4タイプの異なる香味のハイボールを味わってみよう

 
ティーチャーズ・スモーキーハイボール

ティーチャーズ・スモーキーハイボール

それでは1,000円~2,000円台で楽しめるスコッチ、バーボン、カナディアン、アイリッシュウイスキーのなかからおいしいハイボールをご紹介しよう。
まずはスコッチ。150年以上の歴史を持つ伝統的ブレンデッドスコッチウイスキー「ティーチャーズ ハイランドクリーム」(700ml・40%・¥1,270・税別希望小売価格/以下同)。
これは“スモーキーハイボール”である。
ソーダ水で割れば、グラスから軽快でしなやかな燻香とともに、甘く爽やかな心地よい香りが浮遊する。口にすれば、爽快感だけではない、ブレンデッドスコッチの伝統を語る豊かな香味を実感できる。
スモーキーさとともに口中をそよぐのは原料の大麦麦芽由来の甘み。そしてフルーティーさまでも潜んでいる。この広がりのある柔らかい香味の浮遊感はクセになる。

 
ビームハイボール

ビームハイボール

次はアメリカンウイスキー業界を長く牽引しつづけ、バーボンウイスキー世界No.1販売量を誇る「ジムビーム」(700ml・40%・¥1,540)のビームハイボールはすっきりとした甘さが特長である。
原料のコーンと内面をカリカリに焦がしたアメリカンオークの小樽での熟成といったつくりに由来する甘く軽やかなバニラの感覚がすっきりと放たれ、ほのかな樽の香ばしいニュアンスが潜んだ心地よい飲み口が楽しめる。
バーボンウイスキーは元々ソーダ水との相性がよく、角ハイボールとはまたひと味違う甘さを楽しめる。ビームハイボールはレモンやオレンジのスライスをグラスに入れてもいい。ジューシーさに押し込まれことなく、しっかりと受け止め、見事に溶け込ませる。

 
C.C.ハイボール

C.C.ハイボール

つづいてカナディアンウイスキーを代表する「カナディアンクラブ」(「C.C.」/700ml・40%・¥1,390)。クセがなくクリア、と表現されることが多いが、スムース&マイルドながら華やかな香りとしなやかなコクを抱いている。
そしてCCハイボールは、カナダの大自然の清冽な印象をそのままグラスに映しとったような感覚がある。
はじめは風のそよぎのような甘い涼やかさが漂う。ところがライ麦を原料としたウイスキーをブレンドしているからであろう、余韻はドライでスパイシー。すっきり爽やかなキレ味がある。
後口からいえば、辛口、ドライハイボールとも言えるし、ある意味、このキレ味はリフレッシュハイボールとも言えるのではなかろうか。いつもの爽やかな甘さのハイボールに変えて、CCハイボールで気分転換するのもいい。

 
タラモアデュー

タラモアデュー

4つめはアイリッシュ。ブレンデッドウイスキー「タラモアデュー」(700m・40%・¥2,000)。1829年にモルトウイスキー「タラモア」が誕生し、1947年にアイリッシュウイスキー初のブレンデッドウイスキー「タラモアデュー」となった。
アイリッシュ特有の3回蒸溜されたモルトをブレンドしたもので、繊細で滑らか、ライトでスムースな味わいといえよう。
最後に紹介する理由がここにあり、ハイボールにしても、紹介したなかで最も軽快なタッチである。しかしながら穏やかな大麦由来の風味が感じられ、甘いクリーミーさがほのかに漂う。
驚くほどに強い主張はないのが特長で、極めて冴えた、透明感あふれた感覚。スイスイと口中を軽やかに駆け抜ける。口が濃い味わいを欲していないな、というときは「タラモアデュー」のクリアネスハイボールがいい。

角ハイボールを含めて、5つの異なるハイボールの味わいを紹介した。ウイスキーのソーダ水割にはある程度の甘みがあったほうがおいしい。そして甘みを感じさせながらも辛口な感覚があるのは「C.C.」や「タラモアデュー」である。ウイスキーは軽快なタッチのものほど、涼しげな辛みをともなう。
ただいくら甘みがあろうとも、ひと口飲んで「ウーン」、となんだか気になる飲み口、立ち止まり考えさせてしまうような味わいのハイボールは駄目だとわたしは思う。
結局は伸びのよさである。ハイボールには伸びのいい、無理なく、スーッと口中を流れていく清涼感をもたらしてくれるウイスキーを選ぶことである。
そして晴れの日、祝いたくなるような満ちたりた一日には「響JAPANESE HARMONY」(700ml・43%・¥5,000)のハイボールを飲めばいいのだ。
 

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