラー・Bar Sチーフバーテンダー)の傑作「スプリング オペラ」である。桜のリキュールを使った名作だ。
レシピはビーフィータージン、ジャポネ桜、ルジェ・クレーム・ド・ペシェに極少量のフレッシュレモンジュースをシェークしてカクテルグラスに注ぎ、そこに少量のオレンジジュースを沈め、グリーンチェリーを飾るというもの。グラデーションに彩られた液色も華やかで美しい。
三谷氏に連絡をしてみた。「奏」を使ったりしないのか、と聞いてみた。すると、この春からはクラフトジン「ROKU」、「奏<桜>」「奏<白桃>」の和の素材のレシピでも提供する、とのこと。ならばBar Sに出かけて飲まなくては。
来月にはBar S と三谷氏、そして「スプリング オペラ」の味わいをご紹介しようと考えている。わたしの記事を待てないという人は、すぐにでも訪ねて飲んでいただきたい。最後にお店の簡単な情報(詳細は次回記事)をお伝えしておこう。
Bar S
東京都中央区銀座8−8−3 東京銀座資生堂ビル11F
火曜日~金曜日17:00—23:30(L.O.23:00)
土曜日15:00−22:30(L.O.22:00)
定休日/日曜日・月曜日(祝日は不定休)
 

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