スキンケア

ハイジニーナは出産のため? フランスのVIO脱毛事情と処理方法

VIO脱毛は日本でも始める女性が増えています。フランスの女性にとってアンダーヘア処理はごく普通のことですが、最近はアンダーヘアをすべて処理したハイジニーナを好む女性が増えているとか。フランス人のアンダーヘアへの考え方や処理方法を学びましょう。

立神 詩帆

執筆者:立神 詩帆

フランス流美容ガイド

ハイジニーナが人気?フランスの人気脱毛方法から学ぶムダ毛処理法

ハイジニーナが人気!アンダーヘアの処理やデリケートゾーンのケアを怠らない

フランスの女性はアンダーヘアの処理やデリケートゾーンのケアを怠りません

アンダーヘアを脱毛することはフランスの女性にとって、脇や脚のムダ毛を処理するのと同様に当然のことです。セルフ処理では難しい部位のためサロンやクリニックで処理する人が多く、昔から根強い人気があるのがエステサロンでのワックス脱毛です。安価で手軽なのが人気の理由で、フランスにはエステサロンよりさらに安価な脱毛専門サロンがたくさんあります。

次いでエステサロンでの光脱毛(フラッシュ脱毛、IPL脱毛)、クリニックでの医療レーザー脱毛と続きます。シェーバーやカミソリを使用したアンダーヘアのセルフ処理は、繰り返し行うと色素沈着を起こしたり、逆に毛が濃くなったり、肌を傷つける可能性があるため敬遠されています。
<目次>

アンダーヘア脱毛後の埋没毛にはスクラブと尿素入りクリームが効果的

ワックスやセルフ脱毛の場合、皮膚の下で毛(埋没毛)が生えてくることがあります。埋れた毛が皮膚の下で伸びてくると黒くボツボツと目立ち、さらに埋没した毛が皮膚に炎症を起こすことも。

埋没毛を作らないために脱毛後はきちんとケアをすることが大切です。週1~2回スクラブでマッサージして古い角質を落とし、毎日入浴後の毛穴が開いた状態の肌に尿素配合のクリームまたは埋没毛専用ローションを塗りましょう。尿素は肌の水分を保ち乾燥を防ぎ、角質をやわらかくして剥がれやすくしてくれます。
   

フランス式アンダーヘアタイプ!基本の4つの形

日本では脱毛する部位によってVIO脱毛と呼びます。VIOはデリケートゾーンを指し、Vはビキニライン、Iは女性器の両サイドの部位、Oは肛門周りの部位です。フランスではVIOという呼び方はせず、脱毛する部位や範囲で4つのタイプに分かれます。

● クラシック
ベーシックなショーツからはみ出すアンダーヘアのみを脱毛。アンダーヘアの形は逆三角形。基本的にIライン、Oラインは脱毛しません。

● エシャンクレ/ ブラジリアン
Vラインをクラシックよりも深くV字型に脱毛し、Iライン、Oラインは毛を残さず脱毛。アンダーの形は小さな逆三角形に整えます。長すぎる毛は短くカットして揃えます。

● セミ・アンテグラル / メトロのチケット
Vラインをエシャンクレよりさらに広範囲に脱毛し、Iライン、Oラインのアンダーヘアを残さず脱毛。ヘアの形に決まりはなく好みの形に整えるが、メトロ(地下鉄)のチケットのような小さな長方形にするとチケ・メトロ(メトロの切符)と呼びます。長すぎる毛は短くカットして揃えます。

● アンテグラル
いわゆるハイジニーナ。V・I・Oラインの全てを脱毛し、アンダーヘアを全く残さない状態。

 

フランス女性のアンダーヘアの好みの形と傾向

アンダーヘアをチケ・メトロの形にするのがフランスでは一番人気

フランスではチケ・メトロ形のアンダーヘアが一番人気です

フランスでは長方形のチケ・メトロのアンダーヘアの形を好む女性が多く、どのエステサロンでも一番リクエストが多いのがチケ・メトロです。ただし年齢別にみると好みが分かれ、
  • 18~25歳 ハイジニーナ
  • 26~50歳 チケ・メトロ>セミ・アンテグラル(ごく小さな逆三角形)>ハイジニーナ
  • 50歳以降 セミ・アンテグラル(ごく小さな逆三角形)>チケ・メトロ>クラシック>ハイジニーナ
が好まれるようです。特に若い世代はヘアは不潔だと感じて、15~17歳頃から処理を始めて17~18歳頃からハイジニーナにするのが最近の傾向です。
 

増加するハイジニーナ 理由は白髪と出産!?

アンダーヘアを全て処理するハイジニーナにする女性も増えてきている

ハイジニーナにする女性も増えてきています

ところが、最近は若い年齢だけでなく26歳以上でもアンダーヘアをすべて処理するハイジニーナを好む女性が増えてきています。実際に筆者のフランス人の30代から50代の友人はハイジニーナが圧倒的に多数派です。ハイジニーナにしている理由を尋ねたら意外な答えが返ってきました。

・出産前の準備のため
フランスでは帝王切開での出産予定の人はもちろん出産時に何かあった場合に備えて、アンダーヘアを出産前にあらかじめハイジニーナにしておくのは珍しいことではありません。看護師にカミソリで剃毛してもらい皮膚が傷ついたり濃くなったりするのを心配するからなのですが、出産後もパートナーや自分がその方が良いと感じたり、生えかけが嫌でそのままハイジニーナに。

・白髪がアンダーヘアに生えたから
もうひとつはアンダーヘアに白髪が生えたら、ハイジニーナするパターンです。50代の友人達は白髪が生えたら年寄りくさいと、形をチケ・メトロからハイジニーナに変えています。医療レーザーのレーザー光線はより黒い毛に反応する特徴があるので、白髪が生える前にレーザー脱毛をした知人もいます。そのほか、おしゃれや流行に敏感なパリジェンヌはハイジニーナにしている人が多い印象を受けます。
 

ハイジニーナのメリットは? 日本とは違う考え方

日本ではハイジニーナにするメリットとして、デリケートゾーンのムレや匂いがなく快適に過ごせるという意見が多いようですが、そもそもVラインは残してもI・Oラインはツルツルにしておくのが当たり前のフランスではそういったことを耳にしたことがありません。

ハイジニーナにするのはより清潔だという考えからと、フランス人は透け感があるセクシーな下着を好むので毛がはみ出したり透けたりしないこと、そしてパートナーが好むからというのが主な理由です。日本ではハイジニーナの女性は男女関係が派手で遊んでいるように勘違いされるという意見もあるようですが、フランスの男性は誰もそんなふうに思わないですし、むしろ清潔で丁寧にお手入れをしている女性だと高感度がアップするでしょう。

女性にとってアンダーヘアの脱毛・処理は悩みが尽きないデリケートな問題ですよね。フランスの女性の脱毛事情を参考にして、快適に自信を持って過ごせるようにケアしてくださいね。

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※記事内容は執筆時点のものです。最新の内容をご確認ください。
※個人の体質、また、誤った方法による実践に起因して肌荒れや不調を引き起こす場合があります。実践の際には、必ず自身の体質及び健康状態を十分に考慮し、正しい方法で行ってください。また、全ての方への有効性を保証するものではありません。

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