年長さん前後の5歳児向け絵本の選び方

5歳児にオススメの人気絵本とは?

5歳児にオススメの人気絵本とは?

身の周りのことは、ほぼ自分でできるようになる年長さん前後の5歳の時期。友だちと遊ぶことがとても楽しく、また、1つの遊びから他の遊びに発展させていくというような工夫する力も伸びていきます。仲間の中での自分を意識し、自分に対する自信や仲間を思いやる気持ちも育ちます。困ったことや嫌なことがあった時、どうしたらいいか考え、自分で解決しようという意欲も芽生えてくる時期。そんな気持ちや意欲を育ててあげたいですね。

5歳児におすすめ、連帯感が育つ中でも創造性を刺激してくれるような絵本を10冊ご紹介します。

<目次>  

5歳児におすすめ絵本1 『めっきらもっきらどおんどん』

年長さん前後の5歳児におすすめの人気絵本の1つ『めっきらもっきらどおんどん』。不思議な声に誘われて、大木の根元の穴から中をのぞいたかんたを待ち受けていたのは、友だちを探していた3人のおばけ。かんたとおばけたちの遊びの世界が展開します。温厚で陽気なおばけたちとともに、降谷ななさんの躍動感ある絵で、縦横に飛び回り、跳ね回るかんたとおばけたちの様子がページいっぱいに描き出され、読み手も仲間に入って遊んでいるような気持ちに。人間をよそに、泣いたりけんかしたり眠ってしまったりと、非常に人間くさいゆかいなおばけたちです。

遊びは子どもの生活のすべて。空想と現実の世界の区別がまだ完全につかず、豊かな想像力で世界を広げていけるのも、幼児期の子どもたちの優れた力。そんな年頃子どもたちに人気のある絵本です。
 
絵本『めっきらもっきらどおんどん』

絵本『めっきらもっきらどおんどん』



【書籍データ】
作: 長谷川 摂子
絵: ふりや なな
出版社: 福音館書店

購入はこちらから
 

5歳児におすすめ絵本2 『ともだちや』

年長さん前後の5歳児におすすめの人気絵本の1つ『ともだちや』。さびしがりやのキツネ。「ともだちや」ののぼりを帽子に取りつけ、両手にちょうちんを持って、商売に繰り出します。友だちとして遊び、1時間100円、2時間200円のお代をいただくシステム。しかし、なかなかうまくいかず、仲良くしてくれたクマには無理をして期待に応えようとし、つらくなってしまいます。そんなキツネを呼び止めたオオカミ。2人の間に楽しい時間がたくさん流れます。オオカミが叫ぶ「ほんとうのともだち」の真の意味は、大人にとっても難しいものですが、とにかく、大切なミニカーをキツネに渡すときのオオカミの優しい表情が印象的。「ともだちや」ののぼりを道端に放り出してスキップをしながら帰っていくキツネの背中に、「よかったね」と声をかけたくなります。お友だちとの関係を自分なりに考え始める5歳前後の頃から、小学校高学年ぐらいまで、長く楽しめ、心に響いてくれる絵本です。
 
絵本『ともだちや』

絵本『ともだちや』



【書籍データ】
作: 内田 麟太郎
絵: 降矢 なな
出版社: 偕成社

購入はこちらから
 

5歳児におすすめ絵本3 『いじわる』

年長さん前後の5歳児におすすめの人気絵本の1つ『いじわる』。「いじわるーいきもちって どんどんうつるんだよ」。憎しみの連鎖が、人間関係のこじれも世の中の争いもどんどんひどくしてしまうということを、せなけいこさんの絵本『いじわる』がユーモアたっぷりに訴えます。

わざとじゃないのに相手に憎まれて、仕返しをされるというようなことは、子どもの世界にも、そして大人の世界にも結構よくあることです。とても理不尽に感じるけれど、そこでむきになってやり返してしまったら……。

何気ない言葉が相手を傷つけてしまうこともあること、自分では大したことがないと思ったことでも相手がひどく怒ることもあること、誤解されてしまった相手にどんな気持ちの伝え方があるのか……。仲良しのお友だちとの関係が深まったり、他者との色々な衝突にもあったりする中で経験していく葛藤ですね。正解はこれ!とスパッといかないお友だちとの関係について、親子で考えるきっかけにもなりそうです。
 
絵本『いじわる』

絵本『いじわる』



ガイド記事:せなけいこさんが描く憎しみの連鎖『いじわる』

【書籍データ】
作・絵: せな けいこ
出版社: 鈴木出版

購入はこちらから
 

5歳児におすすめ絵本4 『おしいれのぼうけん』

年長さん前後の5歳児におすすめの人気絵本の1つ『おしいれのぼうけん』。保育園のお昼寝の時間にミニカーを巡ってけんかになり、周りのお友だちにも迷惑をかけるさとしとあきら。先生は、反省をしようとしない2人を押し入れの上の段と下の段に分けて閉じこめてしまいました。いつの間にか冒険が始まり、恐ろしいねずみばあさんと大量のねずみたちに追われる2人は、手をつなぎ、勇気をもって立ち向かっていきます。79ページの長編ですが、物語の展開にぐいぐい引き込まれていきます。

頑固に謝ろうとしなかった2人の気持ち、押し入れに入れられた2人を心配する他の子どもたちの気持ち、2人に怖い思いをさせて言うことをきかせようとした先生の気持ち……。物語の中で、みんなの気持ちが変化していきます。5歳前後になってくると、単に冒険話を楽しむだけでなく、絵本の中の人たちの色々な気持ちが1つのできごとを通して変化していく様子も、感じ取れるようになってくるかもしれません。
 
絵本『おしいれのぼうけん』

絵本『おしいれのぼうけん』



ガイド記事: 冒険大好きな子におすすめの絵本

【書籍データ】
作: ふるた たるひ、たばた せいいち
出版社: 童心社

購入はこちらから
 

5歳児におすすめ絵本5 『しょうぼうじどうしゃじぷた』

年長さん前後の5歳児におすすめの人気絵本の1つ『しょうぼうじどうしゃじぷた』。はしご車の「のっぽくん」や、高圧車の「ぱんぷくん」、救急車の「いちもくさん」など、常に活躍して注目を浴びる同僚たちの存在感に押され、自信を失っていた「しょうぼうじどうしゃ じぷた」。ある日火災が発生し、じぷたは、自分の特性を生かして現場に駆けつけ、火の燃え広がりを防ぐことができました。災害を最小限に食い止められた安堵感、人のために立てた喜び、自信の回復……。違うところを認め合い、伸ばし合う意義を、小さい体のじぷたが堂々と示す痛快なお話。

乗り物絵本の製作に数多く携わった山本忠敬さんの絵が、自分にしかできない役割をきっちりこなす堅実なじぷたの姿を、生き生きと表します。半世紀にわたり子どもたちの人気を集めてきたロングセラー絵本です。
 
絵本『しょうぼうじどうしゃじぷた』

絵本『しょうぼうじどうしゃじぷた』



詳細はこちら >>> 小さくても輝く個性『しょうぼうじどうしゃ じぷた』

【書籍データ】
作: 渡辺 茂男
絵: 山本 忠敬
出版社: 福音館書店

購入はこちらから
 

5歳児におすすめ絵本6 『トイレにいっていいですか』

年長さん前後の5歳児におすすめの人気絵本の1つ『トイレにいっていいですか』。授業中にトイレに行きたくなってしまい、恥ずかしくてたまらなかったけれど、勇気を出して「トイレにいっていいですか」と、自分の意思を先生に伝えられた男の子。みんなには笑われてしまったけれど、男の子は廊下で出会う不思議な応援団のおかげで、無事トイレに行って帰ってくることができます。

自分が勇気を出したことやとても大切なことが、友だちにからかわれたり笑われたりする経験は、大人になってもつらい思い出として残ることがあります。でも、その勇気を認めて励ましてくれた存在のおかげで、主人公の男の子は自信を持つことができました。次の休み時間から友だちを誘ってトイレに行くようになった男の子は、とてもかっこよく見えます。

親は、幼稚園や保育園での生活のすべてを知ることはできませんが、ふと感じる成長や垣間見える頑張りを、思いっきりほめてあげたいですね。新1年生が主人公ですが、幼児期後半のお子さんにもおすすめしたい絵本です。
 
絵本『トイレにいっていいですか』

絵本『トイレにいっていいですか』



詳細はこちら >>> 1年生の緊張を和らげる『トイレにいっていいですか』

【書籍データ】
作: 寺村 輝夫
絵: 和歌山 静子
出版社: あかね書房

購入はこちらから
 

5歳児におすすめ絵本7 『どろだんご』

年長さん前後の5歳児におすすめの人気絵本の1つ『どろだんご』。子どもが幼稚園や保育園の下駄箱に大切にしまっている泥だんご。子どもは本当に泥遊びが大好きです。 泥だんごの作り方をお子さんに聞いてみてください。目を輝かせて話してくれるお子さんも多いのではないでしょうか。ピカピカで丈夫な泥だんごを作るには、色々なコツが要るのです。この絵本には、泥だんごづくりの魅力がぎっしり詰まっています。

人物の顔が出てくるのは、中表紙の子どもたちが座って泥だんごを握っている場面のみ。あとは、とても表情豊かな泥と手の動きで展開していきます。リズミカルに読める文章で、子どもたちの生き生きとした声が聞こえてくるようです。泥だんごづくりをしたことがある方もない方も、子どもと一緒に作ってみたくなるかも。実際私は、子どもたちと一緒に作ってみました。もちろん、めちゃくちゃ楽しかったですよ!
 
絵本『どろだんご』

絵本『どろだんご』



詳細はこちら >>> 泥だんごづくりの魅力が詰まった絵本『どろだんご』(泥だんご作り体験談付きです)

【書籍データ】
作: たなか よしゆき
絵: のさか ゆうさく
出版社: 福音館書店

購入はこちらから
 

5歳児におすすめ絵本8 『たたんでむすんでぬのあそび』

年長さん前後の5歳児におすすめの人気絵本の1つ『たたんでむすんでぬのあそび』。一口に布と言っても、小さなハンカチ、大きなハンカチ、バンダナ、スカーフ、タオル、シーツ……。大きさや形、風合いも様々です。その様々な布を使ってどんな遊びができるのでしょうか?

のり巻きやサンドイッチ、皮付きのバナナ、人形も作れてしまいます。バスタオル、シーツと、布が大きくなるにつれ、遊びもダイナミックになります。工夫次第で、楽しみ方は本当に色々! 想像力をフル回転して遊びを作り出していく楽しさを味わうことができます。身近な物から楽しみを生み出す力を生まれながらに持っている子どもたち。絵本に載っていない楽しみ方を、お子さんが独自に考えてくれるかもしれませんよ!
 
絵本『たたんでむすんでぬのあそび』

絵本『たたんでむすんでぬのあそび』



詳細はこちら >>> 色々な布で広がる遊び『たたんでむすんでぬのあそび』

【書籍データ】
作・絵: 平野 恵理子
出版社: 福音館書店

購入はこちらから
 

5歳児におすすめ絵本9 『おとうさんのえほん』

年長さん前後の5歳児におすすめの人気絵本の1つ『おとうさんのえほん』。『おとうさんのえほん』は、4コマ漫画のようなショートコント仕立て。8組の動物のお父さんと子どもたちが登場するオムニバス形式です。我が子を楽しませようと色々な工夫や努力をしますが、うまくいくこともあれば、失敗して落ち込んだりいじけたり。とても愛すべきお父さんたちです。とても親しみが持てるかわいらしい絵で、情景の楽しさは2~3歳の子でも楽しめると思います。でも、クスッと笑ってしまうような味わいは、幼児期後半ぐらいから、少しずつ味わえそうです。

お友だちの様子を見て楽しさを感じたり、お友だちに喜んでもらうこともとても嬉しい体験。大好きな存在を楽しませようとするお父さんたちの姿は、心がほんわかと温まります。「我が家のお父さんはどんなタイプかな?」。そんな会話も聞こえてきそうです。
 
絵本『おとうさんのえほん』

絵本『おとうさんのえほん』



詳細はこちら >>> うちのお父さんはどのタイプ?『おとうさんのえほん』

【書籍データ】
作・絵: 高畠純
出版社: 絵本館

購入はこちらから
 

5歳児におすすめ絵本10 『いやだあさまであそぶんだい』

年長さん前後の5歳児におすすめの人気絵本の1つ『いやださまであそぶんだい』。夜遅くまでエネルギーがありあまり、なかなか寝てくれない子どもには、親もヘトヘト。この絵本の主人公の小さな男の子も、「おやすみのじかんよ!」「おやすみよ!」というおかあさんの言葉を振り切って、赤い車で夜の外の世界へ、一緒に遊んでくれる相手を探しに出かけます。でも出会う相手がみんな眠そうで、男の子のまぶたも次第に重くなり……。心細くなった男の子を、最後は大好きな存在が抱きしめてくれます。そして、男の子の中に広がる世界は、お部屋にあるものたちが作り上げていたのでした。

幼児期後半の子どもたちはまだまだ、大人とは全く違ったスピードで、想像も入り混じった世界で過ごしています。とても幻想的で夢いっぱいの世界。なかなか寝てくれない子どもたちの中に、こんなに素敵な想像の世界が広がっているのかもしれないと思うと、感動すら覚えます。子どもたちの心もクールダウンさせ、穏やかな眠りに誘ってくれそうです。
 
絵本『いやだあさまであそぶんだい』

絵本『いやだあさまであそぶんだい』



詳細はこちら >>> 宵っ張りの小さな子に『いやだあさまであそぶんだい』

【書籍データ】
作・絵: ヘレン・クーパー
訳: ふじた しげる
出版社: アスラン書房

購入はこちらから

【関連記事】

※記事内容は執筆時点のものです。最新の内容をご確認ください。