まずはソーダ水で割った気軽な“レモンサワー”
こだわり酒場のレモンサワー350ml缶
ここしばらく“クラフト”や“マイクロディスティラリー”といった偏った内容の記事がつづいたので、気軽に飲もうぜ、というお話にしたい。
その前に申し訳ない。ちょっと寄り道して、ウイスキーじゃないソーダ水割に触れさせていただきたい。
ウイスキー飲みのわたしが、昨年あたりからちょこちょこ浮気して「こだわり酒場のレモンサワーの素」(500ml・25%・¥650税別希望小売価格/以下同)を飲んでいる。実を言うと古くからある居酒屋サワーをあんまり飲んだことがなかった。自ら注文することはまずない。
ところがいまとても人気になっているし、CMを視たらなんだか気になってしまい、試してみるか、となった。
この“素”っていうのがソーダ水で割るだけだからとても手軽で、すっきりとしていて旨い。“素”のせいで、たまに居酒屋でも角ハイボールの前に1杯だけレモンサワーを飲むようにもなった。
先日、3月5日に「こだわり酒場のレモンサワー」の缶(350ml・7%・¥141/500ml・7%・¥191)も発売された。味わいは、嬉しい裏切りである。
想像以上に、レモン果汁の冴えた爽やかさが口中をリフレッシュさせ、嫌な甘みがないのだ。クリアでスプラッシュな感覚。いや、水しぶきというよりも、スキーでパウダースノーを舞い上げながら滑走する、早朝のゲレンデの爽快さを想い浮かべた。口中のキレ味がいい。
爽快さのなかにたわむれる柔らかな甘み
角ハイボール
『クラフトとは何か/ウイスキーのクラフト感を見つめる』の記事で「角瓶」のポジショニングを述べたばかりだし、いまさら語るのもなんだが、ロックや水割りはもちろん、角ハイボールは最高だ。
「角瓶」をソーダ水で割ると、キーモルトのバーボン樽熟成原酒の柔らかい甘い香りが浮遊し、味わいにも爽快さのなかに優しい甘みがある。レモン果汁をちょっと絞りいれるだけで、より清涼感あふれるタッチになる。
食中酒として活躍する天晴(あっぱれ)なウイスキーでもあり、和洋中、大概の料理とよく合う。しかもカレーライスだって、ヤキソバだって、ナポリタン、ミートソースのスパゲティだって角ハイボールは仲良しになってくれる。
日本のザ・大衆ウイスキーとしての醍醐味、いやそれを超越したオールマイティの凄みを感じさせる。ナショナルドリンクになるはずだ。
さて、この角ハイボールの味わいを中心にして、スコッチ、バーボン、カナディアン、アイリッシュのウイスキーから香味タイプの異なるハイボールを楽しんでいただきたい。ちょっと気分を変えたいというときに思い出していただけると嬉しい。(次ページへつづく)