楽しみは膨らませ、悩みは軽くする! 2歳のお子さんにおすすめの絵本とは?

赤ちゃん写真

かわいくて手強い2歳児との時間を、絵本でもっと楽しくしましょう!

強い自己主張やイヤイヤが増え「魔の2歳児」と言われることもある2歳児。けれど、おしゃべりも身体の動かし方も上手になり、成長が頼もしく思える頃でもあります。

暴れるのもかんしゃくを起こすのも成長の証、そう分かっていても心底つらい― そんな時期におすすめしたいのが、ほっと心が穏やかになったり、歯みがきやトイレトレーニングなど身のまわりのことを楽しくしてくれたりと、子どもの「できる」「分かる」という喜びを一緒に味わえる絵本です。

また、2歳は、お気に入りの絵本を何度も読みたがる時期でもあります。大変かもしれませんが、「読んで」とリクエストされたら、いくらでも応えてあげてくださいね。子どもは読む度に新しい発見をしたり、大好きなものが何度でも現れる喜びを味わったりしているのです。

1 「同じ」というキラキラした発見『おんなじおんなじ』

『おんなじおんなじ』(ぶうとぴょんのえほん)

『おんなじおんなじ』(ぶうとぴょんのえほん)

仲良しのぶうとぴょんは、いろんなものがおんなじおんなじ。おんなじすぎて、ぶつかることもあるけれど、泣くのも一緒、笑うのも一緒です。

小さなお子さんが、公園で、お店で、テレビで、自分と同じものを見つけたとき、にこーっとしたり目を丸くしたりして、「おんなじだよ」「またあったよ」と教えてくれることがありませんか? 「おんなじ」というのは、小さな子どもにとってはうれしくてびっくりな大発見なのです。

『おんなじおんなじ』には、靴や帽子、おもちゃなどの身のまわりのものがたくさん出てくるので、子どもたちはぶうやぴょんと一緒になって、自分のものも「おんなじ!」と大喜びでページをめくります。逆に、「これがちがう!」にも気が付いてはっとすることも。

「おんなじ おんなじ」といった繰り返しが心地良く、絵もはっきりとして分かりやすいので、子どもの顔や反応を見ながらのんびり読むのにおすすめの絵本です。

【書籍データ】
書名 『おんなじおんなじ』(ぶうとぴょんのえほん)
著 多田ヒロシ
出版社 こぐま社
価格 1080円
■ぶうとぴょんのえほん

2 イヤイヤもお空へ飛んで行く『ふうせんねこ』

『ふうせんねこ』(あーんあんの絵本)

『ふうせんねこ』(あーんあんの絵本)

「おねこさんが ぷー」「おこって ぷー」「ふくれて ぷー」― 目をツンとつり上げて、ぷんぷん怒るおねこさん。どんどんふくれたおねこさんは「おそらへ ぷー」と飛んで行ってしまいます。

おねこさんが怒る理由は、お片付けが嫌なこと、ご飯ではなくお菓子を食べたいこと― あれ、これってぼくとおなじ?

貼り絵はふんわりと優しく、おねこさんの「ぷー」という音は楽しい。子どもたちは「ぷー」顔のまねも大好きです。

子どものイヤイヤに疲れていると、「ワガママばかり言っているとこうなるよ」と言いたくなってしまうかもしれませんが、グッとこらえて、ちょっぴりシュールな面白さを堪能していただきたいと思います。

「イヤイヤ」を親子で笑い合えるユーモアに変えてくれる絵本です。

【書籍データ】
書名 『ふうせんねこ』(あーんあんの絵本)
著 せなけいこ
出版社 福音館書店
価格 756円

■あーんあんの絵本シリーズ

3 「おかわりぱんつ」でトイレトレーニング! 『ぷくちゃんのすてきなぱんつ』

『ぷくちゃんのすてきなぱんつ』

『ぷくちゃんのすてきなぱんつ』

トイレトレーニングが進まないと、じわじわと焦ってしまうのが親というもの。オムツをはずすのは子どもの成長に合わせるのが一番だと分かっていても、今は、プレ保育や習い事の事情に左右されることも少なくありません。

そんなときにほっと一息つかせてくれるのが『ぷくちゃんのすてきなぱんつ』です。

ぷくちゃんが景気よく「じょじょじょーん!」とおしっこをもらしてしまっても、おかあさんは「でも、だいじょうぶ。ほらね、おかわりぱんつ」とにっこり。

まあるいぷくちゃんの愛らしさ、ピンクと黄色の柔らかな色と、穏やかな語りかけが、焦る気持ちを和やかにしてくれます。

また、パンツを嫌がる子に「ぱんつは やわらかくて さらさら。かるくて とっても いいきもち」と声をかけると、「ぷくちゃんといっしょだー!」と喜んでくれますよ。

【書籍データ】
書名 『ぷくちゃんのすてきなぱんつ』
さく ひろかわさえこ
出版社 アリス館
価格 950円
■ぷくちゃんのシリーズ
■こちらもおすすめ

 

4 読むと歯みがきが好きになる『はみがきれっしゃしゅっぱつしんこう』

『はみがきれっしゃしゅっぱつしんこう』

『はみがきれっしゃしゅっぱつしんこう』

「ぼく はみがき だいきらい」というたっくんのところへ来てくれたのは、はぶらしのはみがきれっしゃ。「しゅっ しゅっ しゅっ」「ぽー」というリズムにのって、たっくんの歯みがきは「あっと いうまに できちゃった」。

『はみがきれっしゃしゅっぱつしんこう』は、そのままズバリ、歯みがきがテーマの絵本です。生活習慣を身につけるための絵本は、便利ではあるけれど、絵本ならではの楽しさという点では物足りないこともあります。

けれど、この絵本は、子どもの気持ちをうまくすくい上げ、歯みがきは怖くないということを教えてくれます。

歯みがきのとき、たっくんのように横を向いてしまったり、逃げたり暴れたりする子が、はみがきれっしゃと一緒に「まえのはえきー」「しゅっしゅっしゅっ」というリズミカルなフレーズにのって、楽しく歯みがきたらうれしいですね。

あまり絵本を読んだことのないお子さんや子育て中の方も、手に取りやすい絵本です。

【書籍データ】
書名 『はみがきれっしゃしゅっぱつしんこう』
著 くぼまちこ
出版社 アリス館
価格 1080円

5 元気になってね! 読んでいる子が大活躍できる『なでなでももんちゃん』

『なでなでももんちゃん』(ももんちゃんあそぼう)

『なでなでももんちゃん』(ももんちゃんあそぼう)

「きんぎょさんと おばけさん げんきないね」「ねえ、きんぎょさんと おばけさんのおなか……」「なで なで してくれる?」

まっすぐこちらを見つめてそんな風に言われたら、どうしますか? 何にでも全力投球な子どもたちは、もちろんなでなでせずにはいられません。すると絵本はこう答えてくれます― 「あっ きんぎょさん なおったみたい」「ありがとうって いってるよ」。

イヤイヤばかりが目につきがちな2歳頃の子どもですが、それは、自分でやりたいという気持ちの表れ。自分でできた、役に立てた、ということが、この頃の子どもにはとてもうれしいのです。

おなかが痛くなってしまったみんなを、子どもたちは一生懸命心配します。そして、みんなが元気になって「ありがとう」と言ってくれたときの何とも言えない誇らしげな顔といったら!

ソフトな色遣いに丸みのあるイラスト、泣いたり笑ったりと表情豊かな登場人物が、子どもたちを絵本の世界に導いてくれます。

【書籍データ】
書名 『なでなでももんちゃん』(ももんちゃんあそぼう)
さく・え とよたかずひこ
出版社 童心社
価格 864円
■ももんちゃんあそぼう(ほか多数)

6 びっくりを詰め込んだことばのしかけ絵本『まるまるまるのほん』

『まるまるまるのほん』

『まるまるまるのほん』

「ぼくは びっくりさせるのが だいすき。だから この えほんにも たくさんの 『びっくり』を つめこんだよ」

冒頭の、作者エルヴェ・テュレさんのことば通り、『まるまるまるのほん』には驚かされてばかり。特別なしかけがあるわけではないのに、絵本に書いてある通りにまるを押したりこすったりすると、画面が変わる、まるでことばのしかけ本です。
中ページ

「きいろいまるを おして つぎへ いこう」― 押します。すると……


中ページ

まるが増えた!


子どもたちは、あっという間に絵本に夢中になってしまいます。「くりっくしよう ちからいっぱい」と言われれば、指が曲がりそうなくらい力を入れ、手を「もっと たたいて!」と言われれば、全身汗びっしょりになるくらい拍手をします。

自分の動作で画面が変わっていく面白さは、大人でも次へ次へとページをめくりたくなるほど。絵本がまだあまり好きではないのかな、と思われる子にもぜひ読んでほしいと思います。

【書籍データ】
書名 『まるまるまるのほん』
さく エルヴェ・テュレ
やく 谷川俊太郎
出版社 ポプラ社
価格 1404円
■エルヴェ・テュレ× 谷川俊太郎の本

7 体で絵本を読む楽しさ『できるかな? あたまからつまさきまで』

『できるかな? あたまからつまさきまで』

『できるかな? あたまからつまさきまで』

身体が上手に動かせるようになった頃読みたいのが、『できるかな? あたまからつまさきまで』です。

「ぼくは ペンギン あたまを くるんと まわせるよ きみは できる?」こんな風に、きりん・わに・ぞうなどの沢山の動物が、「できるかな?」と聞いてくれます。

答えるのは、もちろん読み手である子どもたち。「できるよ できる」と同じ動きをしてみましょう!

動物たちのまねをして、せっせと身体を動かす子どもたちは何とも楽しそうないい表情。大人としては、この時期にしか見られない、少しぎこちない、幼い子特有の愛らしい動きも見逃せません。大勢で読んでも盛り上がります。

『はらぺこあおむし』の作者エリック・カールの手による、鮮やかな色やユーモラスな表情もお楽しみください。

【書籍データ】
書名 『できるかな? あたまからつまさきまで』
さく エリック・カール
やく くどうなおこ
出版社 偕成社
価格 1296円
■英語版(CD付き)もあります。

8 美しい絵がたちまち愛らしく変身!  『にこにこかぼちゃ』

『にこにこかぼちゃ』

『にこにこかぼちゃ』

表紙には、にこにこ笑った顔をした、かぼちゃ。

中には、たまねぎ・レモン・ラディッシュと、いろいろな野菜や果物、豆などのイラストが描かれています。透明感のある美しい絵はそれだけでも見応えがあるのですが、実はこの絵本にはカードが2枚ついているのです。

カードはその名も「にこぷんカード」。1枚はにこにこ顔、もう1枚はこまり顔が印刷された透明のカードで、描かれた野菜にそっと当ててみると― 野菜が笑うのです!

同じ野菜に同じカードを当ててみても、カードの位置によって「しょんぼり」だったり「しくしく」だったり、微妙に感情が変わってくるのが面白い! そのうちカードは絵本を飛び出して、家にあるものが「にこにこコップ」や「こまったボール」に変身することになるでしょう。

『にこにこかぼちゃ』は、作者安野光雅さんがお孫さんのために作られたそう。そんな素敵なエピソードのある、優しさと楽しさが詰まった絵本ですので、プレゼントにもおすすめです。

【書籍データ】
書名 『にこにこかぼちゃ』
作 安野光雅
出版社 童話屋
価格 1296円

9 ようこそ物語の世界へ! 『どろんこハリー』

『どろんこハリー』(世界傑作絵本シリーズ)

『どろんこハリー』(世界傑作絵本シリーズ)

とにかく活発で、気の向くままに動きまわり、追いかけるのが大変― というお子さん、いませんか? 「ハリーはうちの子そっくりです」とお母さんに愛情に満ちたため息をつかせるのが、『どろんこハリー』です。

ハリーは、お風呂が大嫌いな黒いぶちのある白い犬。ある日バスタブにお湯をはる音を聞きつけて、ブラシを隠し、そっと逃げ出します。気ままに冒険するうちに真っ黒になってしまい、家に戻っても誰もハリーだと気づいてくれなくて……。

子どもたちは、物語のユーモアもスリルも、好きなことを好きなだけやったら後は家に帰れるという安心感も、ハリーになりきって堪能します。
中ページ

おちゃめでいきいきとしたハリー。背景も隅々まで描き込まれ、見どころがいっぱいです!

3歳近くなってくると、このような物語も楽しめるようになり、絵本の世界がまた広がるのを感じることができます。新しい世界への第一歩ですね。

【書籍データ】
書名 『どろんこハリー』(世界傑作絵本シリーズ)
文 ジーン・ジオン
絵 マーガレット・ブロイ・グレアム
訳 わたなべしげお
出版社 福音館書店
価格 1296円
■ハリーのシリーズ

10 3歳になるという、子どもと大人の喜び『たんじょうびおめでとう』

『たんじょうびおめでとう』(こぐまちゃんえほん)

『たんじょうびおめでとう』(こぐまちゃんえほん)

3歳のお誕生日を迎えるこぐまちゃん。「ぼく 3さいに なったんだよ」「こぐまちゃんは ひとりで おきます」「はみがみも ちゃんと します」「ぼく なんでも できるよ」

できることが増えていく、喜びと自信。みんなにお祝いしてもらえる幸せ。子どもたちは自分とこぐまちゃんを重ねて、大人は子どもとこぐまちゃんを重ねて、3歳になるというこの時を、ページをめくりながらたっぷりと味わうことができます。

「いろいろなことができるようになったなあ」なんて、子どもと一緒に読みながら、しみじみと涙ぐんでしまうお母さんは数知れず。子どもの誕生日は、大人にとっても大きな節目。ぴたっと身体を寄せて一緒に絵本を見つめる子どもとの、ここまでの道のりを思わずにはいられませんよね。

3歳のお誕生日当日はもちろん、誕生日を迎えるのを待ちながら、楽しかった誕生日を思い出しながら、読む楽しさもあります。

【書籍データ】
書名 『たんじょうびおめでとう』(こぐまちゃんえほん)
著 わかやまけん, 森比左志, わだよしおみ
出版社 こぐま社
価格 864円
■こぐまちゃんシリーズ(ほか多数)

 




年齢別オススメの絵本・関連記事




※記事内容は執筆時点のものです。最新の内容をご確認ください。