幸せな時間を作る、0歳児赤ちゃんにおすすめの人気絵本とは?

赤ちゃんとお母さん

絵本は、赤ちゃんとの時間をぐっと楽しくしてくれる、コミュニケーションツールなのです

赤ちゃん絵本に寄せられるお悩みは、大きく分けて2つ。「何を読んだらいいのか」と「どんなふうに読み聞かせたらいいのか(そもそも聞いているのか!?)」です。

そこでお伝えしたいのは、赤ちゃん絵本は「読み聞かせる」のではなく、「一緒に読む」ものである、ということ。

大好きな人と一緒に過ごす時間は、赤ちゃんにとってとても幸せな時間です。笑ったり、「あーあー」と声を出したりする赤ちゃんを見ていると、大人も温かい気持ちになりますよね。赤ちゃんと絵本を読む人が、ほわっと幸せな気持ちになれば、それだけでいいのです。

これからおすすめする「0歳赤ちゃん向けの絵本」は、赤ちゃんとの楽しい時間をお助けできるものばかり。赤ちゃんと一緒に楽しむコツや絵本の注目ポイントもご紹介しますので、実際に読むときの参考にしてくださいね。


1 絵本デビューに最適! 赤ちゃんが喜ぶ『じゃあじゃあびりびり』

赤くて小くて、厚みのある絵本の表紙をそっと開くと、「じどうしゃ ぶーぶーぶーぶー」「みず じゃあ じゃあ じゃあ」― 中には、赤ちゃんが一緒に声を出したくなるような、身の回りの音がたっぷりと詰まっています。
『じゃあじゃあびりびり』(まついのりこあかちゃんのほん)

『じゃあじゃあびりびり』(まついのりこあかちゃんのほん)

また、カラフルな貼り絵は躍動感にあふれていて、とても楽しげ。文字も、まるで絵の一部のように音のイメージに合わせて配置されています。

読んでいるうちにお気に入りのページができて、そこしか開かないという赤ちゃんもいますが、そんなときは、ぜひ赤ちゃんの気が済むまで一緒に見てあげてくださいね。音に合わせてほっぺたを触ったりくすぐったりしても、赤ちゃんはとても喜びます。

なお、ご自身が子ども頃の『じゃあじゃあびりびり』をお持ちの方には、改訂版をおすすめします(今、普通に売られているものが改訂版です)。改訂版は厚紙でできているボードブックで、軽く、汚損防止のためのフィルムが貼られています。赤ちゃんに、自分でめくる楽しみを味わってもらえますよ。

【書籍データ】
書名 『じゃあじゃあびりびり』(まついのりこあかちゃんのほん)
さく まついのりこ
出版社 偕成社
価格 648円



2 赤ちゃん絵本なのに結末が衝撃的? 『あかちゃん』

先ほどの『じゃあじゃあびりびり』と同様、軽く、小さく、丈夫なボードブックの『あかちゃん』ですが、こちらはまん丸。この形だけでも楽しくて、思わず手に取りたくなりますね。
『あかちゃん』

        『あかちゃん』

『あかちゃん』は、『しろくまのパンツ』や『うんこしりとり』で、がっちりと子どもの心をつかんでいるtuperatupera(ツペラツペラ)の赤ちゃん絵本です。

赤ちゃんの顔の表紙をめくると、「ふっくら くまさん こんにちは」「ぽんぽん ボール たのしいね」など、絵本のまあるい形にぴったりのものがたくさん出てきます。そして最後は、えっと驚かずにはいられないものが登場!

それは、赤ちゃんの、一番好きなもの。びっくりしたり大笑いしたりする大人を尻目に、赤ちゃんは大喜び。不謹慎だなんて言わないで、一緒ににこにこしてくださいね。もし心がコリコリだったら、きっとほぐれると思います。少し大きくなっても、うれしそうに見る子も多い絵本です。

【書籍データ】
書名 『あかちゃん』
さく tupera tupera
出版社 ブロンズ新社
価格 1296円

tupera tupera HPはこちらからどうぞ!


3 赤ちゃんには分かる、この面白さ『もこもこもこ』

画面に広がる紫色の地面、あたりは「しーん」。しばらくすると、地面の一部が「もこ」。その後も「もこもこ」「にょき」と続き、最後は再び「しーん」で結ばれます。
『もこもこもこ』(みるみる絵本)

『もこもこもこ』(みるみる絵本)

『もこもこもこ』は、文章のない、音の絵本です。抽象的な絵と音だけで構成されているため、「何が面白いのか」「どう読んだらいいのか」と戸惑う声を本当によく聞きます。

けれど、とにかく赤ちゃんと一緒に読んでみてください。「ぽろり」でキャアキャア笑い声をあげたり、「ぎらぎら」におびえたり、「つん」で絵本に手を伸ばしたりと、赤ちゃんのいろいろな反応を見ることができるでしょう。

赤ちゃん絵本の中ではかなり大判ですが、赤ちゃんがこの世界入り込むにはぴったりですね。

なお、絵本には毎回同じように読まなくてはいけない、というようなルールはありません。赤ちゃんの反応を見て、どんどん変えて、赤ちゃんの新しい表情をどんどん発見してくださいね。

【書籍データ】
書名 『もこもこもこ』(みるみる絵本)
さく たにかわしゅんたろう
え もとながさだまさ
出版社 文研出版
価格 1404円
■こちらもおすすめ!
音を楽しむ絵本『ごぶごぶごぼごぼ』
『もこもこもこ』の作者お2人の再タッグ!『ココロのヒカリ』

 
 

4 読む人に元気をくれる、おしゃれでかわいい『かにこちゃん』

「おはよう おひさま おはよう みんな」ピカピカの赤いハサミのかにこちゃん。
『かにこちゃん』

『かにこちゃん』

「しゃぷ しゃぷ ぴしゃ ぴしゃ」波と遊んで、「すこ すこ すこ」砂山を登ります。
時にはこちんとぶつかって、にらめっこしてしまうときもあるけれど、そんな時には、海を見て……。「さよーなら おひさま さよーなら かにこちゃん あしたの あさ またね」。

かにこちゃんの動きがリズミカルな音によく合っていて、赤ちゃんは、かにこちゃんの動きに合わせて体を揺すったり声を出したりします。手で丸を作って赤ちゃんのほっぺにあて「かーにこちゃん」と歌うように言ってあげると、赤ちゃんはとても喜びますよ。

元気いっぱいのかにこちゃんはお母さんたちにも人気ですが、イラストの美しい色づかいや、構図の面白さにもご注目ください。どのページも、このままポストカードにしたいくらいのデザインです。

それもそのはず、『かにこちゃん』の絵は、「アンアン」「ポパイ」「ブルータス」など、数々の雑誌のタイトルロゴやレイアウトデザインの基礎を作り上げた堀内誠一。絵本は、赤ちゃんが初めてアートと出会う機会でもあるのです。

【書籍データ】
書名 『かにこちゃん』
さく きしだえりこ
え ほりうちせいいち
出版社 くもん出版
価格 864円

5 赤ちゃんからのリクエストはエンドレス! 『がたんごとんがたんごとん』

がたんごとんがたんごとん。走っているのは、まだ誰も乗せていないのに、真剣な目をした黒い汽車。その汽車くんに、「のせてくださーい」と声をかけるのは、哺乳瓶。汽車くんは、もちろん哺乳瓶を乗せてあげます。そしてまた、がたんごとん……。
『がたんごとんがたんごとん』(福音館あかちゃんの絵本)

『がたんごとんがたんごとん』(福音館あかちゃんの絵本)

『がたんごとんがたんごとん』は、一生懸命な汽車くんの表情が愛らしい、男の子にも女の子にも人気の絵本です。

赤ちゃんの心をつかむのは、「がたん ごとん」と「のせてくださーい」の繰り返し。
『がたんごとんがたんごとん』

繰り返されることにより赤ちゃんは安心して、絵本の世界で遊ぶことができるのです
 

「がた、ごと」と言いながら自分で体を動かすようになったり、「のせてくださーい」に「いいよー」と答えたり。そして最後に待っているのは「もっかい!(もう1回!)」のリクエスト。なかなか読み終えることができないのが、『がたんごとんがたんごとん』なのです。

赤ちゃんを膝の上にのせて、がたんごとんというリズムに合わせて揺らしても、喜んでくれますよ。

【書籍データ】
書名 『がたんごとんがたんごとん』(福音館あかちゃんの絵本)
さく 安西水丸
出版社 福音館書店
価格 756円

6 赤ちゃん絵本は読みにくいという人にもおすすめの『だるまさんが』

まるくて赤いだるまさん、素朴なお顔のだるまさん、手も足もある― だるまさん?
『だるまさんが』

                  『だるまさんが』


『だるまさんが』は、タイトルの通り日本ではおなじみのだるまさんが主人公。でもこのだるまさん、手も足もあって、いろいろな動きを見せてくれるんです。

たとえば、「だ・る・ま・さ・ん・が」のフレーズに合わせて体を揺すったり、「ぷっ」とおならをしたり、「びろーん」とのびたり。動きのコミカルさや表情のちょっとした変化、音の面白さに、赤ちゃんたちは夢中になります。

さらに、『だるまさんが』は読みやすいので、赤ちゃん絵本は間が持たないという人には、まず読んでいただきたい絵本です。ページをめくる度に赤ちゃんの顔を見て、「だるまさんが」を早くしたり遅くしたり、弾むように読んだりと、赤ちゃんの反応によって変化をつけてみてください。

「あーあー」「ぶー」と声を出したり、手を叩いたり笑ったり、だるまさんと一緒に体を動かしたり。そのいきいきとした様子に、読んでいる大人もうれしくなります。

【書籍データ】
書名 『だるまさんが』
さく かがくいひろし
出版社 ブロンズ新社
価格 633円
■『だるまさんが』のほかに、『だるまさんの』『だるまさんと』もあります。どれが1番好きになるかもまた楽しみですね。

 

7 赤ちゃんが大きな窓の向こうに見る色鮮やかな世界『のりものつみき』

きれいに並べられた4色の積み木。「のりものつみき、つみきで のりもの なに つくる?」優しい呼びかけとともにページをめくると「ブーン ブーン!! つみきじどうしゃのできあがり!」いろいろな乗りものが現れます。
『のりものつみき』

『のりものつみき』


『のりものつみき』は、大きくくり抜かれた穴を使ったしかけ絵本。ごく小さな赤ちゃんは、指だけでなく手まで入れながら、その形を楽しみます。穴に顔を近づけて向こう側をのぞく姿はとても愛らしく、赤ちゃんを見ているだけでも、大人はほっとなごんでしまいます。

そのうち、ページをめくると変化する形に気付いたり、お気に入りの乗りものができたり、どんどん絵本と仲良くなっていく様子が見られるでしょう。

鮮やかな色が印象的ですが、よく見ると、木の質感がちゃーんと表現されていて、それが、優しい雰囲気をもたらしてくれています。

作者のよねづゆうすけさんは、ボローニャ国際絵本原画展で入選し、その絵本はドイツやフランス、アメリカなど世界各国で大人気です。赤ちゃんが自分で楽しめる、簡単なしかけのついた絵本が多く、どれもとてもおすすめです。

【書籍データ】
書名 『のりものつみき』
作 よねづゆうすけ
出版社 講談社
価格 918円


8 まあるい笑顔につられてしまう『おつきさまこんばんは』

目を閉じていてもなんだか優し気な顔のおつきさまが、三角屋根のおうちの上、紺色の空にぽっかりと浮かんでいます。
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 『おつきさまこんばんは』(福音館あかちゃんの絵本 くつくつあるけのほん)

『おつきさまこんばんは』は、「よるに なったよ ほら おそらが くらい くらい」と語りかけるような穏やかな文章や、美しい落ち着いた色が印象的な絵本です。

もちろん、主役はおつきさま。少しずつ現れて、時々雲に隠れたりしながらも、真っ直ぐ赤ちゃんの顔を見てくれます。赤ちゃんは、人の顔を見るのがとても好きなもの。おつきさまの笑顔を心から喜びます。

また、雲が出てくると「あっ、あっ」と声を出したり、「おつきさま こんばんは」に「ばんはー」とお返事したり。2歳くらいになると、屋根の上の小さなネコの動きにも注目したりするようになります。

さらに、表紙や表紙をめくったところなど1冊まるまる楽しめるのが、絵本です。『おつきさまこんばんは』の裏表紙は、ついつい皆まねしてしまう「あっかんべー」顔! ぜひ見せてあげてくださいね。
『おつきさまこんばんは』

「あっかんべーのご本」と覚えている子もいる、おつきさまのあっかんべー顔
 

【書籍データ】
書名 『おつきさまこんばんは』(福音館あかちゃんの絵本 くつくつあるけのほん)
さく 林明子
出版社 福音館
価格 756円
■このシリーズは、ひらがなが読めるようになった頃、自分で読みたがる子も多いので、少し大きくなっても、ぜひ手に届くところに置いてあげてください。

9 「赤ちゃんにこそ本物を」と作られた傑作『どうぶつのおやこ』

真っ白な背景に並んでいるのは、ネコ、ウサギ、イヌ、サル、キリンやゾウの親子たち。
『どうぶつのおやこ』

『どうぶつのおやこ』

毛の一本一本まで描かれた、写実的で美しい絵。文字は一切ありません。『どうぶつのおやこ』は、潔いまでに余計なものを切り捨てたその佇まいに、「赤ちゃんには難しそう」「どう読んでいいのか分からない」と、敬遠されがちな絵本ですが、大丈夫、きっと楽しんでいただけます。

「ネコちゃんだね」「ライオンさんだね」と動物の名前を教えてあげたり、「何のお話してるのかな」と話しかけたりするだけでもかまいません。そのうち、お話ができるようになってきた赤ちゃんの方から「おはよ」「おなかしゅいた」などと動物の会話を語ってくれるようになるかもしれません。
『どうぶつのおやこ』

遊んでいる? だだをこねている? 大人にはびっくりの新解釈が飛び出してくることも


また、絵を見ていると、「本物そっくり」を越えた魅力に気づけるでしょう。親はしっかりと子を見守り、子どもはどこまでもかわいらしく親に寄り添う― 動物たちは、どこか笑っているように見えます。

そして、時折こちらを見ているような動物は、穏やかな目で、まるで読者の私たちにも愛情をかけてくれているように感じられます。「お互い大変ね」なんて言ってもらえているようで、疲れて尖った心がほどけていきませんか?

『どうぶつのおやこ』は、赤ちゃんとの時間を、穏やかにしてくれる絵本です。

【書籍データ】
書名 『どうぶつのおやこ』
著 藪内正幸
出版社 福音館
価格 864円

10 日本で一番読み継がれている絵本『いないいないばあ』

『いないいないばあ』は、世界中にある「いないいないばあ」遊びを絵本にしたもの。1967年に出版された、親子二代だけでなく、三世代、四世代で楽しんでいるという方も多い、ロングセラーです。
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 『いないいないばあ』(松谷みよ子あかちゃんの本)


「いない いない ばあ にゃあにゃが ほらほら いない いない……」穏やかに弾む声や、みずみずしく優しい色合い、動物たちのぱあっと輝くような表情、また繰り返されるやりとりが、赤ちゃんをふわっと包み込んでくれます。

赤ちゃんが、あまり絵本を見ていなくても大丈夫。赤ちゃんは、絵本を優しく読んでくれるその人の顔が見たいのです。

また、大人も、この絵本を読んでいると、小さな赤ちゃんとの生活に少しくたびれた声が、少しずつ優しくなっていくようです。「ほらほら」「ほらね」と、赤ちゃんに柔らかく語りかけるフレーズのおかげでしょうか。

ところで、この『いないいないばあ』、「いないいない」と「ばあ」では動物たちのしっぽの位置が違うんです。長く読んでいると、子どもがふと気づき、教えてくれることがありますので、じっくり楽しんでくださいね。

【書籍データ】
書名 『いないいないばあ』(松谷みよ子あかちゃんの本)
文 松谷みよ子
絵 瀬川康男
出版社 童心社
価格 650円


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