子育て/言ってはいけない言葉

言うことを聞かない子どもに逆効果! 親のNG言動19連発

言うことを聞かない子ども、何度注意しても同じことを繰り返す子どもが、ますます言うことを聞かなくなってしまう逆効果な親のNG言動。真剣に話しているのに、子どもに伝わらない、反発される、反省した様子が見られない理由と子どもへの伝え方を知っておきましょう。

執筆者:All About 編集部

言うことを聞かない子どもへのNG言動が、さらなる反発を招く!

言うことを聞かない子どもに逆効果のNG言動とは?

言うことを聞かない、困った行動をやめない、何度注意しても同じことを繰り返す……そんな子どもに逆効果のNG言動とは?

言うことを聞かない、困った行動をやめない、何度注意しても同じことを繰り返す……そんな子どもに対する親の言動には、子どもがますます言うことを聞かなくなってしまう、逆効果なケースがたくさんあります。

真剣に話しているのに、なぜか子どもに伝わらない、反発される、反省した様子が見られない、そんな時は、知らず知らずのうちに、言うことを聞かない子どもへのNG言動を発しています。伝えたいことが伝わらない理由や、親の言動が与える悪影響を考え、子どもが言うことを聞かない時の対処法を知っておきましょう。
 
<目次>

言うことを聞かない子どもへのNG言動:頭ごなしに「ダメ!」と言う

頭ごなしに「ダメ!」と言われても、子どもの行動は止まりません

頭ごなしに「ダメ!」と言われても、子どもの行動は止まりません

「ダメ!」と言われて子どもに伝わるのは「自分の行動を制限された不快感」や「ママに拒否、否定された」という感覚。不快感に反発する形で、大きな声で泣きわめいたり、暴れてみたり……やめてほしい行動を止められない上に、お互いにとってストレスの高いやり取りをしなければならず、良いことは一つもありません。

大人には理解できないような子どもの行動には、必ず理由があります。その行動の源は興味や好奇心です。例えば、手帳への落書きは、ママの真似をして手帳に何か書いてみたいという気持ち。そういう時には、「ダメ」と頭ごなしに言う代わり、「やってみたかったね」「触ってみたかったね」などと子どもの気持ちに共感する一言を。その上で、やってほしくない理由をシンプルに伝えましょう。

「お絵かき帳に書いてみようか」など、代替のアイディアを渡せるようにすれば、行動を制限されることに変わりはなくても、子どもが納得しやすくなります。望ましい行動がわかるだけで、子どもはその方向に進んでいきます。

参考記事:子どもの命を守る「ダメ」、好奇心を潰す「ダメ」
 

言うことを聞かない子どもへのNG言動:感情的に怒鳴る

怒鳴ることで子どもに伝わるのはママへの恐怖感や不安感

怒鳴ることで子どもに伝わるのはママへの恐怖感や不安感

感情をぶつけること、怒鳴ることは、どんな理由があったとしても望ましい方法ではありません。怒鳴ることで子どもに伝わるのは、大きい声や怖い顔に対しての恐怖感とママに嫌われたのではないかという不安感。恐怖感はママへの不信感へつながり、さらに他者への不信感へと広がっていきます。また、ママに嫌われたかもしれないという想いは自己肯定感を下げかねません。

もし気持ちがコントロールできなくて怒鳴ってしまった時には、後からしっかりフォローして子どもに抱かせたこれらの感情をクリアにしてあげましょう。 

まずは「ママに嫌われた?」という不安を取り除いてあげること。そして「感情をぶつけてしまってごめんね」としっかりと謝りましょう。最後に怒鳴ってしまった理由「ママはあなたのために一生懸命やったのに、分かってもらえなくてとても悲しかった」「ママ疲れていたみたい」などを一言で伝えましょう。

参考記事:子どもに怒鳴ってしまうのはママの心のSOS!
 

言うことを聞かない子どもへのNG言動:叩いて言うことを聞かせる

子どもがすぐに言うことを聞きさえすれば、いいしつけと言えるのでしょうか?

子どもがすぐに言うことを聞きさえすれば、いいしつけと言えるのでしょうか?

「軽く叩いているんだから大丈夫」「強く叱らないとうちの子は言うことを聞かない」……このような思いは子どもを「叩く」ことを肯定しているということ。「叩くと子どもが言うことを聞く、ということは叩くことは効果があるのだ」という感覚をいったん得てしまうと、それがどんどん常習的に用いられるようになっていきます。

仮にお尻を叩かれた子ども達がすぐに言うことを聞いたとしても、それは叩かれるのが嫌、という理由だからです。また子どもは、叩かれることで、何かあったら暴力で解決すればいいんだということを学んでいきます。これはいいしつけといえるでしょうか?

叩く行為には「教え」はありません。叩いても、子どもには何をすべきか、どう行動を改めたらよいのかは伝わらないからです。うっかり手が出そうになったら、「叩いても効果はない。効果がないばかりか、悪影響だ」と、強く自制する気持ちを持つことが必要です。

参考記事:「お尻ペンペン」は育児に効果的?子どものお尻を叩くのがNGな理由
 

言うことを聞かない子どもへのNG言動:何度も繰り返し怒る

テレビやゲームに夢中

テレビやゲームに夢中になっていると、周りの音をシャットアウトしてのめりこんでいるため、ママが声をかけても届きにくい

子どもには、同じことを何度も繰り返し伝えるより、1回で存在をアピールする方が効果的

たとえば、よくあるこんな状況。
テレビを見ている我が子に、キッチンからママが「ごはんだからテレビを消して」と声をかけます。でも子どもはちっとも動きません。そこでもう一度、前よりも大きな声で「テレビを消しなさい!」それでもテレビにくぎ付けです。絶対に聞こえているはず……。それなのに、なぜ聞こうとしないのか? それは子どもがママの声に注目していないから。
 
こういう場合は、テレビの前に立つなど、自然とママの姿が視界に入るところまで行き、子どもと目が合ってから「ごはんだよ」と声をかけてみましょう。存在に気付いてもらい、注意を向けるために、あえて子どもの視界に入ることが目的なので、怒った声や仁王立ちする必要はなく、普通に声をかければ十分です。5回も6回も声を大にして注意することを考えたら、1回で明確に指示をした方がママの精神的な負担が少なくなります。

参考記事:親の話を聞こうとしない、返事をしない子どもに何か秘策はある?
 

言うことを聞かない子どもへのNG言動:「捨てちゃうよ」

初めは「捨てられたら大変!」と慌てて片付けるのですが……

「片付けないなら捨てちゃうよ」と言われると、初めは「捨てられたら大変!」と慌てて片付けるのですが……

「片付けないなら捨てちゃうよ!」と言われた子どもは、「捨てられたら大変!」と初めは慌てて片付けるのですが、残念ながら、その効果も数回まで。ママはせっかく買ったおもちゃを捨てようというつもりは元々ないことに、子どもたちは初めの数回で気付きます。

いったん親の言葉の「信頼感」を落としてしまうと、子どもは言うことを聞かなくなっていきます。大事なことは、実際に行動に起こせないようなことは言わないこと。この場合、「片づけないなら捨てちゃうよ」ではなく、「片付けないなら、ママが夕方まで預かるからね」と伝えましょう

大げさなことを言ってやらないよりは、小さなことを着実に積み上げていくことで、子どもたちは学びます。大好きなおもちゃで遊べない数時間を実際に味わうことで、子どもたちは、「ママの言うことは本当だ」ということを学び、「ならば、言うことを聞いた方がいい」と学んでいくのです。

参考記事:子供のしつけ、「おもちゃを捨てるよ」で言う事を聞く?
 

言うことを聞かない子どもへのNG言動:「鬼・おばけがくるよ!」

「鬼がくるよ!お化けがくるよ!」という脅しにより、一度、恐怖を受け付けられると、1人でトイレに行けない、寝れないなど……事はどんどんやっかいに

「鬼がくるよ!お化けがくるよ!」という脅しにより、一度、恐怖を受け付けられると、1人でトイレに行けない、寝れないなど……事はどんどんやっかいに

「鬼がくるよ!」や「おばけがくるよ!」という言葉は、使い始めの段階では、子どもは「お化けが来たら大変! さっさと寝よう」と思うので、効果があることも多いでしょう。しかしお化けがいったん怖くなってしまってからは、お化けが怖くて寝つけない、トイレも行けない、1人で部屋に居られない……と事がどんどんやっかいになっていき、結果的に、その子だけでなく、ママをも苦しめることになります。

「できなかったら~~だよ」という否定文ではなく、「8時におふとんに入れたら、絵本を1冊読んであげるよ」「今、お着がえができたら、すぐに公園に連れて行ってあげるね」など……その真逆、メリットを伝えるしつけが効果的です。

「できたら~~だよ」の肯定文は「お化けが来るよ」に比べたら、インパクトに欠けるかもしれません。でも、しつけはインパクトで勝負するものではありません。後々まで引きずってしまう心への影響を考えれば、少し遠回りに見える「メリットを伝える」方法の方が、実はずっと近道なのです。

参考記事:子どもに「おばけや鬼がくるよ!」という脅しのしつけは有効?
 

言うことを聞かない子どもへのNG言動:恐怖を与えて叱る

叱る時は、その場でしっかり子どもの目を見て

叱る時は、その場でしっかり子どもの目を見て、強い口調で、何故その行為がいけないのか理由をはっきり伝えましょう

恐怖を与える方法は、即効性があるので、効果がある様に感じるかもしれません。しかし、結果的には効果がありません。

なぜなら、子どもは恐怖から逃れることばかり考え、叱られている理由に気持ちを向けません。「親に見つからなければよい」と思い、隠れてイタズラをするようにもなるでしょう。怖いのは、子どもはその恐怖に慣れていくため、親は恐怖をエスカレートさせていくことになります。そして子どもは自分の思い通りにならないことがあれば、同じ手段で相手に分からせようとすることを親から学びます。

叱っても子どもが言うことを聞かない場合、その叱り方に問題がある場合が多いです。ポイントは、些細なことでも常にガミガミ言うのではなく、「ここぞ」と思う重要な場面で叱ること。また何か用事をしながら片手間に叱ったり、理由も言わず、ただ「あなたは悪い子ね」だけでは、子どもの心には伝わらず、言うことを聞かない子どもの行動は止まりません。

叱る時は、その場でしっかり子どもの目を見て、強い口調で、なぜその行為がいけないのか理由をはっきり伝えましょう。そして、叱る場面でも、親と子、お互いを認め合う関係を保ちながら、一緒に成長するという視点が大切です。

参考記事:子供の効果的な叱り方は?恐怖を与える叱り方がNGの理由
 

言うことを聞かない子どもへのNG言動:閉じ込める、外に出す

外に出されても問題は解決しない

外に出されて「反省した?」という問いに子どもは「うん」と答えるかもしれませんが、それは「外に出されたくないから」という理由であって、正しい反省ができているわけではない

親が子どもに「外に出て反省しなさい」と玄関から閉め出すとき、親はその子に反省を促す目的で行いますが、外に出された子どもは、泣き叫ぶのが精いっぱいで、反省どころではありません

そればかりか、親の行動から、別の悪いことを学んでしまっています。それは、「嫌なことがあったら、パパママがやったように、外に排除すればよい」ということ。親が「困ったときには排除する」という行動を繰り返すと、友達と衝突したらその子をのけ者にする、嫌なことがあれば自室にこもる、など、子どももその手法を取り入れるようになってしまいます。相手や自分を排除する形で、問題を解決しようとする術を覚えてしまうのです。

しつけに厳しさは必要です。しかし、その厳しさは愛情のある毅然さです。厳しさがその場を制するだけの「手荒な」方向に行かぬよう、気をつけていく必要があります。

参考記事:「子ども置き去り事件」から学ぶ正しいしつけ方法とは?
 

言うことを聞かない子どもへのNG言動:テレビ禁止にする

テレビ視聴をめぐるルール

テレビ視聴をめぐるルールは、家族全員で、子どもも参加して作り上げることがポイント

テレビを見ている子どもに「そろそろ寝なさい」と声をかけたら、実は宿題をやっていなかった!以前に決めたテレビ視聴のルールを守っていなかった!などなど、テレビをめぐる問題は、どの家庭でも共通です。そんな時に口から出る「約束を守らなかったんだから、今日からテレビ禁止!」という叱り方、実は有効な叱り方ではありません。

「テレビ禁止」は、兄妹、親など家族全員に及びます。「これから1ヶ月テレビ禁止!」と強権発動したところで、実際には実現が難しく、結果、1ヶ月という「約束」を、禁止した親の側が守れないという情けない事態は、できる限り避けたいものです。

押しつけられたルールに嫌々従っていると親に対する不満しか持ちませんが、自分たちで決めたルールならば、守ろうという意識も出てきます。視聴時間をカレンダーに書き込むなど、視覚的に目標達成が確認できるツールを活用して、守れたときには達成感を味わえるようにしましょう。

参考記事:子供のテレビには守れるルールを~テレビ禁止がNGな3つの理由~
 

言うことを聞かない子どもへのNG言動:罰を与える

罰は根本的な問題の解決につながらないばかりか、子どもに悪い影響を及ぼします

罰は根本的な問題の解決につながらないばかりか、子どもに悪い影響を及ぼします

「1週間、ゲーム禁止」のような軽い罰から体罰などの重い罰、その重さに関わらず、罰は根本的な問題の解決につながることはないばかりか、子どもに悪い影響を及ぼします。

罰は「制する」という強いメッセージしかなく、「次にどうしたらいいのか」という模範行動への教えが含まれていません。このように改善効果がないため、すぐに子どもはまた同じ行動を繰り返し、罰を一段階厳しくする……こうして、子どもの問題行動も罰も、どんどん加速度的にエスカレートしていきます。

親の頭の中は、目の前の問題行動を「抑える」「止める」「消す」ことに注がれていますが、本当に必要なのは「火消し」ではなく、目の前の困った行動を正しい行動に「置き換える」ことです。
例えば、壁や机などへのいたずら書きをやめてほしい場合、きちんと紙にお絵かきしているときに、しっかりとほめる……といったよう、できている時に普段からほめて伸ばしていく心がけこそが、困った行動をなくす最大の秘訣なのです。 

参考記事:子どもを罰しても問題解決しない4つの理由
 

言うことを聞かない子どもへのNG言動:無視・放置する 

言うことを聞かない子どもの癇癪の放置や無視はNG、それに代わる気持ちの表現方法を伝えよう

言うことを聞かない子どもの癇癪の放置や無視はNG、それに代わる気持ちの表現方法を伝えよう

子どもの癇癪をそのまま放っておくことは、子どもにとって「ママはこの行動を容認している」というメッセージになりかねません。癇癪を容認されることで、それを繰り返せば、大好きなママから怒られる回数は増えてしまうでしょう。怒られる回数が重なると「自分は悪い子」というセルフイメージが子供の中に育っていってしまうことも。

子どもが癇癪を起こした時は、「○○が嫌だったかな?」「□□がしたかったかな?」ママが思い当たる理由を言葉のシャワーにして伝えてあげることで、理解しようとする姿勢を示し、気持ちを受け止めましょう。そのプロセスを通じて、感情を言葉で表現することを学び、自分が本当に望んでいたことを子ども自身が気付けるようになります。

子どもの気持ちを代弁した後は、これから同じような気持ちになった時どうしたらいいか、癇癪の代わりとなる望ましい行動について話をしてあげましょう。その方法が楽だとわかれば、癇癪を起こす必要がなくなります。また自分の気持ちを表現できるのは子どもの自信につながり、自己肯定感を高めてくれるとも言えるでしょう。

参考記事:子どもの癇癪(かんしゃく)放置はNG!ベストな対処法とは?
 

言うことを聞かない子どもへのNG言動:「~したら、○○をあげる」

「親の目線」は、子どもにとって物では置き換えられない貴重なもの

「親の目線」は、子どもにとって物では置き換えられない貴重なもの

「明日の朝、泣かないで幼稚園に行けたら、帰りにアイスを買ってあげる」
「来週のテスト、100点だったら、あのゲームを買ってあげる」

このようなご褒美作戦により物で動くことに慣れてしまうため、将来、報酬が得られないとなかなか腰が上がらない大人になってしまう可能性が高くなってしまいます。「~~したら、○○をあげる」というような外発的な動機づけを行うことによって、内発的なやる気が低減する現象を、心理用語で「アンダーマイニング効果」といいます。

心理学の研究で分かっているのは、アンダーマイニング効果は「物」で起こりやすく、物ではないご褒美だと起きないということ。子どもがもっとも欲しているものとして、「ニッコリ笑顔を向けられる」「ほめ言葉をかけられる」などの親の目線を挙げています。あまりにも自分に目線が向けられていないと、怒られるようなことをやってでも親の注意を引こうとすることさえあります。

子どもの「ママ、見て~」の全てを叶えることは現実的に不可能です。でも、スマホをいじっているときやママ友とおしゃべりをしているときだったら、それをいったん止めて、振り返ることはできます。「ママの目線」、これは、子どもにとって、物では置き換えられない貴重なもの。子どもが本当に欲しているものなのです。 

参考記事:子どもにとって最高のご褒美は?オモチャ、それとも…?
 

言うことを聞かない子どもへのNG言動:YouTubeで黙らせる

メディアとの付き合い方の基本

メディアとの付き合い方の基本は「見てはダメ!」と迫るより、他に楽しみを作ること。公園遊びや工作、漫画や読書など、スクリーン以外の喜びをたくさん体験することで、スクリーンに向かう時間を多くある楽しみのひとつに

YouTubeを見せれば子どもはくぎ付けになり、大人しくしてくれる。自分が困った時の切り札として、つい安易にスマホやタブレットを渡してしまってはいませんか? 子どもに与える前に、YouTubeのポジティブな面とネガティブな面、子どもに与える影響について親が正しく理解しておくことが必要です。

例えば、「昆虫」について興味を持つ子がYouTubeを検索するなら、世界各地の昆虫の生態から、日本の子どもが昆虫を採集する様子まで、様々な側面から「昆虫」に関わる動画に触れることができ、子どもの興味に広がりをもたらしてくれます。反面、他の動画への誘導が巧みなため依存を促しやすい、悪質な内容の動画へと誘導される危険性があるなど……ネガティブな影響や危険性もあります。 
 
YouTube動画は、区切りをつけるのが難しいため、テレビ以上に子どもと一緒に視聴する時間を計画する必要があります。良い面と悪い面について子どもと一緒に話し合い、「1日30分まで」「YouTubeの動画視聴は、親が傍にいるときのみ」などとルールを作ることが大切です。

これからを生きる子どもたちは、こうした機器やサービスにますます囲まれることになるでしょう。子どもが主体的に計画を立て遂行する学びの過程として、YouTubeを活用していきたいですね。

参考記事:子どもを虜にするYouTubeの影響と付き合い方
 

言うことを聞かない子どもへのNG言動:「早く!」と駆り立てる

「早くしなさい!」「急いで」と駆り立てる言葉は、子どもに伝わらないばかりか弊害も多い

「早くしなさい!」「急いで」と駆り立てる言葉は、子どもに伝わらないばかりか弊害も多い

「早く!」「急いで!」といった言葉が口癖のようになっている親も多いのではないでしょうか。駆り立てられることで子どもは、とりあえず親に急かされている行動を終わらせることのみを考え、自分で考えないようになりかねません。また急かされる精神状態は、注意力散漫となり、ケアレスミスが多くなったり、物事の取り組み方が乱暴になってしまうことにもつながります。

しかし、学校に遅刻する、約束の時間に間に合わないなど…実生活では言わずにはいられない場面も多々あるでしょう。このような際、子どもの行動を効果的に改善したい時は、「早く!」「急いで!」の単語だけでなく、なぜ早くしなければならないか、その理由も一緒に説明しましょう。一度にいくつかのことをまとめて急かすのではなく、1つに絞って具体的に促すと伝わりやすいです。また「早く!」「急いで!」では、具体的にどれくらい急げばよいのか分かりません。「7時40分に家を出るから、朝ごはんは7時半までに食べ終わろうね」など時間も具体的に伝えることで、時間の概念が育ちやすくなり、後に自分で計画を立てて動く練習にも繋がります。

参考記事:行動が遅い子どもに「早く」と言ってしまうことへの弊害と改善方法!
 

言うことを聞かない子どもへのNG言動:「勉強しなさい」と命令・指示する

指図や命令の言葉では子どもは、なかなか動きません。子どもは大好きな親の模倣をします。親が日頃から読書をしたり、学ぶ姿を見せておくことも大切

指図や命令の言葉では子どもは、なかなか動きません。子どもは大好きな親の模倣をします。親が日頃から読書をしたり、学ぶ姿を見せておくことも大切

「~しなさい」という言い方で指図されると、人は支配された気持ちになり、反発心が起こり、やる気も出てきません。何かを自ら進んでさせたいときは、子どもに強要するのではなく、支援することが大切です。

例えば「今日は宿題が多いって言ってたね。まだ始めなくて大丈夫なの?」など、子どもが考えるきっかけを与え、自ら考え行動するような言葉をかけてみましょう。

そして勉強をした結果、新しい知識を得た時の新鮮な驚きや、できないことができた感動は、親も一緒に気持ちを共有しましょう。それにより子どもはますます勉強する喜びや楽しさを実感し、自ら勉学に向かうでしょう。

≪参考記事 「東大合格する子の親は勉強しろと言わない」は本当?
 

言うことを聞かない子どもへのNG言動:「ゲームをやめなさい」と禁止する

子どもたちを夢中にさせるゲームには、マイナス面だけでなくプラス面も

子どもたちを夢中にさせるゲームには、マイナス面だけでなくプラス面も

ゲームばかりしていて勉強・宿題や読書などの時間が減る、暴力的なシーンの悪影響などといったマイナス面が気になり、頭ごなしに「ゲームをやめなさい!」と言ってしまうことも多いのではないでしょうか。

子どもは「こうしなさい」という親の指示・命令よりも、子ども自身がアイディアを出し一緒に作ったものは、本人も積極的に進めていこうとします。宿題はいつしようか?外で遊ぶ時間はどこに入れたらいいかな?と話し合いながら、事前にゲームとの関わり方を子どもと決めておくよいでしょう。

またゲーム以外の楽しみを体験させることで、子ども自身が「ゲームと同じくらい楽しいことっていっぱいあるんだな」と感じるならば、ゲーム機を置いて他の活動へと移りやすくなります。キャッチボールをする、創作玩具や折り紙から飛行機や動物が生まれるなどといった機会をできる範囲で多く作ってあげましょう。

子ども時代は、将来電子機器をバランスよく使いこなすための土台を築く期間。ゲームは中毒性が高いものですが、無理やりに禁止してしまうでも、好き放題やらせてしまうでもなく、子どもと一緒にゲームとの上手な付き合い方を見つけていきましょう。

参考記事:ゲームが子どもに与える良い影響と悪い影響!親の取るべき対処法とは
 

言うことを聞かない子どもへのNG言動:「お姉ちゃんだから/男の子のくせに」

「お姉ちゃんなんだから」「男のくせに」などは余分な言葉

「お姉ちゃんなんだから」「男のくせに」などは余分な言葉。伝える時は、シンプルに伝えたいことだけを言葉にすること

「お姉ちゃんなんだから、半分わけてあげなさい」や、褒めてあげるつもりで言った「貸してあげたんだね、さすがお姉ちゃんだね」、「男の子のくせに」などという言葉が、子どものモヤモヤを引き起こしていることがあります。

生まれ順や性別は、子ども自身が選べるものではなく、子どもにとってはどうしようもないことを根拠されているようなもの。「だったら男の子がよかった」などといった反発心しか生み出しません。自分ではどうすることもできないことを指す「余分な言葉」は、親としてもそのフレーズに深い意味はないことがほとんどです。

「お姉ちゃんだから」という言い方ではなく「貸してあげたんだね、あなたは優しいね」の方が、個として認めていることが伝わり、子どもの自尊感情は上がります。

参考記事:子どもの反発を招く!つい使いがちな親のNGワード4つ
 

言うことを聞かない子どもへのNG言動:上の子をおざなり

子どもは何とか親の視線をゲットしようと奔走してしまう

下の子が生まれたなどの一時的なイベントで上の子をかまってあげられないと、子どもは何とか親の視線をゲットしようと奔走してしまう

子どもは、自分に注目してもらいたいとき、次から次へとママが怒るようなことをすることがあります。子どもは「騒げばママが振り向いてくれる」「イタズラをすれば飛んできてくれる」と分かれば、もっと騒ぎ、もっとイタズラをするようになっていきます。そこでたとえ怒られても、欲しかった「愛情確認」ができたら、その子にとっては「いい結果」。それにより、その行動が繰り返されるようになるのです。

子どもの困った行動が「愛情確認」につながっているケースは、下の子が生まれて目を配ってあげれないなど、一時的なイベントで起こることも多く、親の時間的な余裕が影響しています。

この状態は、「いたずらをしなくてもママは僕のことをしっかり見てくれる」と子ども自身が実感できるようになれば改善していきます。困った行動を起こしている時だけでなく、普通にしているときに目線を配る量を増やし、「いたずらは必要ない」と感じてもらえるようにするのです。普段の普通のことにちょっと目をかけてあげるだけで、子どもは正しい形の愛情を受け取ってくれるようになります。

参考記事:何度言ってもわからない子供……同じ行動を繰り返す理由
 

言うことを聞かない子どもへのNG言動:他人と比較する

親の愛情を得るために一生懸命なのかも

人と比較されて頑張ってしまう子どもは「ありのままの自分では愛されない」と、親の愛情を得るために一生懸命なのかも

「○○ちゃんは、あんなにしっかりしているのに、あなたときたら……」と、他人と比べて否定されると、子どもは反発します。これは大人でも同じで、「〇〇さんはあんなに仕事ができるのに、あなたは……」と言われたら頭にくるし、悲しくなりますよね。

「お母さんがあなたくらいの頃は」というのも同様で、私の子どもなんだから自分程度には育ってほしいという気持ちも出てくるものですが、子どもと親は別の個性。過去の自分は多分に美化されていたりするので、要注意です。

人と比較されて頑張ってしまう子どもは、「ありのままの自分では愛されない」と思い、親の愛情を得ようと一生懸命になっているのかもしれません。「この子は負けず嫌いなんだ」と単純に片付けないようにしましょう。

比較していいのは、過去の子ども自身だけ。しかも、ほめる時だけ。「前は苦労してやっていたのに、こんなに上手にできるようになったのね!」とその子自身の成長を見つめてあげるよう心がけましょう。

参考記事:子どもの反発を招く!つい使いがちな親のNGワード4つ

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