絵本/人気おすすめ絵本 年齢別

6歳児におすすめの絵本10選!子どもの協調性や個性を育む絵本とは

6歳頃の子どもは、成長期真っ只中!小学校入学を迎え、絵本を読む機会が増えて知識欲が旺盛になる一方、新しい環境での葛藤を体験する子どもも多いでしょう。今回は、多感な6歳の男の子・女の子におすすめしたい、おもしろい絵本を10冊ご紹介します。

執筆者:千葉 美奈子

6歳の子どもにおすすめの絵本の選び方! おもしろい絵本特集

6歳の子どもにおすすめのおもしろい人気絵本とは

6歳児にオススメの人気絵本とは?

6歳の頃は、知識欲もますます旺盛になり、運動面でも活発になり、子どもそれぞれの個性が一段と際立ってくるころ。小学校入学を迎え、新しい環境への意欲も大きくなる一方、慣れない生活や新しい人間関係で悩みながらも、しっかりしなきゃという思いの芽生えとの間で葛藤することもたくさんあるでしょう。幼稚園や保育園から小学校に上がったころは、親も生活大きな変化への対応が大変な時期ですが、子どもたちもたくさん頑張り、たくさん楽しみ、たくさん悩んでいます。そんな多感な時期におすすめ、他者との信頼関係や協調、個性について考える絵本10冊をご紹介します。小学校低学年は特に、まだまだ絵本を読んでもらうことに喜びを感じる時期。その経験が、自分読もうという意欲や、童話への興味にもつながっていきます。
   

『てぶくろをかいに』

6歳児におすすめの人気絵本の1つ『てぶくろをかいに』。雪に覆われた森と人里を舞台にしたお話ですが、冬はもちろん、ぜひ、季節に縛られず触れてほしい絵本。漢字にはふり仮名がありますがまだ1人では読むのが難しいので、ぜひ、大人が読んであげてください。新美南吉さんの美しく温かい文章は、読む側もゆったりとした気分になれるでしょう。言葉の持つこんな穏やかな表情を子どもに伝えたいなあと思わされます。過去の経験から人間を恐れていた母さん狐は、子ぎつねが人間との交流で経験してきた予想外の出来事に驚きます。小学生になると親と離れて行動する時間も増え、危険もたくさん教えなければいけませんが、こんな温かい心の交流も感じたいもの。「きつね」というだけでイメージを決め込まずに接してくれた帽子屋さんの気持ち、親子で味わっていただけたらと思います。
絵本『手ぶくろを買いに』

絵本『手ぶくろを買いに』

【書籍データ】
作: 新美 南吉
絵: 黒井 健
出版社: 偕成社

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『わたしたちうんこ友だち?』

6歳児におすすめの人気絵本の1つ『わたしたちうんこ友だち?』。主人公の小学生の女の子、ヒナちゃんは、「学校のトイレでうんこなんかしたらみんなにからかわれる」と心配しながらすごしています。毎日授業が終わるころにトイレに行きたくなり、次第に痛くなるおなかを抱え、冷や汗をかきながら家にたどり着きます。そんなヒナちゃんの様子からすべてを察していた友だちのマキちゃんが遊びにきて「うんこ談義」が始まります。トイレに関することはからかいのネタになりやすいですが、健康で楽しい毎日を送るのに欠かせないこと。うんこに対する自分の考えをしっかり語るマキちゃんはとてもかっこよく、ヒナちゃんも影響を受けたようです。排泄の仕組みや排泄習慣について、楽しく向き合い話すきっかけになる絵本です。
絵本『わたしたちうんこ友だち?』

絵本『わたしたちうんこ友だち?』

詳細はこちら >>> とても大切なうんこの話『わたしたちうんこ友だち?』

【書籍データ】
作: 高橋秀雄
絵: 中谷 靖彦
出版社: 今人舎

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『きょうのごはん』

6歳児におすすめの人気絵本の1つ『きょうのごはん』。1匹の猫が家々のごはんをのぞいて歩き回るという形で展開されていく『きょうのごはん』。クレヨンとクレパスで描かれたバラエティに富んだ夕飯は、本当においしそう。料理やそのサポート、配膳など、大人も子どもも各々が自分のできることを自分でしっかりやっているのも、この絵本のすがすがしいところ。おなかを満たすだけではないごはんの役割がさりげなく伝わってきます。それぞれの家庭環境によって、普段の夕飯時に家族全員が揃えないこともあるでしょう。子どもの成長とともに、家族の食事時間にずれが出てくることもあります。でもやっぱり、みんなで思い思いにおしゃべりしながら食卓を囲む時間は、意識して作れたらいいですね。みんなで作りたい、食べたい気持ちをぐんぐん引き出してくれる絵本です。
絵本『きょうのごはん』

絵本『きょうのごはん』

詳細はこちら >>>  家族を結びつける時間『きょうのごはん』

【書籍データ】
作: 加藤 休ミ
出版社: 偕成社

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『くまのこうちょうせんせい』

6歳児におすすめの人気絵本の1つ『くまのこうちょうせんせい』。余命3ヵ月の宣告を受けた神奈川県の小学校の校長先生は、あることに気づきました。誰もが明るく元気にいられれば一番だけれど、人はそれができないこともある。その気持ちを分かち合えるようになりたい……。そんな思いから、校長先生は宣告を受けた後も学校に通い、命について考える授業を続けたそうです。そんな実話をもとにした絵本です。小さな声のあいさつしかできなかったひつじくんに「勇気を出して大きな声でおはようを言おう」と励ましていたくまの校長先生。病気で入院して、出したいのに大きな声を出せないつらさを知り、大きな声が出せなくても励まさずに耳を傾けてくれる看護師さんたちの心に触れ、ひつじくんと再会した時に謝ります。その後先生が突然倒れてしまい……。くまのこうちょうせんせいが、命の限り訴え続けた思い、温かみのある絵とわかりやすい文章から、ずっしりと伝わってきます。
絵本『くまのこうちょうせんせい』

絵本『くまのこうちょうせんせい』

【書籍データ】
作: こんの ひとみ
絵: いもと ようこ
出版社: 金の星社

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『おだんごスープ』

6歳児におすすめの人気絵本の1つ『おだんごスープ』。最愛の妻を亡くした1人のおじいさんの姿を通し、亡くなった人が遺すものについて、温かく包み込むように伝えてくれる絵本です。ふさぎ込んでいたおじいさんが、おばあさんの「おだんごスープ」を再現するためにおばあさんがよく歌っていた歌を口ずさみ、美味しいスープに近づいていくにつれ周りに仲間が増えていく様子が、何とも嬉しくなります。おばあさんも天国で微笑んでくれているでしょう。幼児期の終わりごろから学童期初期にかけては、死の存在を認識し始め、漠然とした恐怖に不安を感じる子も。おじいちゃんやおばあちゃんの死を目の当たりにする子もいるかもしれません。大好きな人、大切な人にもう会えなくなる日はいつか必ずやってきますが、その人が遺してくれたものが周りにたくさん存在して生き続けます。最初のページと最後のページのおじいさんの表情、まとう雰囲気の差に、きっとびっくりしますよ!
絵本『おだんごスープ』

絵本『おだんごスープ』

詳細はこちら >>>  亡くなった存在が遺したもの 『おだんごスープ』

【書籍データ】
作: 角野 栄子
絵: 市川 里美
出版社: 偕成社

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『ビロードのうさぎ』

6歳児におすすめの人気絵本の1つ『ビロードのうさぎ』。ぼうやの「ほんとうのともだち」になることを夢見て、ぼうやとたくさんの時間を過ごしたぬいぐるみのビロードのうさぎ。「本物のうさぎって何だろう」「ぼくはぼうやの本物の友だちになれるんだろうか」と考え続けたぬいぐるみのうさぎは、波乱に満ちた年月をたどります。やがてぼうやとうさぎの一緒の生活は終わりを迎えますが、別れのシーンの何とも切ないこと。そしてうさぎは、新たな世界へと飛び込んでいきます。読み終わった後、子どもたちは「よかったね」「寂しいね」など、色々な感想を持つと思います。答えを出すことだけが「本物」ではない、子どもたちの色々な感情をそのまんま受け止めてあげたくなると思います。大人も子どもも、深く感情を揺すぶられる絵本です。
 
絵本『ビロードのうさぎ』

絵本『ビロードのうさぎ』


詳細はこちら >>> 本物とは何だろう? 『ビロードのうさぎ』

【書籍データ】
作: マージェリィ・W・ビアンコ
絵・訳: 酒井 駒子
出版社: ブロンズ新社

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『2ほんの木』

6歳児におすすめの人気絵本の1つ『2ほんの木』。日々当たり前のように顔を合わせ、けんかをしている友だち。もしこの友だちと、引っ越しなどで分かれてしまうことになったら……。けんかばかりしていた2本の木は、野原の開発のために整備が進められ、間に壁が建てられたことで顔を合わせることができなくなってしまいました。会うことができなくなった初めてお互いの存在の大切さに気付き、悲しみに暮れます。年月が過ぎたある日、相手が元気でいることを知らせるサインに気づき、励みに感じながら成長し続ける2本の木。成長の先に待っていたのは、嬉しい再会でした! 小学生になると、人との別れや物事が思い通りにいかない経験も幼児期より増えていきますが、「きっとまた会える」「強く願っていれば思いはかなう」そんな希望を感じさせてくれる絵本です。
 
絵本『2ほんの木』

絵本『2ほんの木』


ガイド記事:大きくなって見えたもの『2ほんの木』

【書籍データ】
作: エリザベト・ブラミ
絵: クリストフ・ブラン
訳: 小林 繁夫
出版社: ひさかたチャイルド/チャイルド本社

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『とべバッタ』

6歳児におすすめの人気絵本の1つ『とべバッタ』。天敵から身を守るために隠れてばかりだったバッタがある日、堂々と生きていくことを決意しました。厳しい生存競争に立ち向かい、へびやかまきりを打ち負かし、クモの巣とクモをメチャクチャにして飛んでいく力強さには圧倒されます。はるかかなたに飛び立っていったバッタはその後、どんな運命をたどるのか、親子ともども気になりそうですが、最後のページをめくると安心できそうです。1対のバッタが向き合う様子は、大人にとっては生命が受け継がれていくことを感じられる場面。子どもも、仲間のバッタに会えてよかったね、と思うことでしょう。命の不思議、尊さ、作者の生きとし生けるものへの愛が、力強い筆致の絵とシンプルな文章から絵本全体からビシバシと伝わってきます。困難に立ち向かい、新しい世界に飛び立っていくバッタの姿は、無条件に勇気を届けてくれます。
絵本『とべバッタ』

絵本『とべバッタ』

【書籍データ】
作・絵: 田島 征三
出版社: 偕成社

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『ねえだっこして』

6歳児におすすめの人気絵本の1つ『ねえだっこして』。幼児期後半~小学生で下の子を迎えると、親からも頼りにされ、周りの人たちからも「すてきなお兄ちゃん、お姉ちゃんだね」と言われ、そのイメージに近づくために頑張りすぎることも。お母さん、お父さんの中にも、下の子が生まれての赤ちゃん返りは3~4歳頃までではないかと、漠然と感じている人も多いのでは。でも、小学生に上がる前後の子やもう少し大きい子でも、まだ構ってほしい、こっちを見てほしいという気持ちがあります。赤ちゃんのことが疎ましく思えてしまうこともあるかもしれません。この絵本では、赤ちゃんの先輩は1匹の猫。最初は「赤ちゃんなんてつまらない」と思っていましたが、赤ちゃんとのふれ合いの中で気持ちが変化していきます。甘えたいときに甘えられることって、頑張る上でとても大切なことなのですね。子どもをギュッとしたくなります。
絵本『ねえだっこして』

絵本『ねえだっこして』

詳細はこちら >>> おかあさんを見つめる小さな目『ねえだっこして』

【書籍データ】
作: 竹下 文子
絵: 田中 清代
出版社: 金の星社

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『だいじょうぶだいじょうぶ』

6歳児におすすめの人気絵本の1つ『だいじょうぶだいじょうび』。どんどん広がっていく世界の中で戸惑いや不安を感じる子どもたちの心も、子どもたちの世界の広がりに不安を感じる親たちの心をも、包み込んでくれる絵本。世の中心配なことばかりだけど、きっと大丈夫だよと励まされ続けてきた男の子は、自信を持って自分の世界を広げていくことができました。世の中は正しいことばかりではないし、信頼できる人ばかりではありません。でも、信頼し合える関係を築くことの大切さ、自分が生きているこの世の中は悪いことばかりであるはずがない、いいものにしていかなければいけないと大人が示すことの大切さを、男の子に励まされる立場になった最後のページのおじいちゃんの寝顔が伝えてくれているようです。
絵本『だいじょうぶだいじょうぶ』

絵本『だいじょうぶだいじょうぶ』

【書籍データ】
作・絵: いとう ひろし
出版社: 講談社

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6歳の子供におすすめの絵本・図鑑

 

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